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ゲーセンで出会った不思議な子の話

1:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 03:43:40.34 ID:WuLtuWlB0

俺:大学生、さえない男
たまの休みや講義の空きにゲーセンに行って格ゲーをやるのが好きだった
そこであった話を、ちょっと書かせて欲しい


5:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 03:45:18.42 ID:WuLtuWlB0

俺はといえば、大のゲーセン好きだった。
格ゲーにアケカードゲーに音ゲ、割となんでもやってた。
というより、そのゲーセン独特の雰囲気が大好きだったんだ。


6:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 03:47:32.27 ID:WuLtuWlB0

俺は趣味といえば絵を描くくらいで、大学でもなんのサークルにも入っていない。
だから学部に何人か友人はいれど、基本休みはひとり。

だからこそゲーセンに惚れ込んでた。
ゲームをしてれば顔なじみはできるし、言葉は悪いけど、ゲーセンに行くと
「あ。俺みたいなダメな人はたくさんいるんだ…」てきな居心地の良さがあった。


8:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 03:50:03.74 ID:WuLtuWlB0

基本、ゲーセンで顔見知り程度の知り合いができるのは珍しいことではない。
毎回同じとこに行って同じようなゲームをやっていれば、顔を覚える。

ゲーセンでできた友達ってのも何人かいた。
ゲーセンってのは多分皆が考えてるよりは健全で、いい場所だと思う。


9:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 03:52:10.67 ID:WuLtuWlB0

俺はその日も講義が半日だったので、午後から意気揚々といつもどおりゲーセンに向かったんだ。
あのワクワク感がいい。
今日は何すっかなーなんて迷いつつ俺はスーパーストリートファイター4を始めた。
平日とは言え、たまたま猛者が一人いて負けがこんでイライラした。


10:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 03:55:04.36 ID:WuLtuWlB0

その日は、もうスパ4はいっか…ってなって、ブレイブルーかLoVをやろうと思った。
LoVってのは、スクエニのアーケードのカードゲームでハマるとなかなか面白い。
でも金がかさむからあまりやらないんだけど、その日はやろうって決めた。
俺は筐体に座って、しばらくそのゲームのプレイに興じていた。


11:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 03:57:31.22 ID:WuLtuWlB0

珍しく勝ちが続いた。そんなに得意なゲームじゃないんだが。
すると、俺の隣の筐体に女の子が座った。
LOVの人口的にも、ゲーセンでなかなか女性プレイヤーに出会うことはないから、ちょっと驚きつつも、
「まあ別におかしいことはないよな」って思いつつ俺はゲームを続けていた。


13:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:00:58.11 ID:WuLtuWlB0

自分のゲームが一段落すると、俺は隣の女の子の方を見てみた。

キャスケット帽?っていうのかな、を深々かぶってて顔はよく見えなかった。
俺は「面白い子だなー」なんて思った。
そして、こういうとこで趣味の合う子とか身近でいたらいいだろうに…と半ば妄想していた。


14:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:03:44.51 ID:WuLtuWlB0

しかし、彼女は負けると独り言を言い出した。
「今のはだめかー…」「う~んなんでだろう」
はたから見るとちょっと変な人なんだけど、俺はなんだか彼女のことが気になりだした。

どういう気持ちで俺がそうなったのかは分からないが…


17:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:06:19.18 ID:WuLtuWlB0

俺も最初は「まわりに聞こえるくらい独り言とか…ちょっとな…」
って思って印象は最悪だった。けどなんか気になった。

そうすると彼女は早々とLOVから引き上げてスーパーストリートファイター4をやりに行ったので俺は気になりついていって彼女の試合を観戦してみる事にした


18:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:09:07.18 ID:WuLtuWlB0

彼女のスペックはすぐ分かるからちょい待ち

そうすると、彼女その時使ったキャラはさくら。
そしてなかなかに強い。PP3000くらいはありそう。
なんだろ、このへん知らない人は分かり辛いかもしれないけど、普通に俺より遙かに上手かったんだよね。

俺は驚いて、「ほぉー…」と思ってじっと対戦する彼女を見つめていた。


19:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:11:44.48 ID:WuLtuWlB0

俺も見ていたせいか、数人の人だかりができて、彼女がコンボを決めると「お、おお…」みたいなしょぼい歓声みたいのがあがるようになってたw

なんだろ、その時の彼女はすごく輝いて見えていたよ。
でも彼女はこのあと予想外の行動をとるんだよね…


21:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:13:59.08 ID:WuLtuWlB0

さっき俺をボコボコにしたであろう、猛者プレイヤーと彼女が当たって、彼女なら勝てるかも…と思ったけど負けちゃったんだよ。
けっこう惜しかったんだけど。

俺も「あー残念…」くらいに思って見てたんだけど彼女は顔を真っ赤にして明らかに泣いてたんだよね。
声はゲーセンだから聞こえないけど。

俺は唖然とした。


24:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:16:31.98 ID:WuLtuWlB0

彼女はこの時キャスケット帽をとったんだけど、ショートヘアで顔真っ赤。
明らかに泣いた状態で店外の喫煙所とかありそうな方向に出ていったから俺もなぜか無心で追いかけていた。

なんで追いかけてしまったのかが謎なんだけど。


26:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:20:04.10 ID:WuLtuWlB0

店の端の割と静かな喫煙所っぽいところに彼女はいた。
目を真っ赤にしていた。
というか、キャスケット帽かぶり直してたけど、顔が好みで困った。
多分一般的には可愛いって言われないタイプだと思うけど、俺はドキっとした。
俺は喫煙者だし、煙草を吸うふりをして、彼女に話しかけようと思った。

さっきは、惜しかったですね…。


29:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:23:11.20 ID:WuLtuWlB0

ふてくされてるかと思ったが、そんなことはなかった。
にっこり笑うと、
「あぁ、見てたんですか、恥ずかしいです。わたしああいうとこだとつい必死になっちゃって…」
と笑いながら話してくれたのには驚いた。

恐らく、ゲーセンにいるって段階で、初対面の会話の壁ってのが数段なくなってるんだと思う。
お互いにゲーム好きだと分かってるし、ここで自然な会話が生まれたのはゲーセンだったからだと思う。


32:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:25:42.75 ID:WuLtuWlB0

そうすると彼女は面白そうに、「煙草一本くれません?」と言ってきた。
俺「え、あ、吸うんですか?」
「吸わないけど、なんか見てたら…なんか」

この時点で薄々分かってたんだけど、彼女は天然か変な人かよくワカラン人のいずれかだったw


33:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:29:39.57 ID:WuLtuWlB0

しかし俺はといえば、大学生活サークルなし、青春なし、家に帰れば絵かきに身を費やす
という生活を送っていたため、女の子と話すこと事態稀も稀で、舞い上がってた。

俺「じゃ、吸います?wキャスターってんですけど…ちょっと甘いかもですw」
「ありがとございます~!すぅぅ…ゴホ!ゲホ!なにこれ苦しい…」
案の定涙目になっていた。

よろしくないことではあるが、俺はもうその時、なんなんだこの人すごく面白いし可愛いって気持ちに取り憑かれていた。


34:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:32:48.24 ID:WuLtuWlB0

煙草が初めてってことは…そんなに悪いかんじの子ではない。
まあ見た目からしてそうではあったが。

あと、なんか知らないけどやたらと笑う。
そこで数分格ゲー談義をしていたんだけど、すごく笑うんだ。
女の子ってこんなに笑うの?というか笑った女の子ってすごい。

そもそもこんな誰とも話せたことのない格ゲーの話を、
今ここで、初対面の女性としているということが一番信じられなかった。


35:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:36:20.85 ID:WuLtuWlB0

なんだかすごい打ち解けてしまって、あの喫煙所で一体何分話したろう。
そうなってくると、男としては「連絡先知りたい」という欲望が出てきしまう。
20~30分話した時くらいだったか

趣味の話になってて俺が言ったんだよ。

「ちょっとね、イラストを描くのが好きで…」

ゲーセンにいた子だし、こういうことにもちょっとは興味を示してくれるんじゃないか、なんて淡い想いもあったわけだが…

「イラスト?」

笑顔いっぱいだった女の子が急に、すごく暗い顔になった。

「ま…その話はいいよ…」
「それじゃ、また…ゲーセンで会えたらいいね…」


38:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:39:45.17 ID:WuLtuWlB0

予想外だった。連絡先どころか、ほぼ喧嘩別れクラスの雰囲気の悪さで別れてしまった。
イラスト、ちょっとくらいはテンション上って話が膨らむかなと思ったんだけど…
もしかしたら、そういうのが嫌いな人だったのかもしれない、そう思って俺は落胆した。

「一体あの子は何だったんだろう…?」

キャスケット帽が似合ってたのは覚えてる。でもそんな風貌でゲーセン来るなんて…
俺はすごい気になった。


41:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:44:14.53 ID:WuLtuWlB0

いかんせん、俺が人間として少しでも甲斐性を見せるにはイラストしかなかった。
だって、それしかしてなかった…

それから数日経って、俺は再びゲーセンを訪れた。
彼女はまた居た。
その日はLOVをやっていた。その日はなぜかベレー帽。
でもそれも似合っていて、可愛かった。

相変わらず不思議な人だなあ…と思いつつ
俺もおもむろに近くでLOVをプレイし始めた。


42:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:46:24.84 ID:WuLtuWlB0

この時、様々な疑問が浮かぶ。

今日は平日だぞ。
俺は講義半日だからいるが。
彼女はなんなんだ?
大学生?フリーター?
同い年くらいに見えるけど…
というか名前も知らないし。

悶々として、ゲームに集中できない。


43:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:48:02.92 ID:WuLtuWlB0

LOVの彼女の称号レベルをチラ見する。
やはり、俺よりやりこんでいる。
そして勝率も高い。明らかに俺より上級プレーヤー。
そして勝つと、「やったね~!」と声を上げる。
相変わらずの奇人っぷりを発揮していらっしゃる。


44:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:50:19.69 ID:WuLtuWlB0

ゲームが終わったところで、俺は肩を叩いて、ども、と会釈する。
「あ、来てたんだね~。ジュース買おうぜ~」などと言い出す。

もはやキャラが分からない。
馴れ馴れしいし、本当に素の時は変な人なんだ。なんなんだこの人。
ますます気になる。


46:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:54:44.74 ID:WuLtuWlB0

自販機前で、俺「あ…この前はなんか…すいませんでした」
すると彼女は何が?ときょとんとした顔になった。

俺「ほら…イラストとか言ったら…」
彼女「あ~、あのことはね、ちょっと…」
彼女「私もね~描いてたんだよ、ついこないだまでね!」
俺「絵を描くの好きなんですか?」

俺がテンション上げて言うと、にっこり笑って、

「好きだったんだよ。今は描いてない。」
俺「どうして…ですか?ってかアナタって今日も平日ですけど…
大学生さんとか…ですか?」
彼女「ちょっと違うかな」


49:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 04:57:42.98 ID:WuLtuWlB0

彼女「わたしは美大だよ、だから大学生だけど、今はなんというか…」
俺「ええ!美大って…すごいですね…雲の上の人だ…」
彼女「…今は思い出を見に来てるというか」
俺「はい?」
彼女「ここっていい所でしょ」
俺「ゲーセンに…ですか?思い出?;」


52:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 05:01:32.10 ID:WuLtuWlB0

彼女は次第に俺が年下だと気付いて、口調は変わっていた。

俺「え、そりゃどういう…」
彼女「ま、さ!」

いきなり大声を出す。

彼女「一回で知りたいこと全部知れるほど、簡単じゃないよ~」
といってゲームにもどろうとする。

俺「え、そんな…また次もゲーセンに来てくれますよね!?」
彼女「くるくる~まだ浸りたいから」

彼女の言葉はひっかかることだらけだった。
思い出?
その時の俺にはまったく理解ができなかった。

そして美大生。ますます俺は彼女の虜になてしまった。


57:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 05:04:27.26 ID:WuLtuWlB0

自分にない何かを持ってる人。
よく分からなくて、自分を振り回す人。
きっと俺はそういう人に弱かったんだ。

もともと大好きで通っていたゲーセン、それからは毎日違うときめきと一緒に通うことになる。
今日はいるか?明日はいるか?
もちろんいつも会えることはなく、会えない日のほうが多かった。
もしかしたらもう2度と会えないんじゃないか…
そんな風に思うこともあった。


68:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 05:41:52.29 ID:WuLtuWlB0

何日か通っていると、彼女は再びゲーセンに現れた。
またベレー帽を被ってたんだけど、いつもと様子が違った。

服が作業着っぽいのか、インクやアクリルがついてて、靴にいたっては絵の具だらけに汚れていた。
LOVをする手も、絵の具で汚れているようだった。


69:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 05:43:25.66 ID:WuLtuWlB0

俺はもうときめいちゃって、ワクワクして話しかけた。

「こんにちは~」
彼女「うん…」

いやにテンションが低かった。
明らかに何かあったかんじではあった。
でもまあいつも変な感じではあるんだけど、その日はなんか、落ち込んでいた。


70:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 05:45:14.38 ID:WuLtuWlB0

ゲームに負けても独り言言わない。
ただ黙ってひたすら…
その横顔が自分とは違うちょっと大人に見えた。

俺「一戦終わったら、休憩しませんか?ね。」
彼女「そ、そのとおりであるね~」

やはり変ではあるが。


71:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 05:47:42.66 ID:WuLtuWlB0

俺「今日は大学で絵でも描いてきたんですか?」
彼女「いや…大学はもう卒業間近だし、関係ないね~」
俺「あ、そういえば美大って…!どこに就職するんですか?」

おれは無邪気な期待で聞いただけだった。

彼女「……。」


72:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:47:52.41 ID:qmWG/f1j0

>>1よ、こおいう女に嵌まると疲れるぞ・・・・って、もお遅いなw


73:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 05:49:41.35 ID:WuLtuWlB0

>>72なんだろう、自分にない何かを持ってる女性ってとっても魅力的に見えたんだよね…


75:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:52:44.65 ID:qmWG/f1j0

>>73
分からんでもない。
反省はしても、後悔のないように頑張れ!
応援してるぞ



76:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 05:59:23.16 ID:WuLtuWlB0

彼女「就職はね…ちっちゃいデザイン会社で…」
俺「うわ、デザイナーじゃないですか…!すごいですね!」

彼女は笑った。

彼女「ありがとう~そんな風に言ってくれるのは君だけだな。」
彼女「でもなぁ、もどりたいなあ。君くらいの時に」
俺「どうしたんですか?何か夢があったんですか…?」

今思えば、ずけずけと聞きすぎだった。
彼女は泣いてしまっていた。

彼女「辛いなあ…君といると。名前なんてんだっけ?」
俺「富澤です…。」(仮名、サンドウィッチマンに似てるので)
彼女「そっか、わたしは吹石っていうんだ…」(吹石一恵に似てるので)


77:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 06:02:44.07 ID:WuLtuWlB0

彼女「君は絵が好きなの?」
俺「好きです…下手ですがそればっかやってます…」
彼女「あははは、そうなんだ。」

そうするとまた泣いてしまって、

彼女「ごめんね…もうゲーセンにも来れないかも。」
そう言って夜の街に飛び出していった。


94:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 14:56:55.38 ID:WuLtuWlB0

彼女はゲーセンを出ていった。
俺は混乱した。何か悪いこと言ったのか?
もう何がなんだか分からなくなってた。
無心で追いかけた。

「待ってください!どうしたんですか!?」


95:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:00:13.56 ID:WuLtuWlB0

彼女は立ち止まって黙った。
俺はどうしようか困った。
なんて声をかけたらいいか分からなかった。

目の前で、ベレー帽を被って手や服を絵の具で汚した女の子が泣いている。
なんてヘンテコな状況なんだろう。
瞬間、俺はこんな事を口にした。

「そ、そうだ…これから画材屋さんにでも行きませんか?」


96:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:02:49.52 ID:WuLtuWlB0

なんでこんなことを言ったのか分からないが、何か状況を変えようと思ってとっさに出た一言だった。

彼女「え…?ほんとに?」
俺「はい、行きましょう、近場でどこか…」

彼女の反応は思ったよりよかった。
そして幾分ノリ気であった。

彼女「じゃあさ、近くにあるから行こう。ちょっと電車のるけど。」


97:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:07:32.31 ID:WuLtuWlB0

駅に向かって、黙って切符を買う。
「JRって高いのかな?」などと彼女は言っていた気がする。

ホームで電車を待ってた。時間帯もあって、駅はなかなかの雑踏だった。
無言で過ごす。
さっきまで泣いていたのに、彼女は思ったよりケロッとしていた。
俺はよく分からない展開に動揺して、緊張して、足が震えてたかもしれない。
彼女の方を見ると、笑ってVサインをしたりしておどける。

俺「なんなんですかソレ」
彼女「わからんなw」


98:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:11:12.14 ID:WuLtuWlB0

この道中も、彼女は決して自分のことを語ろうとはしなかった。
俺がひたすら話していた気がする。
「美大生なんて本当に憧れる」とか「絵が好きで上手くなりたい」とか俺が終始しゃべっていた。

そのたびにニコニコするだけで、それがなんだか可愛く見えた。
でもなぜ泣いてしまったのか、そのことには触れられなかった。


99:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:17:48.68 ID:WuLtuWlB0

画材屋に着く。
すると彼女は途端にテンションが上がって、あ~どうしよう張りキャン買ってこうかな~あでも筆も…
などと顔をキラキラさせて俺を連れ回して買い物を始めた。
俺はリラックスしている彼女になら何か聞いても大丈夫だと踏んだ。

俺「楽しそうですね。」
彼女「ここ来るとやっぱね~テンション上がるよ。」
俺「でもこの前、もう絵描いてないって言ってませんでしたっけ…?」


101:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:24:26.21 ID:WuLtuWlB0

彼女「いや、それはね…」
俺「気を悪くしたらごめんなさい…でもなにか知りたくて。今日もいきなり泣かれてしまって…」

俺はもう彼女のことで頭が一杯だったから、知りたかった。
そして少しでも彼女の力になりたいと思っていた。

俺「なんで、いつもゲーセンに来てるんですか?なにか思い入れが?」
彼女「思い出があるんだよ、だから」

分からない。


104:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:29:15.37 ID:WuLtuWlB0

もう分からないことだらけだった。
一体なんなんだろうこの人は。
そもそもただでさえこんな女の子がいつも一人でゲーセンに来ていること自体不思議で仕方なかった。

俺「思い出って…なんなんですか?」
彼女「わたしの絵、見る?」

そういえば見たことなかった。
俺はそこで彼女のケータイから彼女の絵を見せてもらった。


107:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:33:14.65 ID:WuLtuWlB0

そこにはポップンやら音ゲのキャラクタ、あるいは格ゲーキャラクタの絵があった。
とても可愛らしい絵柄で、おれは素直にいいなあ、と思った。
絵柄的には誰だろう…chancoさん辺りに近かったと思う。

俺「わああ!すごい上手いですね!」

彼女は満面の笑みになった。

彼女「ありがとう。」
彼女「私はただ本当にアーケードのゲームが大好きなだけ。」

しかしそれでもまだ合点がいかないことだらけだった。
なんで泣いていたのかがどうしても気になった。


108:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:37:41.80 ID:WuLtuWlB0

俺「でも、本当に上手いですね。大好きな絵柄です!」
俺「やっぱりそっち関係を本当は目指していたんですか?」
彼女「ま…ね」
俺「そうなんですか…でもこれだけ上手かったらきっとまたチャンスありますよ!俺は絶対応援しますよ!」
彼女「いや、もうそういうのは描かないって決めたことだから」
俺「?どうしてですか?」


115:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:43:09.08 ID:WuLtuWlB0

彼女「君は若くて、絵が大好きで、きっといい子なんだろうね。」
俺「え、はい、あの…」
彼女「ダメなんだよ、気安くそう優しい事言っちゃ。」

いつになく真剣な顔になったので、怖かった。
目が真っ赤になっていた。

彼女「君はダメだ…。ダメダメだ。」

ダメダメって言われたのが妙に覚えている。

彼女「じゃあね、今日はここまでで。付き合ってくれてありがとう。」

帰り際にコピックマルチライナーを俺に手渡して、そそくさと去っていった。
俺は呆然として、追いかけることもできなかった。


117:忍法帖【Lv=22,xxxPT】:2012/01/15(日) 15:46:07.02 ID:nhA7ui6A0

コピックマルチライナーってなんだよ


119:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:47:35.39 ID:WuLtuWlB0

>>117ごめん。画材のことだ。イラスト描いたりするペンだよ。


118:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:46:49.14 ID:WuLtuWlB0

何も分からなかった。
俺は完全に彼女にすべてを持っていかれてしまった。

しばらくメシもろくに食えなくなって、もらったマルチライナーで落書きとかしてた。
寝ても覚めても完全に彼女のことしか思い浮かばなくなっていた。
でも連絡先すら知らなかった。

もはやゲーセンに行くということだけが、彼女と俺を繋ぎとめる唯一の方法だった。


121:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:55:57.08 ID:WuLtuWlB0

俺は悶々としながらゲーセンに通い続けた。
あの調子じゃ、次会っても何を話したらいいか分からない。

俺がいつものように学校帰りにゲーセンに行くと、彼女はいた。
LOVの筐体に座っている。
肩を叩いて、会釈する。

彼女「あ、きた~!ねえねえローカル対戦しよーよ!」

彼女は会うなりゲームに誘ってきた。
ゲーセンありがたい。
ゲームを介せば彼女の機嫌も良いみたいだった。


122:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 15:59:03.02 ID:WuLtuWlB0

ゲーセンというものが、俺らの仲をつなぎ止めてくれている。
そんな風に感じた。

ひと通りゲームをして、喫煙所OR自販機に行って格ゲー談義して、楽しかった。
楽しくて気が合うからこそ、俺は彼女のことを知りたかった。

ゲーセンにいるうちなら、何か話してくれるかもしれない。
俺はそう思っていた。
初対面に会った時も、ゲーセンだからあれだけ意気投合できた。


124:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:02:06.69 ID:WuLtuWlB0

ひととおりゲームをして、また自販前に来た。
ゲームが心地よく鳴り響いている。

俺「あの…吹石さんはどうして絵を描き始めたんですか?」
彼女「わたし?んー…お兄の影響かなぁ」

彼女はポロッとこぼした。
ここで俺は初めて彼女にとってのお兄さんの存在を知った。


126:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:07:19.96 ID:WuLtuWlB0

ゲーセンという、お互いに好きな場所だから、ついつい気を許して口をついて出たんだろう。
彼女はハッとした顔だった。

俺「お兄さん…ですか?」
彼女はかぶっていたキャスケット帽を深々とかぶり直した。
俺「なんですかソレ…」

彼女は苦笑う。

彼女「わたしには兄がいるんだよ…小中学生の時はよく一緒にゲーセンに来たよ」
彼女「だからわたしはゲーセンが好きになったんだけどね。」

俺「お兄さんもゲーセン好きだったんですね?」
彼女「うんw好きなんてもんじゃなかったよ。」


132:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:13:59.38 ID:WuLtuWlB0

彼女「お兄は絵が大好きだったから、みんなにやってもらえるアーケードゲームを作りたいって、いつも言ってた。」
俺「それはすごいですね…」
彼女「でもね。」
彼女「ウチは厳しいから…お兄は美大に行きたかったんだけど、親に旧帝大以上の大学じゃないとダメだ、って言われて…」
彼女「東大に行ったの」
俺「え、すごいじゃないですか!」


134:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:18:19.04 ID:WuLtuWlB0

彼女「お兄は長男だったから…父さんたちも必死だったんだろうな…」

俺はなんだかこの話をこのまま聞いていていいのか、いたたまれなくなった。

彼女「お兄は大学に行ったら好きなように創作活動できると思ってたんだろうね…」
彼女「大学に入ったら、今度は親に官僚か弁護士になるように勉強しろとこっぴどく言われて…」
俺「弁護士…司法試験ですか…」

奇しくも俺も法学部だったので反応した。


141:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:28:28.06 ID:WuLtuWlB0

彼女「お兄ね…司法試験全然ダメだった。」
彼女「時々、絵が描きたいって本音を漏らすこともあった。私だけが女で下の子だから、好きなように美大に行かせてもらえたんだよ。」

俺は何も言えずにいた。
というか、普段まったく自分のことを話さない彼女が、こんなに話してくれているのに、半ば驚いた。

彼女「司法試験に落ち続けるうちに…お兄はまいっちゃったんだよね。
心を病んじゃって、今入院してるんだ…もう絵を描くどころじゃない。」

なんて言ったらいいか分からなかった。
いや、なんて言えば良かったの?w
彼女はそんな重大なことをあっさり笑って言うもんだから、俺は動揺した。


153:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:44:34.59 ID:WuLtuWlB0

彼女「だから、わたしは…ゲーム会社に入ってゲームを作りたかったんだ。
私は好きなことをやって、自由にさせてもらった。だから絶対、夢を叶えようって…
でも、ダメだったよ。思い出にすがってるようじゃ、ダメなんだね。」

俺「ダメだったんですか…」
俺「でも、まだまだチャンスはありますよ…!」

彼女は、そうだねとは言わなかった。
だた、笑うだけだった。
その笑いが、何を意味するのか、まだ俺には分からなかった。


155:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:50:58.67 ID:WuLtuWlB0

その日、会うのは何回目か分からなかったけど、初めて連絡先を交換した。

色々合点がいった。
なんでゲーセンにいたかも。
最初の印象より、ずっとしっかりした子だった。
もちろん意味不明なところもたくさんあったけど、それが可愛かった。

美大浪人したらしく、俺より2つ3つ上だったんだけど、背は小さかった。
でもその背中がすごく大きく感じた。

俺は嬉しくなった。彼女が話してくれた。
これからはもっと彼女の力になれるかもしれない。
彼女のために、なんでもするくらいの心持ちだった。
彼女の抱えてたものは大きくてビックリしたけど、何より話してくれたことが嬉しかった。


156:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:54:49.41 ID:WuLtuWlB0

すっかり浮かれていた。
次はいつ会えるだろう?

それから俺はまたしばらくゲーセンに通い続けた。ひたすら。
でもしばらく通っても、彼女はまったくゲーセンに現れなくなった。
メールは割と返ってきていた。

なんだろう?気になった。
土日も来ない。まだ仕事も始まっていないはずだった。

どうしてゲーセン来ないの?とメールで聞いても
「近いうちに行こうかな~」という趣旨のメールが返ってくるだけだった。


157:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:57:21.12 ID:WuLtuWlB0

それからまたしばらく経って、俺は若干凹んでいた。勝手に。
彼女はもしかしたら彼氏もいたかもしれないし、俺は多分忘れられた…と。
ゲーセンではいつも楽しくて、メシを食べることも多かったから、向こうも俺のことを必要としていると思っていた。

突然、不思議なメールが来た。

「そろそろ、大きな勝負が待っています。勝ってみせるよ。」


160:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 16:58:59.19 ID:WuLtuWlB0

勝負?なんのことだろう?
就職試験?それともイラストレーターデビュー?
俺は楽観的に考えていた。

「勝負?なにそれ?気になる」的なメールを返した。
するととんでもない内容のメールが返ってきた。


162:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:01:08.33 ID:WuLtuWlB0

「今、入院しています。○○病院のどこどこ。良かったら会いにきてね、わたしのファンさん」

みたいなメールが来ていた。

卒倒しそうになった。
驚きと同時に怒りも湧いた。
すべてを話してくれたと思ったのに…どうして黙っていたんだろう。


166:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:04:01.26 ID:WuLtuWlB0

俺は大学をさぼってすぐに会いに行った。
必死だった。

俺「どうしたの?すごく心配してたんですよ!!」

「若年性の卵巣がん。」

彼女はニコッと笑って俺が着くやいなやそう言い放った。

俺はことの重大さにすぐ気付いた。
俺はばあちゃんを卵巣がんで亡くしてる。
進行性のとても早い癌として知られていて、ばあちゃんもものの半年で…
だったのを思い出した。


170:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:08:01.67 ID:WuLtuWlB0

彼女は変わり果てた姿でそこにいた。ニット帽をかぶって、やせ細っていて…

彼女「本当はねえ。手術終わるまでは黙ってようって思ってたんだ」
彼女「でもやっぱり直前になって怖くなっちゃった。」

彼女は笑った。
笑顔だけは変わらずそこにあったので、なんだか俺のほうが安心して、悲しくなって、涙目になってしまった。
しっかりしなくてはいけない。


179:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:15:00.81 ID:WuLtuWlB0

強く、一人で頑張っていたんだろうな…
きっと俺と初めて会った時から、このことで悩んでいた…
そう思うと本当に泣きそうになった。

俺「大丈夫です。教えくれてありがとう。これからは、俺も一緒にいますから。」

これが俺の精一杯だった。
そうすると彼女は安心したのか、途端に涙目になった。

彼女「こわいんだよ…手術…絵を描けなくなるのも…ゲーセンに行けなくなるのも…何もかも怖いんだよ…」

彼女は何かがぷつんと切れたかのように、大泣きしだした。
俺も涙をこらえて、ひたすら「大丈夫、大丈夫…」としか言えなかった。

正直この時俺もダメだと思った。絶望してた。
でも俺が弱音吐いちゃ絶対だめなんだと思って、ふんばったよ。


188:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:20:09.67 ID:WuLtuWlB0

ひととおり励まして、なんとか良い空気に戻った。
彼女が、ブリジット描いてー!(ギルティギアという格ゲーのキャラ)
などと言ってくるので、俺が描いたりして遊んでいた。

すると、不思議と和やかになっていった。
そのうち、彼女のお母さんが機を見て病室に入ってきた。

俺「こんにちは」
母「あ、これはこれは…」

おふくろさんは人当たりの良い方だった。


191:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:24:01.35 ID:WuLtuWlB0

俺は昔から大人(特におばちゃん) とは何故か打ち解けるのが得意だったので、すぐにお母さんとも懇意になれた。

しかし俺と彼女の関係性があまりに曖昧だったので、そこはなんとも言及しづらかった。
母さんは勝手に彼氏だと思っていたようだが。

そして俺は手術までの間通い続けた。
すべてを捨てる覚悟だった。
大学も全部サボった。


196:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:29:07.63 ID:WuLtuWlB0

手術前日。
行っていいのか迷ったが俺は行こうと決めた。

父親も、母親もいた。
お父さんは、話に聞いていたよりは温和そうな人だった。

「こんにちは…」

すると、母さんに手招きされて、待合に呼ばれた。
俺は母さんとは電話連絡もして買い出しにも行くくらい、実は懇意になっていた。

母「富澤くんには聞いておいて欲しいの。」
俺「はい…」

正直俺は手術の趣旨も、彼女の癌の状態もほぼほぼ知らなかったから、何か聞きたいとは思っていた。


218:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:44:40.89 ID:WuLtuWlB0

お母さんは俺に言った。

母「手術しても…余命は1年くらいだろうって、言われてるの…」

動揺した。
思っていたよりも、ずっとずっと、残っていた時間はなかった。

母「君は…それを覚悟しておいてね。
それで、このことをあの子に伝えるかわたしたちは悩んでるの…」

人生20年そこらしか生きて来なかった俺には、もうどうしたらいいのか分からなかった。

母「君は、最後まできっとあの子のそばにいてあげてね。
あの子、あなたがいない時もあなたのことばかり話すのよ」

みたいなことを言っていたと思う。

最後までってなんだ?もういなくなること確定なのか?
混乱した。
大学生の小僧には、あまりに色々重すぎて、どうしたらいいか分からなかった。


221:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:48:01.73 ID:WuLtuWlB0

手術は滞り無く無事終わった。
しばらくは麻酔やらなんやらのせいで、熱も続き、彼女も起き上がるのは難しいということで俺は病院に行くことを控えた。

俺はしばらくフワフワした気持ちになっていた。
全部夢なんじゃないかとも思っていた。


226:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:51:14.12 ID:WuLtuWlB0

手術が終わって数日して、俺は彼女に会いに行った。
彼女は寝ていた。
目覚めると俺を見て、フラフラと体を起こす。

俺「あ、起きないほうが…」
彼女「いいの、今日は調子いいんだ…」

笑みにも力がない。

俺「手術、頑張ったね。」
彼女「ありがとう。」

彼女の笑顔には本当に力がなくなっていた。


231:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:54:25.81 ID:WuLtuWlB0

俺「何か、欲しいものは…?」
彼女「一緒にゲーセン行きたい」
俺「それは…もうちょっとしたらにしようか。」
彼女「ゲームしたいね。」

そんなこと言われたら、悲しくなるだけだった。


235:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 17:58:13.28 ID:WuLtuWlB0

彼女「病院の中散歩したいなあ。」
俺「それなら」

俺は看護婦さんとお母さんに聞いて了承を得て、車椅子をひいてちょっと外まで行くことにした。

俺「喉かわかない?辛くない?」
彼女「そんな大丈夫だよwよそよそしいのやめてw」
彼女「あ、でも欲しいもんあるぜ~」
俺「え、なになに?」


243:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 18:10:20.97 ID:WuLtuWlB0

彼女「スケッチブックが欲しいな」
俺「あ、なるほど。それならクロッキー帳なら俺今持ってる。」
彼女「ほんと?やった、それなら絵描きたいな。」

ラウンジみたいなところで、おれは彼女にクロッキー帳を差し出した。
車椅子に座る彼女の体を支えつつ、ペンとクロッキー帳を渡した。
彼女はゆっくりと絵を描き始めた。


245:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:11:27.85 ID:xVZv7HQd0

自分が無駄にした1日は
他の人にとっては大事な1日でも
あるんだよな



246:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 18:13:14.71 ID:3npXYNxz0

>>245
そうだよね…
そういう言葉を聴くとちゃんとしなくちゃなって思う



247:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 18:14:53.45 ID:WuLtuWlB0

そこには、彼女が好きなアーケードゲームのキャラクタたちと、なにやらメッセージ描かれていた。
そっとそれを恥ずかしそうに俺に渡す。

「迷惑かけてごめんなさい。こんな病人と一緒にいて楽しい?」

それは多分彼女の大きな不安だったんだろう。
これを、口に出して聞くことが出来なかったんだろう。


248:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 18:20:18.21 ID:WuLtuWlB0

俺は泣きそうになった。

俺「何いってんの?」
俺「俺は吹石さんといる時が、一番楽しいよ」

俺はハッキリ伝えた。絶対に変な不安を持ってほしくなかった。

彼女「よかった。ありがとう。」
彼女は小さく笑った。

俺は彼女の頭を撫でたけど、ヘタレだからそれしかできなかった。
頭を撫でると彼女は笑って「わんわん!」と言った。
本当に、こういうとこがあるから俺は惹かれてしまったんだろう。


315:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 23:33:14.89 ID:WuLtuWlB0

散歩から帰ると、病室に一人の女の子の姿があった。
どうやら、彼女の高校時代の友人らしかった。

彼女「てて子…」(名前は仮名です。LOVの彼女のお気入りの使い魔から)
友人「心配してたよ…」
俺「こんにちは」

俺は空気を読んで席を外そうとした。すると、
彼女「いていいよ…」
彼女がそういうので病室に残ることにした。


316:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 23:36:50.00 ID:WuLtuWlB0

彼女たちは懐かしい話に話を咲かせていた。
でも終始、彼女が病気の話に触れることはなかった。

そして30分くらいしたらだろうか、友人さんはお見舞いをおいて去っていった。
見たところ、癌のことすら知らななそうだし、彼女の病気について知らなそうだった

俺「友達には、病気のこと話してないの?」
彼女「うん、てて子だけだよ。それに癌とか知らない。すぐ治ると思ってる。」


317:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 23:38:44.86 ID:WuLtuWlB0

俺「誰にも言わなくていいの?」

きっと俺が同じ状況になったら多くの友人に言ってしまう。

彼女「心配かけたくないじゃん。普通、みんなビックリしちゃうよ。
本当に少しの人が分かってくれてれば、それいいんだから」

彼女はとても優しい口調で言った。


321:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 23:44:45.43 ID:WuLtuWlB0

その少しの人に、俺が入っていたのは、嬉しくもあり、なんとも言えない気持ちだった。
この子はもし俺がいなかったら、誰にも言わず、家族だけに頼って、そう思うとなんだか辛くなった。

それからの日々は割と穏やかだった。
彼女は病院から離れられなかったが、俺は大学をできるだけ抜け出しなんとか毎日でも彼女に会いに行った。


323:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 23:48:25.22 ID:WuLtuWlB0

花が好きだったから、けっこうな頻度で花を買っていった。
彼女のお気に入りの花はトルコギキョウという花だった。
俺が偶然花屋さんで見つけて買っていった花を、彼女はとても気に入ってくれた。
青と白の色合いが綺麗な花だった。

でも毎回なるべく違う花を買っていった。
そして病室で二人で「花擬人化ごっこ」をして持っていった花を女の子の絵にして遊んでいた。


324:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 23:52:41.16 ID:WuLtuWlB0

よく笑った。
花を持って行くと彼女は決まって満面の笑みになって喜んでくれた。

彼女「今日はどうしよっかなー」

なんて言ってふたりで花を見て絵で遊んで、本当に彼女が病気だってこと忘れるくらいに楽しかった。


326:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 23:54:46.07 ID:WuLtuWlB0

でもいつもいつも調子がいいわけじゃなく、日によっては行っても起き上がることすら辛い日もあって、そうすると俺はふっと病気のことを思い出して途端に辛くなった。
そんな日も俺はお母さんに言って、持っていった花だけは花瓶に入れるようにしていた。


327:名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 23:56:15.53 ID:JH2srFjD0

トルコキキョウの花言葉>>1は知ってる?
その事について触れるとしたらごめんなさいね



328:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/15(日) 23:58:58.77 ID:WuLtuWlB0

ある日、いつものように病室に向かうと、やたらテンションの高い彼女がいた。

彼女「ねえねえ、聞いてよ聞いてよ!」
俺「あらら、元気だね。どうしたの?」
彼女「外泊許可がもらえたよ!五日間!」
俺「本当に!?」
彼女「嬉しいなあ。2日間はおうちに帰るけど、わたし三日間は富澤といるよ!」
俺「本当に!」


341:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 00:21:28.68 ID:x9+/iUde0

彼女「デート行きたい!デート!」
俺「いいね、いこういこう。」
彼女「ゲーセン行こうよ、ゲーセン!」

こんなに元気で明るい彼女を見るのは久しぶりだったので、俺はすごく嬉しかった。
どうにか彼女をたくさん楽しませてあげたい、そういう風に思った。


345:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 00:24:34.16 ID:x9+/iUde0

二人で、三日間何をするか考えふけった。

彼女はゲーセンに行きたくて、俺と普通のデートが一度してみたかったのだという。
そして、俺の生まれ育った街が見たいということで、俺の実家に来たいということ。

この二つだった。
彼女は多くを望まなかったし、贅沢も言わなかった。
何か欲しいものとかないの?
と聞いても、「ただ一緒にいたい」と言うだけだった。


353:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 00:32:55.02 ID:x9+/iUde0

もしかしたら、最初で最後のデートになるかもしれない。
俺は覚悟していた。
この、外に出られる、普通に過ごせる三日間で彼女を最高に笑わせたいと思った。

俺は色々考えた。プレゼントを買うために、貯金を下ろした。
何を買うか、迷ったが、COACHの帽子をあげることにした。

彼女はCOACHが好きで(と言っても財布しか使っていなかった) 、きっと帽子なら喜んでくれると踏んだ。


359:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 00:37:42.57 ID:x9+/iUde0

当日まで、ドキドキとした。何をどうすりゃいいのか。

彼女にデート初日でやりたいことを聞いた。

彼女「ゲーセンに行って、そのへんフラフラするー」
俺「え、そんなんでいいん?」
彼女「特別にどっか行くより、そっちの方が普通のデートっぽくていいじゃん」
彼女「学校帰りに一緒に帰るくらいの日常さで、いいんだよ」
彼女はにこにこしてそう言う。

彼女が望むのなら、俺もあまり気張りすぎないようにしようと思った。


364:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 00:58:49.39 ID:x9+/iUde0

その日が迫るごとにあたふたした。
実家に、女の子連れてくよって電話した。病気のことは伏せた。
前日に、意気揚々とCOACHに帽子を買いにいったが、あいにく売っていなかった。
彼女が一番好きなブランドはCOACHだった。COACHで帽子が欲しかったのに…

俺「あの…帽子が欲しいんですが…COACHのニット帽、被ってる人見たことあるんです」
店員「もうしわけございません…それはこちらの店頭では…」

あきらめられなかった。
俺は店内を見ていると、ハートの可愛いネックレスを見つけた。3万くらいした。
帽子を買うつもりでそんなに金は使うつもりではなかった。

でも俺はそのネックレスを買った。
しかし、この選択は正解だった。


366:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 01:03:08.02 ID:x9+/iUde0

いよいよその日になる。
俺はリュックにプレゼントを忍ばせて、いつ渡すか決めかねていた。

お父さんとお母さんに挨拶した。
お父さんは優しそうに笑っていた。

「よろしく、頼むね。」
俺「はい、彼女のことは、任せてください。」
彼女「じゃーね、いってくる!」

俺もニヤニヤしていたけど、彼女も始終にこにこしていた。
楽しい、忘れられない三日間が始まる。


371:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 01:07:50.15 ID:x9+/iUde0

正直不安もいっぱいだった。
突然体調が変わったら?彼女に何かあったら?

でも彼女は俺のこと信頼して、全てを俺に預けてくれたんだろう。
もしもの時のために病院の番号もメモったし、お父さんとお母さんの番号も分かってる。

きっと、どうにかなる。とにかく彼女といられる時間を大事にしようと思った。


374:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 01:12:32.33 ID:x9+/iUde0

彼女「電車のろ!電車電車!」
俺「え、タクシーとかでもいいんだよ?」
彼女「そんなんセレブなデートないよw」
俺「まあこの時間なら人も少ないしね。電車に乗ろうか。」

駅に着く。彼女は大声を出す。

彼女「わわ、電車だよ電車!いいなあ懐かしいなあ!」
俺「なんだかいいね、こういうの。すごい不思議な感じ、至って普通なのにw」

ずっと、病室でしか会えなかったものだから、色々と新鮮に映った。
電車に乗っただけで、なんだかとても嬉しかった。


378:名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:13:53.11 ID:HbZ8ThR6i

生きたいっておもうやつがあっさり死んで
死にたいってやつがしぶとく生きる

世の中理不尽だよね…



379:名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:15:43.68 ID:9WSRwcRW0

>>378
そうだな



383:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 01:18:29.16 ID:x9+/iUde0

電車ではしゃぐ彼女はどこかヘンテコだったけど、どう見ても普通の女の子にしか見えなかった。
この小さい体に、色んなものを抱えてると思うと、悔しかった。
電車内には同じような年齢の女性もたくさんいて、それを見てると複雑な気持ちになった。

俺「どこいこっか?」
彼女「あ、決めてないのー?もうしっかりしてよー」
俺「ええ、ノープランでいいって言ってなかった?」
彼女「嘘でしたー!言ってみたかっただけこういう事w」

彼女は笑いながら言った。


402:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 01:37:44.19 ID:x9+/iUde0

彼女は電車の中でも突拍子もないことを言い出す。

彼女「ねえねえ、ケンカしよ!」
俺「え、は?」
彼女「もう、ふざけないでよ!」
俺「どゆことwww」
彼女「失礼しましたw」

ケンカをするはずがすぐ漫才みたいになってしまって、二人で笑い転げた。
俺は彼女が何を求めているのか、なんとなく分かっていた。


406:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 01:42:09.14 ID:x9+/iUde0

花言葉が気になるけど、続けますw
彼女は自由だった。そう、彼女はこういう人だったんだよ。
俺は凄く安心していた。
けっこう電車に乗って、とりあえず新宿で降りた。

彼女「あ、そだ。ゲーセンでも行かない?」
俺「それ最初から決めてたんじゃんww」
彼女「ま、そうなんだけどww」

彼女のワールドになりつつあった。
俺はすごく懐かしい気持ちになった。
会ったばかりの頃を、思い出すようだった。


408:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 01:46:53.52 ID:x9+/iUde0

ゲーセンに着くやいなや、彼女はテンションだだ上がり。

彼女「大きい!すごい!この雰囲気懐かしい!」
俺「初めてだけど、すごいなー。格ゲーとかも猛者がいそうだ。」
彼女「デッキ組んだんだよデッキ!まずLOVね!」

もう大はしゃぎの彼女を見ていると、こっちも楽しくて仕方がなかった。


413:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 01:51:51.18 ID:x9+/iUde0

俺たちはまあ、アケゲーオタだから、ここに会話の内容書いてもあれかもしれないけどw

彼女「わだリバデッキ作ったんだー!ゲート閉じちゃうよゲート!」
俺「いや、させない!俺のムーブでそんなものは…」

ま、分かる人だけ分かってくださいw
こんなこと言い合いながら、それは楽しくプレイしていたわけです。


414:名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:53:31.33 ID:yO0Vd0vqI

人生って、悲しみと喜び、涙と笑い、表裏一体。
痛みこそ分かり合える人としての価値観を伝えてくれる。



415:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 01:56:22.85 ID:x9+/iUde0

そのあとはひと通り色々まわる。
彼女がポップンやりたいと言えばやり、太鼓叩きたいと言えば、叩き。
そのあと二人で格ゲー武者修業と名づけ、すいていたので勝てない相手にコンビを組んで挑み続けたりw
友達とやったら盛り上がった試しのないQMAというゲームでも、二人でハイタッチしながら嘘のように盛り上がったり。

とりあえず、俺達にとってゲーセンというのはこの上なく楽しいスポットだった。


416:名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 01:58:00.14 ID:fmtyDkWmi

言ってみたかった
やってみたかった
後悔しないようにわがままでも何でも出来る事はしておきたかったんだな



418:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 02:00:08.84 ID:x9+/iUde0

そんなことをしているうちにあっという間にお昼を回っていた。

俺「そろそろ引き上げようかー」
彼女「すごい楽しかったー!」

彼女は本当に満足しているようだったので、俺は安心した。
かくいう俺も本当に楽しかった。

俺「お昼どうしたい?」
彼女「マックがいいなぁー」
俺「え、そんなもんでいいの?」
彼女「わたし携帯のクーポンあるからねー!」


429:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 02:06:45.07 ID:x9+/iUde0

彼女は本当になんてことない日常の時間を過ごしたいってのはもう分かっていた。

彼女「わたしはねー、てりやきかなw懐かしいな~」
カウンターで楽しそうに選ぶ。
俺「じゃあ俺はベーコンレタスでww」
彼女「シェイク飲もうよシェイク!」

はしゃいでる彼女を見るのは楽しかった。
何をしていても、本当に楽しそうにしていた。


432:名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:10:57.77 ID:UsuMV0hyi

彼女は普通の日常、普通の生活、普通のデート。
全てがありがたく見え、幸せに思えたんだろうな。
俺たち人間、特に大人はきたねぇよ。金だコネだ権力だって。
みんなわかんねぇよな。今こうしてなに不自由なく生きてる事ありがたいとおもわねぇよな。
この命あげられるならこうゆう子にあげてぇよ



436:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 02:12:29.06 ID:x9+/iUde0

席に着く。一息つく。

彼女「マックこんなに美味しかったかなあw」
俺「久々に食うと美味いんだよねえ」
彼女「わたしはポテトを欲しているよ」
俺「あるよ?」
彼女「ちがうよ、ほら」

彼女は口を開けて促す。正直、アホである。
そして、俺が口にポテトを入れてあげると、食べながら「10点~!」
などと意味の分からない事を言い出す。

俺もこれをやらされるハメになって、二人してマックでアホなことをしていたw
でも、楽しかった。


437:名も無き被検体774号:2012/01/16(月) 02:14:26.24 ID:txRiV3MN0

普通が一番幸せだって。
これ見てると痛いぐらい分かる



441:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 02:15:51.50 ID:x9+/iUde0

今思えば、俺は彼女のこういうところに惹かれていた。
一緒にいると、なんでも面白く思えて、笑いが絶えない。
時々本当にあほらしいことを言っては、笑顔になる。

それがすごく心地良かった。


443:名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 02:18:32.08 ID:t63egpyH0

なぜだか脳内BGMにロード的なものが流れてる


451:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 02:23:09.99 ID:x9+/iUde0

>>443彼女は10-feetってバンドが好きだったよ
いつもライオンって曲聞いてた


580:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 18:52:37.56 ID:x9+/iUde0

一服しつつゆっくり書いていきますので、みなさんもゆったりお付き合い頂ければ。

マックでの俺達は年甲斐もなくはしゃいでいた。
まわりに高校生やら大学生も多くいたと思うけどその子ら以上に大笑いしていた。

彼女「ねえ、煙草吸ってイイよ」
俺「え、どうして?」

普段、彼女の前では絶対煙草を吸うことはなかった。というか不可能だった。
その時は喫煙席に座っていた。

俺「くさいよ?」
彼女「いいの」

言われるままに一服した。
彼女は黙って眺めていた。


585:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 18:56:42.07 ID:x9+/iUde0

案の定、

彼女「ごほっ、くっせーね。」
俺「だから言ったじゃーんw」

彼女はそう言ったものの、にこにこしているだけだった。
俺も、なんだか照れくさくなりながら、一服。

そうしていると、俺の携帯にメールが来た。


591:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 19:00:54.78 ID:x9+/iUde0

妹からだった。
俺には一つ年下の妹がいる。

内容の趣旨としては、
「兄貴今日女の子連れてくるんだって?期待しとるわw」
みたいな感じだった。

おちょくっていやがる。
基本仲悪くもなく、実家に帰れば一緒にゲームしたりもするし、なにぶん妹自体も少しオタクなので、気が合う兄妹ではある。


594:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 19:08:08.03 ID:x9+/iUde0

俺「午後からどうしよっか。電車の時間までは、けっこうあるんだよね。」
彼女「買い物行きたい!本屋さん行こ!」
俺「え?本屋さんでいいの?」
彼女「間違いない」(長井秀和のマネ)
俺「なっつwww」

彼女のこのあたりはもはや言うまでにもあらずだったけど、彼女はよく芸人のマネをしては笑っていた。


598:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 19:14:21.73 ID:x9+/iUde0

まあ入院生活も長いわけだし、きっと欲しい本とかもいっぱいあるんだろう。
そして書店に赴く。

彼女「ひれーっ!」
俺「俺も初めて来たけど大きいね…」

彼女はコミックコーナーに駆け出す。
そしてずーっと俺の手を引っ張って、

「これ、〇〇さんの本、すごく好きなんだ~
あ、〇〇さんの漫画、これは作画綺麗で…」
という風に喋り疲れるんじゃないかって思うくらい話す。

俺「大抵本屋とか一人で来るけど、一緒に来ると好きな本のこととか話せて楽しいね。」


601:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 19:19:56.77 ID:x9+/iUde0

俺自身、正直にそう思った。
俺も普段から本屋巡りとかが好きで、好きな絵柄の作家さんとか見つけたりするのが好きだった。
でも一人だどこか寂しい部分もあった。
それを彼女と共有するのは楽しかった。

彼女「でしょーじつはこういうとこに二人で来てみたかったんだよね…」
彼女は照れくさそうに言った。

彼女がどうして普通のデートがよかったのかなんとなく分かったような気がした。


606:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 19:28:15.36 ID:x9+/iUde0

俺たちは、笑うときもそうだけど、お互い語りだすと止まらない。
格ゲー談義をするときもそうなんだけど、どのプレイヤーが強いかとか、そういうことを夢中になって語る。
彼女は、俺のオススメの本を教えて欲しいというので、俺も彼女に負けじと語った。
言っても言っても、「他は?」「全部知りたい」と言ってきかないのでキリがなかった。

彼女「富澤オススメの本、全部読みたいな…」
俺「よし、今度持って行ってあげるね。」
彼女「そんなー悪いよー」
俺「ほんとは?」
彼女「待ってました…w」

彼女は苦笑いと共に本音を漏らした。


628:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:02:12.84 ID:x9+/iUde0

電車までひとしきり時間があったので俺はその後プラネタリウム行く?とかどっか美術館行く?とか聞いた。
けど彼女の答えは違った。

彼女「1時間だけカラオケに行きたい」
俺「ああいいねーそれ。座ってると負担もすくないもんね。」

カラオケに行くと、どんな感じになるんだろうと思ったけど、彼女のレパートリーは実に豊富だった。
お互い真剣に歌うというよりふざけてばかりだった。
二人してテニミュを空耳で歌ったり、盛り上がる曲で合いの手を入れあったりして、はしゃぎ倒した。
彼女は疲れちゃうんじゃないかって、心配になるくらいだった。


630:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:05:56.65 ID:x9+/iUde0

楽しい時間なんてあっという間なもんで、電車の時間が迫った。
カラオケでクーポンみたいなものをもらった。
マックでもクーポンみたいのをもらった。
そういうものをもらう度、俺は「次があるのかな…」と一人で思った。


636:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:10:30.84 ID:x9+/iUde0

電車、特急列車。
俺の地元にむかう電車だった。
俺の地元までは特急で2時間くらいだった。

彼女「わーなんか旅って気がしてきました!」
俺「楽しいよねー」

彼女はそそくさと売店に向かった。
そしてじゃがりこを買ってきてドヤ顔で俺に見せつける。

彼女「旅っつったらこれでしょ!」
俺「車内販売もあるんだけどねぇ」
彼女「マジか!」


638:名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 20:10:36.32 ID:Ve6J8iFX0

平井堅のいつか離れる日が来ても
聞いて死んだ(T^T)



645:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:23:21.17 ID:x9+/iUde0

特急に乗る。
最初こそ彼女は特急ってすげえ駅すっとばすよね!
とか言って元気だったんだけど、そのうち疲れちゃったのか、しばらくするとすっかり眠ってしまった。

俺は、しばらく静かな時間を過ごすことになる。
よこの彼女を見ると、色々と、思うものがあった。


648:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:26:22.58 ID:x9+/iUde0

少し油断すると、こんな日がずっと続くと錯覚してしまう。
この三日間が終わった先にはどんなことが待っているのか…

考えたくなくても、嫌でも脳裏をよぎった。
ここで、俺は本当に泣きそうになる。
そして彼女に分からないように泣いてしまった。

特急の指定席で、一人で号泣した。
どうしてだったか分からないけど、すごく悲しかった。


651:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:34:25.78 ID:x9+/iUde0

こんなんではいけない。俺は、思いついた。今だ、と。
寝ている彼女の首に、気付かれないように、プレゼントのネックレスを巻こうと思った。
窓によりかかっていたので、すきまがあってた。
起こしてしまうかハラハラしつつも、どうにかこうにか彼女にネックレスをつけることができた。

ビックリするかな。俺は不安と期待でドキドキした。


654:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:37:23.72 ID:x9+/iUde0

駅に着くまで彼女は熟睡していた。
ここまで上手くいくと思わなかったけど、しかしよく寝ていた。疲れたんだろう。
駅に着くアナウンスが流れる。

俺「さ、着いたよ。起きて起きて。」
彼女「え、あ…」

寝ぼけている彼女の手を引いて、俺は彼女を誘導した。


662:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:42:26.71 ID:x9+/iUde0

ホームに降りると辺りは暗くなり始めていて、宵の口と言ったところだった。
彼女は降りると、う~んと伸びをして「よく寝た」とつぶやいた。
俺はドキドキだった。

彼女「わ!なにこれ…ネックレス?富澤?」

俺は「魔法だよ、きっと」と言うつもりだった。
でも、

俺「誰かのいたずらか…?」

意味が分からないw


665:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:45:54.81 ID:x9+/iUde0

かっこいいこと言おうとしたのに、彼女にこっちを見られると恥ずかしくなってついついおかしなことを言ってしまう。

彼女「えーww富澤でしょーwこれ可愛いなー。」
俺「うん…プレゼントだよ。すっごい似合ってる。」

本当に似合ってた。自分の選んだネックレスをつけている姿が、とっても、微笑ましかった。


667:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:50:32.37 ID:x9+/iUde0

瞬間、彼女は俺に抱きついてきた。
俺はビックリして心臓飛び出るかと思った。
俺「ぅお…!」ビックリして、変な言葉が出る。

彼女「ありがとう。絶対絶対、大事にするよ。」

勇気を絞って、俺も抱きしめた。
思えば、人生で始めて女の子を抱きしめた瞬間だったと思う。
とっても暖かくて、大事なものだって気がした。


673:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:56:02.63 ID:x9+/iUde0

高校時代毎日使っていた見慣れた駅のホームの真ん中で、俺は確かに人の温かみを感じた。
人なんてほとんどいなくて、駅のホームには俺と彼女だけだった。
向いのホームに高校生がいたが。

しばらくその状態で、彼女がいきなり

「充電完了だー!」と大声をあげるものだから、ぱっと手を離した。


678:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 20:59:56.61 ID:x9+/iUde0

改札をくぐる、なんだか照れくさくなっちゃって俺はぎこちない。
でも彼女はそんなのおかまいなしで、

「ほらら~らら~らら~♪」(聖剣LOMのドミナの曲) などと鼻歌を歌う始末。
ご機嫌だったんだろう。彼女は普段からよく歌う子だった。
それ、聖剣だね!なんていつものように俺もつっこめず、

駅を抜けるとそこには迎えが待っていた。


701:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 21:54:02.83 ID:x9+/iUde0

迎えに来ていたのは、妹だった。
車で迎えにきてくれた。

「なんでアイツなんだよ…」
と思ったが、結果母親が来てもあまり変わらないので同じだった。
俺は彼女の荷物をずっと代わりに持っていたので、積みこむ。

俺「ごくろーさん」
妹「いえいえ」
彼女「こんにちは、わざわざありがとうございます。」
妹「こんにちはー」

妹は明らかにニヤニヤしていた。


705:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:00:44.01 ID:x9+/iUde0

妹「可愛いなー。同級生ー?」
俺「お前よりずっと年上だから」
彼女「いえ、全然気にせず接してくださいねw」
妹「こんな兄だけどよろしくお願いしますねー」

車内は女社会と化していたが、非常に和やかなムードで、妹と彼女も気が合いそうな感じで俺は安心した。


709:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:08:33.88 ID:x9+/iUde0

車で坂をのぼる。
俺の実家はちょっと坂の上にある。
店がまったくないわけでもなく、いい感じの田舎だ。

家につくと、待ち構えていたように母さんが出てくる。

「いらっしゃい!遠くからお疲れ様」
彼女「いえいえ、よろしくお願いします。」

彼女は、こういうところで礼儀正しくて、当然のことながら少し驚いた。
気のせいか、母さんも妹も、よそよそしくて、落ち着かない感じだった。
無理もない。ダメ息子が急にこんな女の子を連れてきたら、面食らうってもんだろう。


713:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:15:03.82 ID:x9+/iUde0

母さんと妹はまだ晩飯の準備中だったらしく、彼女は手伝いたい、と言った。
俺は疲れてるんだから無理しないで、と言ったが、どうしてもと言ってきかなかった。

俺「母さんエプロンあったっけ?」
母「あれがあったわよアンタのが」

彼女は俺が高校の家庭科で使っていたエプロンを身にまとった。

「どうかな?w」
恥ずかしそうにエプロンを着て彼女は言う。
俺「いいねー最高だよ。」


720:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:21:34.63 ID:x9+/iUde0

その様子を見て母さんと妹が俺の方を見て不自然にニヤニヤする。
俺は「ほっとけ!!」と心の中で連呼した。

彼女も台所についてできることを一生懸命手伝っていた。
うちの家族に混ざって、楽しそうだった。
俺はそれを横目に見つつ勝手口の裏口で一服していた。
俺も手伝おうとはしたが、アンタ失敗するから、と妹に阻止された。


724:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:28:36.27 ID:x9+/iUde0

その日は、カレーだった。
ウチのカレーはレトルトは使わず、スパイスとかも使って、無意味に凝っているものだった。

みんなで食卓に着く。
俺は若干の気まずさを隠しきれなかったw

彼女「こんなに本格的なカレー、おうちで作れちゃうんですね~」
母「まーこだわりだすとキリがないのよね」

母さんは鼻高々だった。


725:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:30:35.15 ID:x9+/iUde0

彼女「おいしい!美味ですよこれ!」

彼女が笑ってそういうとみな口々においしいと言い出した。

俺「うん、やっぱりおいしいね。」
妹「たしかに美味、だねw」

ご飯が進みだすと、妹と母さんが動き出す。


728:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:35:55.72 ID:x9+/iUde0

母さんは、「うちの息子の何がよかったの~?」とか笑いながら聞き出すし、
妹は妹で、彼女がオタ気質であることを知ると、途端に自分の好きな漫画とかの話を振りだす。

彼女は彼女で、「わたし一発芸とかできるんです」とかワケの分からないことを言い出すし、
そうするとうちの妹も悪ノリしだすし、色々とてんやわんやなんだけど、楽しかったよ。

初めて食卓を共にしたのに。


734:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:42:02.65 ID:x9+/iUde0

そのあとも、妹が「今日は面白いテレビやってないから」と言い出してアメトークのDVDを見だしたりした。

妹は終始馬鹿笑いしていて、彼女も「正気ですか!?」とかケンコバのものまねを始めだして、
母さんがなんか果物食べる?と聞けば彼女は味をしめて「正気ですか!?」と返したり、

いや、楽しかったんだよ。本当に。


737:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:48:51.19 ID:x9+/iUde0

夜も更けて、そろそろ寝る体制に入る。
彼女は、俺のベッドに寝かせてあげた。
疲れてるだろうし、明日もあるし、なにより体調を崩さないかすごく心配だったので、俺たちは早めに寝ることにした。

俺は毛布をしいて、床で寝ることにした。明日も、ある。明後日も。
明後日も、終わったら、その次は…?
夜になると途端に辛くなる。

部屋で二人になると彼女に言われた。

彼女「今日はすごく楽しかった。本当楽しかった。」
かみしめるように言う。


739:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:52:19.64 ID:x9+/iUde0

彼女と日常を共にしていると、あの病室に帰ることが途端におぞましく思えた。
でも、彼女はもっと、ずっと、帰りたくないんだろう。

俺は彼女に「楽しかったよ。今日は疲れたし、早く寝よう。」とだけ言ってから、ずっと考え込んでいた。

母と妹に、病気のことを言ってないのが辛かった。
正直、俺も誰かに相談したくてしょうがなかった。


742:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 22:56:02.95 ID:x9+/iUde0

彼女も寝て、妹たちも部屋にいるのを確認してから、俺は勝手口に一服しに行った。
電話をかける決心をした。
親父に電話をかけた。
俺はもう、誰かに話さないとどうしょうもなく辛くなっていた。


750:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 23:12:40.62 ID:x9+/iUde0

親父「おう、どうしたー?」
俺「遅くにすまん、実は…」

俺は、彼女のこと、彼女の病気のこと、今すごく不安なこと、すべてを親父に赤裸々に離した。
男同士で、話したかった。聞いて欲しかった。
親父は多くは語らなかった。
そして、俺に言った。

「絶対、最後までそばにいてあげろよ。つらいと思う。
でもお前が弱音吐いちゃだめだろ。
いつだってそばにいてあげろ、男と男の約束だ。」


754:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 23:15:02.31 ID:x9+/iUde0

親父は古風で、頑固な人間だった。
そんな親父の言葉は、俺の胸に強く響いた。

絶対に最後まで一緒にいよう。何が待ってるか、分からないけど。
青臭い小僧の俺が一人でずっと抱えていたことが、親父に話したことで、とても軽くなった気がした。


758:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 23:20:48.60 ID:x9+/iUde0

俺は親父に話して、すっきりした。
部屋にもどると、さっきまでの不安が嘘のように、スムーズに眠りに落ちた。

気付くと、窓から明かりがさしていた。
実家の俺の部屋は一つの窓にカーテンがなく、朝日は入り放題なのである。
起きると、彼女は俺の机で何かをしているようだった。

俺は寝ぼけていて、状況を読み込めず、目覚めて彼女がいること自体に驚いた。


762:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 23:26:24.63 ID:x9+/iUde0

朝飯を食べて、いざ出かけよう、となる。
前々から話していたが、彼女はとりあえず俺の育った町や場所を見て回りたいのだという。
俺は本当に楽しいのだろうか、と若干の不安があったが、彼女がやっぱりどうしても、というのでそうすることにした。

彼女「今日は一日動きまわるねー!」
俺「無理しちゃダメだかんね。」

俺はさっそく車のキーを握って車をだそうとした。


766:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 23:30:52.43 ID:x9+/iUde0

すると彼女は珍しくぐずった。
俺はよく分からなくて、車乗らないの?と聞く。

彼女「自転車、あるよね…?自転車乗りたい」
俺「あ、そうなんだ。でも2台あったっけなー?」
彼女「そうじゃなくて。二人乗り…しようよ。」
俺「え?」
彼女「ずっとしてみたかったんだ…二人乗り」


768:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 23:34:49.85 ID:x9+/iUde0

俺「だめだよ、あぶないし、体に負担かかって疲れちゃうよ…」
彼女「わたし一度も二人乗りってしたことないんだよ…」

そう言われると、弱い。
かくいう俺も人生で一度も二人乗りをしたことがなかった。
だから怖い、ということもあったのだが。

俺「分かったよ。じゃあすぐ近くの俺の小学校まで、だけね。」
彼女「やったー!じゃあグローブ持ってこうよ!」

笑顔になってはしゃぎだすのを見ていると、仕方ないかって思えた。


772:名も無き被検体774号+:2012/01/16(月) 23:38:41.15 ID:j+dpcaay0

彼女が自分の体のことを受け入れて出来るだけ普通の暮らしを望む姿が儚げで涙止まらん…
たかだか2ケツなのに…



774:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 23:40:03.70 ID:x9+/iUde0

彼女は「どう座るんだ?」ってつぶやきながら荷台にちょこんと座って笑った。

俺「それでいいんじゃないかなwよし、じゃあ俺が乗るから一回降りて」
彼女「やったー!」

荷台に乗せて気付いたが、彼女は嘘のように軽かった。
家を出て、ろくに車も通らない農道のような坂道を下っていく。

彼女は、とてもごきげんだった。


781:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 23:50:21.01 ID:x9+/iUde0

彼女は歌い出した。
「かーみーさーまー!ひとつきいてくれよー!」
それは彼女が好きだった藍坊主のテールランプだった。

俺も楽しくなって、一緒に歌う。
「かーぜーきるー!あしをーぼくにくれよー!」

はたから見たら馬鹿丸出しなんだけど、もう、どうでも良かった。


787:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/16(月) 23:55:54.10 ID:x9+/iUde0

彼女はごきげんだった。
色んな歌を俺に歌ってみせてくれた。
彼女は歌い終わると、

彼女「こら、拍手しろ!」
俺「どうやってすんだよww」

このやりとりを数回に渡って繰り返したw


792:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 00:00:27.51 ID:jyrYcl8U0

FF零式のテーマが流れてる


805:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 00:12:11.95 ID:WJObiXhX0

そんなこんなで、近所の俺の母校の小学校に着いた。
土曜だったので、がらんとしていた。
少年野球のチームが、練習している以外、校庭もほかに人はいない。

俺「懐かしいなあ~。ここでよく、野球したんだー」
彼女「そうなんだー。すごい広いね…」

無駄に校庭だけは広い小学校だった。


807:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 00:18:52.97 ID:WJObiXhX0

彼女は少女のごとく駈け出した。
思いっきり走りだしたもんだから、印象的だった。
あまり息上がるのもよくないのにね…。

彼女「こっちに来て!」
彼女「これ、うんていだよ、なつかしーw」

彼女は無邪気に色んな遊具で遊びはじめた。
彼女は滑り台の階段を上がって、俺が登ると滑り降りた。

彼女「無限ループだ!」
俺「そうなの?w」

こんな調子だった。


809:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 00:21:52.50 ID:WJObiXhX0

俺たちは何故か滑り台の無限ループがツボに入ってしまい、いい年してしばらくそこで笑いながら滑り台に興じた。

俺「いつまで経っても捕まらないww」
彼女「はやく追いついてww」

こんな繰り返しだった。


818:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 00:29:48.04 ID:WJObiXhX0

しばらくすると冷静になって二人して、「え、これ何が面白かったの?」的な感じになった。
遠くから少年野球の声が聞こえる。

彼女「ねえ、あの少年野球にいたの?」
俺「うん、懐かしい。もうずっと前のことだけどね。」

彼女はしばらくぼーっと駆けまわる少年たちを見つめていた。

彼女「キャッチボールしよう。」
俺「大丈夫?無理しないでね。」

彼女はまた歌い出す。

「べーすぼーるのおとが鳴ったー、だれもぎゃらりーいないぐらうんどーってね。」
俺「何それ?」
彼女「知らないの?」

彼女は音楽の造詣も深くて、たまに俺の知らない曲も歌う。
そうするとちょっとぐずるんだけど、そういう時は決まってすぐiPodとかで教えてくれる。


822:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 00:35:54.74 ID:WJObiXhX0

その曲はフジファブリックのベースボールは終わらないだった。
「フジファブリックか…」

その日はその曲にピッタリだった。
晴れ渡っていて、広いグランドに二人だけ。
俺はその曲に則って、「あとで炭酸飲料を買いに行こう。」というと、彼女はやたら喜んだ。

「いくよ!」

俺がボールを投げると、彼女はしっかりキャッチ。
そしてイイ感じに返してくる。
運動神経がよかったのか、昔からあまり運動が得意でない俺はちょっとだけうらやましくもあり、楽しくなった


844:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 00:52:18.09 ID:WJObiXhX0

ひとしきり小学校で遊ぶと、俺は彼女を連れて小学校の近くの駄菓子屋に行った。
正直、まだあるか不安だったけど、小学生の時はよく入り浸っていた。

彼女「すごい…こういうのって本当にあるんだね。」
俺「ま、田舎だからね…w」

駄菓子屋のおばちゃんには可愛がってもらった。

おばちゃん「はい、いらっしゃい。」
俺「こんにちは、富澤ですー」
おばちゃん「あら、富澤くん…久しぶりだねえ…」

彼女も笑って、「こんにちは」と言った。
3人でしばらく談笑した。


849:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 00:58:08.94 ID:WJObiXhX0

おばちゃんは、
「この前〇〇君来てさ…とか、〇〇先生がね…」
と懐かしい話をたくさんしてくるため、俺は楽しかった。

店を出る。
彼女は退屈だったかな、って思うと彼女は買った駄菓子を抱えながら

彼女「すごいね…すごいね。あったかい。こういうの本当にあるんだ。」
とすごく喜んでいた。

彼女「富沢のこともっと知れた気がして嬉しいんだーこれが田舎かーふるさとかー」

彼女は高揚して何度も言っていた。
俺がいつも飲んでいたって教えてあげたチェリオを嬉しそうに飲んでいた。


857:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 01:06:29.44 ID:WJObiXhX0

そのあとは、彼女を連れて歩いて、疲れたら休んで、での繰り返しでそこら一帯、俺にゆかりのある場所をめぐった。

路端の小川を指して、
「中学の時この場所によく自転車をつっこんで走って、水上自転車大会って言って遊んだんだよ。」とか、
「このお宮にいつも初詣にきたんだ」とか、
「中学の通学路はここで、片想いの子が彼氏と歩いてるの見てショック受けたんだー」とか。

それは、まったく中身のないしょーもないツアーだった。
でも彼女は、「わーすげー!」「こんな感じ?」
とか一つ一つ本当に生き生きとリアクションをとった。

小学校からさほど遠くない母校の中学校まで来て、彼女は突拍子も無いことを言い出す。


860:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 01:11:18.56 ID:WJObiXhX0

彼女「毎日、ここの中学校に通ってたんだね…」
俺「そうなるね。いやーなつかしいww」

彼女は正門からの道を指した。

彼女「で、ここを帰ったと…」
俺「うん、そうだね。」
彼女「わたしたち今から中学生ね、同級生の。ひゃーどうしよう。」
俺「ええー!?」

その日は時間が経つのも早く、時分はそろそろ夕方にさしかかろうとしている頃だった。


871:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 01:16:32.04 ID:WJObiXhX0

彼女「あ、富澤くんだ…!ねえねえ、良かったら一緒に帰ろ?」
俺「そのノリ続けんのー?」

急にこっ恥ずかしくなった。
彼女はこうなるとひかない。

俺「吹石じゃん…ま、いいよ。帰ろうか?」
彼女「やったー!」

彼女が手を差し出して手をつなぐ。
それまで幾度と手を繋いだことはあったけど、この時ばかりはなんていうかすごく恥ずかしかった。
ちなみに、自転車は小学校に置いてあった。


870:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 01:16:23.67 ID:t/bOhu8z0

そういえばゲーセンに会う以前の彼女の事は語ってなかったな


876:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 01:23:49.01 ID:WJObiXhX0

>>870のちのちふれますね。

普段爛漫な彼女が、この時は中学生になっていたのか、急に無口になりだすもんだから、俺は焦った。
空も夕焼けに近づいて、俺は手に変な汗をかきそうだった。
俺たちには珍しく、話す言葉が浮かばなかった。

よく分からないけど、なんだかすごく初々しい気持ちになっていた。
彼女がそういう風にしていたからなのか、なんかいつもの調子とは違っていた。

どうせ自転車取りに行かなきゃ行けないから絶対行くのに、彼女は意味ありげに
「ねえ、ちょっと小学校寄り道してこっか。」と言った。


878:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 01:31:26.04 ID:WJObiXhX0

小学校につくと、彼女は疲れちゃったのか、校舎と校庭をつなぐ階段に腰掛けて「ふう」と息を大きくはいた。
おれは気になって、「待ってて」と言ってすぐに自販で飲み物を買ってきて彼女に手渡した。

彼女「ごめんね、いつもいつも迷惑かけちゃって…」
俺「何言ってんのさーwおいしそうに飲んで笑顔を見せてくれたらいいんだよw」

そう言うと、彼女はにっこり笑って、立ち上がった。
校舎の脇の犬走りにあったじょうろを持ちだして、水をくみ始めた。

俺「?何すんのー?」


889:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 01:39:21.40 ID:WJObiXhX0

彼女は、もう誰もいなくなった校庭に、じょうろで何やら描き始めた。
何をしているんだろう?

「ありがとう」

そこにはこんな文字が浮かび上がった。
俺はハッとした。
急いで彼女のもとに駆け寄った。

そうすると彼女の方から抱きついてきた。
彼女は泣いていた。

彼女「ずっと…これからもずっとずっと…一緒にいてくれますか?」

彼女の言葉が脳内をこだました。


24:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 01:58:25.96 ID:WJObiXhX0

彼女は、リュックから色紙をとりだした。
そこには、俺があげたCOACHのデザインのネックレスをして笑っている女の子が描かれていた。
そしてわきに、「富澤へ。いつもいつもありがとう。」という文字と日付が書かれていた。

彼女「それね、私が考えたオリジナルキャラなんだ。
ネックレス、すごい嬉しかったから。お礼にね、描いたの。ありがとう。」

そういって涙目で笑って俺に色紙を渡した。
朝、机で何かしていたのはそういうことだったのか。
俺は、本当に嬉しかった。
今までもらった中で、これほど嬉しいものはないと言っても過言ではないくらいだった。


33:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 02:12:45.54 ID:WJObiXhX0

俺は、涙をこらえて、「ありがとう」と言った。
渾身の、心からのありがとうだった。
その絵は暖かくて、彼女自身のようにも思えた。

彼女の頭を撫でると、彼女は楽しそうに「わんわん!」と言った。
なんだかそれがとってもおかしくて、さっきまで泣いていたのに二人して大笑いした。

もう楽しくなって、叫びながら校庭を二人で走りまわった。


36:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 02:21:01.92 ID:WJObiXhX0

もう辺りもすっかり夕焼けになっていて、徐々に暗くなりだしていた。

帰り道は上り坂だったので、俺が自転車をひいて、二人で歩いて帰った。
一番星が見え出していた。
彼女は「一番星!」と言うと、また歌い出した。

「さようならーあえなくなーるけどーさみしくなーんかーないよー!」

帰り道は、二人で大合唱だった。
夕闇、宵の口はテンションが高揚する。

「ほーしーになれたらいいなー!」
歌い合うと、あまりのひどさに二人で爆笑した。


46:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 02:29:20.40 ID:gQtDPoDR0

なんかいいよな
純粋で見てると優しい気持ちになれる
だからこそ幸せなってほしいと願って見る続けると決めた



52:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 02:35:05.37 ID:GTludOjPi

俺、決めたは。
この物語が幕をおろしたら
家族、友達、そして大事な彼女に
「ありがとう」って伝える。



54:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 02:40:24.18 ID:WJObiXhX0

彼女の魅力と言ったら、俺の知らないことをいっぱい知ってて、
俺にできないことがいっぱいできて、
一緒にいるとどんなものを見せてくれるか分からないそういうところにあった。

この帰り道でも俺の前で急にタップダンスを披露して
「こういうステップがあってねー」と突然言い出したり、
空のグラデーションを見ては、こういう色合いの空を油絵で表現するときは
まずどんな色をおいてー、と色々嬉しそうに語ってくれた。

そのすべてを面白く感じさせてしまうのも、本当に彼女だからこそだった。


56:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 02:54:43.70 ID:WJObiXhX0

いつも早くのぼりきりたい坂道が、彼女といると永遠に続けとさえ思った。
振り返ると、空はとっぷり暮れていて、月があった。
彼女は「三日月さんが逆さになってしまった!」と叫んだ。

俺「今日も、楽しかったねー」
彼女「うん、昨日もだけど、すっごいすっごい楽しいよ。」

そういって道を進んで行って、とうとう我が家に着く。
これで、今日も終わってしまう。
楽しい時間なんて、すぐに終わってしまう。


183:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:17:35.11 ID:WJObiXhX0

家に着くと、昨日とは変わって母さん一人が夕飯の支度をしていた。

俺「ただいま」
彼女「お邪魔します」
母「はいおかえりー」

歌いすぎた俺たちは些か声が枯れ気味だった。
妹は、俺たちが帰ってくるなり部屋からとびだしてきた。


187:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:24:19.73 ID:WJObiXhX0

妹「お二方帰ってまいりましたか!アツアツなことで!」
彼女「ただいま帰りました!留守のあいだ異常はなかったか?」
妹「異常なしですww」

この二人、もうすっかり気が合うようだった。

すると妹は「見せたいもんがあるんです」と彼女だけを部屋に連れてった。
俺はなんのことか察しがついた。
妹は服飾の専門でよく自作で衣装を作ってたから、それを見せたいんだろう。
俺に見せたって仕方ないし、同年代の女の子に見てほしいんだろう。


193:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:31:15.58 ID:WJObiXhX0

夕飯の時、彼女は興奮していた。

彼女「妹さんすごいですね!可愛い衣装たくさん作ってて…
わたしは服飾は専攻してないけどとても感激でした!」

妹は終始ドヤ顔だった。

妹と彼女は本当に気が合うようで、それだけで彼女を実家に連れてきて良かったなあって思えた。
母さんは母さんで、「うちの子になっちゃいなよ、娘増えたほうが嬉しいわぁ、富澤とチェンジで」
とか言い出すし、まあ男俺一人だから大変だったけど、それはそれで楽しかった。


197:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:40:56.79 ID:WJObiXhX0

晩御飯も一段落して部屋に戻ると、彼女は俺に聞いてきた。

彼女「今日は富澤の育った場所見れて楽しかったなぁ」
俺「いいとこだったでしょー」
彼女「ねえねえ、わたしが育った場所も見てみたい?」

それは意外な一言だった。
今まで決して過去を語ろうとしなかった彼女だから、俺はゲーセンで会う以前のことはあまり聞こうともしていなかった。

俺「正直、すごく見に行きたい。」
彼女「じゃ、さ。明日は朝早く向こう戻って、色々巡ってみよう。
行ったり来たりの渡り鳥だね~!」

彼女は手を広げて羽ばたくような仕草をしてみせる。
そういうことになった。
さすがに強行日程すぎないか?と思いつつ俺は彼女に早く寝て休むように促した。


205:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:52:07.78 ID:WJObiXhX0

俺たちは無駄に早起きした。
日曜だったので母さんも妹もまだ起きてはいなかった。

すると彼女は、「アイアンシェフの出番だー!」などと言い出し、
俺は「きたれ、アイアンシェフ!」というコントを朝からやらされた。

彼女はふざけながらも朝ごはんを作る、といって張り切り、二人で一緒に朝ごはんを作った。
ベーコンを焼いてスクランブルエッグを作って、野菜を切るくらいのことだったが、俺は楽しくて仕方なかった。


208:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 18:58:23.93 ID:WJObiXhX0

一緒に住んでいたり、夫婦の人は、ずっとこういう日が続くのかいいなぁ、と俺は思っていた。

二人でバカ笑いしながら騒がしくご飯を作っていたから、妹も母さんも起きてきた。
今日は俺たち二人で作る、と言い張って妹はテレビの前、母さんは洗濯を始めた。

ああ、普通の生活だなってしみじみ思った。


211:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:12:37.51 ID:WJObiXhX0

朝ごはんを食べながら俺は不肖にも「これは彼女の手料理…」と思いながら食べていた。

朝ごはんを食べたらすぐ家を出る旨を母さんと妹に伝えると「さみしいねー」「もっといればいいじゃないー」と言われた。
そうしたいのは山々だよ、と俺は悔しかった。
もっと時間があればもっとゆっくりしていた。

この時ばかりは彼女と俺もただただ顔を見合わせるしかなかった。


215:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:19:26.60 ID:WJObiXhX0

荷物をまとめて、家を出る。

妹が車を出してくれた。
車に乗って、坂をくだる。
妹が、「また来てくださいねー」と言うと彼女がぼそっと「また来れるかな…」と言ったのが心を突いた。
何もかも、次があるのか分からない。

彼女自身も、その不安と悔しさと戦っていたのかもしれない。


221:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:32:21.84 ID:WJObiXhX0

また、特急列車に乗る。2時間ほどの旅。
そこから在来線で1時間ほど。
それほど長い旅ではないのだが、特急を降りた辺りで彼女の様子がおかしかったことには気付いた。
口数が減っていたのだ。
彼女は、自分から弱音を言うことは無い人だから、俺は嫌な予感がしていた。

在来線になると人が多くて座れなくなる。
俺は、途中駅で彼女を下ろした。彼女は「なんで?」という顔をしていたが、とりあえずベンチに座らせた。

俺「ねえ、大丈夫?様子が変だよ。無理してない?」


224:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:37:56.84 ID:WJObiXhX0

彼女「どうして?平気だよ?」
俺「いい?一番大切なのは何よりも体なんだよ?少しでも何かあったら言って」

彼女は悔しそうに言った。

彼女「あのね…少しだけ吐き気がするの…でも本当に少し。
でも言ったら絶対心配かけちゃうと思って…」

俺はやられた、と思った。
大袈裟かもしれないが一気に血の気の引いた俺は、「歩ける?」と聞きつつも彼女を揺らさないように強引におんぶして、改札をぬけた

彼女は必死で「大丈夫だよ!電車に乗ろ!」と言っていたが、俺は電車は座れないし人も多いからもうダメだ、と思っていた


225:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:43:01.93 ID:WJObiXhX0

彼女を傷つけたらだめ、少しでも無理させたらダメ、そう決めていた俺は必死だった
もし何かあったら全てオレのせいだ、そう思っていた。
駅を降りて、必死でタクシーを止める。

さすがの彼女も諦めて、「ごめんね…ごめんね…」と繰り返していた。

俺は必死だった。
俺「急いで、〇〇方面に向かってください!」彼女の自宅だった。


228:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:48:38.09 ID:WJObiXhX0

この時、タクシーの運転手がすごく良い人だったのが印象的だった。
彼女のことを車酔いか酒酔いをした人だと思っていたのか、水飲む?といってペットボトルくれたり、近道しますよ、といって渋滞の抜け道をしてくれたり。

初老の白髪のじいちゃんだったのだが、動転して入ってきた俺をなだめ、落ち着かせてくれた。終始Jリーグの話をしていて、お若い方だった。

彼女はタクシーの中で涙目だった。俺はずっと肩を抱いていた。
窓を開けて車で走っているウチに、彼女の口数も増えてきて俺は安心していた。


232:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 19:58:35.96 ID:WJObiXhX0

彼女の家につく頃には、彼女にはだいぶ笑顔がもどってきていた。
俺は胸をなでおろした。
彼女はフラフラ歩き出した。

俺「こら、そんなに焦って歩いちゃダメだよ」
彼女「ここが、我が家です!でもどうせ呼ぶつもりだったから」
と笑って玄関先に立ってみせた。

俺は彼女の父さんと母さんに事情を話した。逐一電話報告もしていたが、叱られることも重々覚悟の上だった。
しかし、ここまで一緒に来てくれてありがとう、と言われた。
とても、申し訳ないことをしてしまった気持ちになった。


234:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 20:06:36.62 ID:WJObiXhX0

大事をとって、彼女は少し横になって休ませることにした。
「富澤とわたしの母校に行くのー!」と言ってきかなかったが、一番大事なのは体調だ。決まってる。
みんなで説得して、なんとか彼女を寝かせた。
そのかわりに俺は彼女が目覚めるまで家にいて欲しいと言われ、家にいることになった。

しばらく彼女が部屋で寝ているのを見守っていたが、居間におりて彼女のお父さんとお母さんと話した。


239:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 20:15:22.69 ID:WJObiXhX0

空気は重かった。あまり話すことも見当たらないんだ…
とりあえず俺は、今日はすいません、と真剣に謝った。

母「気にしないでね。」
父「君はいつもいつも、娘の病室にやってきてくれるね。
君が来てくれるから、あの子はいつも本当に楽しくやっていられる。
謝りたいのは、ろくに何もできないこっちだよ。」

俺は、黙っていた。何を言っていいかまったく思いつかなかった。

母「あの子、本当にいつもいつも富澤君のこと話してくれるのよ。
富澤くん、私にもよくマメに連絡くれるでしょ。本当にありがとうね」

真面目な話はこれくらいだった。そのあとは、それを忘れたいかのように
テレビを見ながら、他愛もない世間話をしていたと思う。


245:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 20:27:22.80 ID:WJObiXhX0

しばらくすると彼女が起きてきて、俺を部屋に手招きした。
「もう、すっかり良くなったから。部屋で話そ」と言われた。

彼女「今日はごめんね…。行きたいところたくさんあったのに…」
俺「それは仕方ないよ。でも吹石がなんともなくて本当に良かった。

それだけで俺は嬉しいよ。
辛い時は、辛いって言わなきゃだめだからね?」


249:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 20:36:21.51 ID:WJObiXhX0

そうすると彼女は揚々と歌い出した。
「愛とはあなたのためだととかいったらー!うたがわれるけどーがんばっちゃうもんねー!!」
そう歌ってにっこり笑った。
それはイエモンのloveloveshowだった。

俺「頑張っちゃうんだw」
彼女「うん、頑張る。」
彼女「だからさ、今日は聞いて欲しいんだ。」


251:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 20:39:45.69 ID:tWtmPJzE0

もうwwww飛行機wwww出るwwwwwwwwww
今日は帰るのやめて羽田に泊まるか…
>>1ゆつくりで!



252:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 20:41:30.61 ID:Yec/Xh0E0

>>251
飛行機は明日も乗れるけど、このスレのリアルタイムは、乗り遅れたら二度と乗れない


253:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 20:42:58.75 ID:+3epNjof0

>>252
うまいこと言うじゃないか。


254:名も無き被検体774号+:2012/01/17(火) 20:43:36.23 ID:Pw/tx6UEi

>>251
惑わされるな!


259:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 20:47:00.77 ID:WJObiXhX0

>>251wwww冷静なご判断を!w


255:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 20:45:27.80 ID:WJObiXhX0

彼女「今日はわたしの育った場所まわれなかったから、私の昔話をしますーぱちぱち」
俺「きかせてもらおうじゃないか」俺も若干の悪ノリをしていた。
彼女「結論から言ってわたし中学行けてないです」

そう言って彼女は苦笑いをこぼした。
俺は驚いたけど、「なにかあったんだ?」と優しく尋ねた。


261:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 20:52:49.72 ID:WJObiXhX0

俺は、彼女の話に耳を傾けることにした。

彼女「わたし、中学の時体弱かったんだーだからね、しょっちゅう学校休んでたんだー。」
彼女「本当にね、すぐ体壊しちゃうから。でもさ、あまりに頻繁に学校休んでるうちに、ういちゃってさー」

彼女は笑いながら話しているけど、辛そうだった。


263:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 20:58:03.04 ID:WJObiXhX0

彼女「学校行くとさー。誰もまわりにいなくなってて…
昼ぐらいから行くと、給食泥棒とか言われちゃってさw」

俺は黙って彼女の目を見続けた。

彼女「いじめられてたとか、あんまり言いたくないんだけどさ。
ある日行ったらわたしの机ごとなくなってたんだー。
それで、あれ?学校くるんだ?とか言わちゃって。」

彼女「それから中学には行けなくなっちゃった。」


269:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 21:04:02.79 ID:WJObiXhX0

彼女「その頃なんだなー。友達もいなくてさー。
お兄と一緒にゲーセン行くのだけが本当に楽しかったよ。
アケゲーの人とのつながりとか、楽しさの共有とか、わたしは肌で感じた。」

俺はぐっと涙をこらえていた。

彼女「そこでね、本当に色んな人に会えたんだよ。」
彼女「わたしね、高校からは私立に行ったんだけど」

彼女「てて子、覚えてる?あの子とも本当に偶然ゲーセンで会ったの」


271:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 21:13:30.08 ID:WJObiXhX0

彼女「中学の時ゲーセンで出くわしてね、当時って、まだそんなに若い女の子とかゲーセンにほとんどいなかったの。
だからお互いに気になって話したら意気投合して」

俺は話しいることが信じられなかった。
彼女にとってゲーセンという存在がここまで大きいなんて、にわかには信じられなかった。

彼女「そしたらてて子は中高一貫の私立に通ってる子で、少し遠いけど私はその高校に行こうって決心した。」


273:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 21:17:20.83 ID:WJObiXhX0

彼女「当時はね、うちの近くにもゲーセンがあったんだ。
っていうか、今よりずっとずっとあった。今は少なくなったよ。」
彼女「わたしはそこが好きだった。店長さんも優しくて、常連さんもたくさんいた。
たまにヤンキーとかもいたけど、大して気にならなかった。
てて子もね、うちの近くに住んでたんだ。」

俺「今、そのゲーセンは…?」
彼女「ないよ。潰れちゃった。」

彼女は苦笑いした。


301:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 22:23:11.30 ID:WJObiXhX0

彼女「それからは、高校は女子高だったけどとても楽しかったよ。」
彼女「いつもわたしがばかなこと言ってたけどw」

彼女の持ち前の明るさやアホなところはそこに由来するのかなあと思った。

彼女「だからね、わたしこんなにゲーセンが好きなんだー。なんて言ったらいいか分からないけど。」

彼女は笑いながら話す。
今まで彼女がどうしてここまでゲーセンに入れ込むのか不思議に思うこともあった。
それが解けた気がした。


305:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 22:30:08.67 ID:WJObiXhX0

彼女「わたしね、ゲーセンがあったから楽しい高校に行って過ごすことができたし、
夢を持つことが出来て、美大に進学したんだよ。大袈裟かな?w」
俺「そんなことないよ。すごいと思う。ゲーセンっていいとこだしねぇ。」
彼女「富澤もいたしなあw」

彼女は凄く照れくさそうに、ぽろっとそんなことをこぼした。


310:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 22:37:22.85 ID:WJObiXhX0

彼女は夢を語りだした。

彼女「ゲーセン減らないでほしい。どんどん減ってる。
わたし、いろんな人が楽しめるアーケードゲームを作るのが夢だった。」

それを語る彼女は、いつにも増して真剣そのものだった。
凛とした視線で、かっこいいとさえ思った。

彼女「ゲーセンでしか味わえないドキドキがあるんだよ。富澤はどんな時にそう思う?」
「わたしはね」

彼女はまっすぐだった。まっすぐすぎて、胸が痛くなるくらいだった。
普段アホなことをけっこう言うくせに、まっすぐで、ひたむきで…
夢を語る彼女に憧れた。


314:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 22:44:27.09 ID:WJObiXhX0

俺は最初こそ笑って聞いていたが、だんだんくったく無く夢を語る彼女を見ているのが辛くなった。

夢があって、それを追いかけてるってだけで人は眩しく見える。
でも、彼女が置かれている状況を思い出すと、俺はもうダメだった。

俺は夢を語る彼女の前で泣いてしまった。
「すごい…すごいよ…」と言ってボロボロ泣いてしまった。
彼女の前で、泣いてしまった。

彼女「ありゃりゃ、わたしそんな泣くほど感動するほど凄いこと言ったか…?」
と彼女は動揺した。

俺「絶対叶えようね、その夢…」って言いながら俺は泣いてた。
そうすると彼女もぼろぼろ泣き出して、二人してわんわん泣いてしまった。


338:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 23:05:36.01 ID:WJObiXhX0

泣きながら抱き合った。

この時ばかりは俺も運命という言葉を信じた。
あの日、たまたまゲーセンに行って、偶然彼女を見つけて、柄にも無く、自分から話しかけた。
あの日、まっすぐ家に帰っていたらどうなっていた?

俺はこの時彼女を一生守ろうと心に決めた。
これからどんなことが待っていようと、決心した。
それと同時に俺の中で、彼女にしてあげたいことが一つ増えた。


344:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 23:12:03.29 ID:WJObiXhX0

俺はその日は彼女が切望するので、彼女宅に泊まることにした。

彼女のお父さんと一杯やった。
彼女がビールをついでくれて、なんだか新婚にでもなった気分だった。
そのあと、なんとなく居間のソファで寝ることにした。
彼女といられる日常の時間が、少しでも多く続いて欲しかった。


354:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 23:30:40.89 ID:WJObiXhX0

その次の日も、結局俺は彼女宅にいることになったんだけど、
彼女はお父さんとお母さんと買い物に行くようで、
ついていったけど俺はなるべく家族水入らずを邪魔しないように徹していた。

荷物持ちとかしつつ、会話を聞く役目に徹していた。
俺はもう、十分彼女との日常を満喫した。
お父さんとお母さんだって、娘と過ごしたいに決まってる。

俺は流石に、空気を読んで最終日までいるのは避けた。
4日目の夜に、家に帰ることにした。
彼女とお母さんが作ってくれた晩御飯を食べて、俺は彼女宅を出ることにした。


361:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 23:38:19.80 ID:WJObiXhX0

彼女は、5日目の夜に病院に帰るという。
俺は、その次の朝に会いに行く約束をした。

俺「じゃあ、家族団らんを楽しんでね。」
彼女「もっといてもいいのに。」
俺「いや、明日で最後だし、お父さんとお母さんも俺がいたら色々やりづらいこともあるでしょ。」
彼女「次に会うのは、また病室だね。」

俺は黙った。

彼女「絶対、会いに来てね。待ってるから。」


369:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 23:47:25.65 ID:WJObiXhX0

彼女とずっと一緒にいて、離れると、とんでもないほどの虚無感に襲われた。
あれ、俺の日常って、こんなに何もなかったか?
と思うほどに電車の中でも、家に帰ってからも無気力になり、何もかも手につかなくなった。

無理もなかった。今まで不可能だった、彼女と普通の日常を送る、ということが俺にとって楽しすぎて、本当に心地良かったからだ。

色々思い描いた。
彼女が完治して、もう一度普通の生活をして、一生、平凡に暮らしていくのを想像した。


373:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 23:54:04.19 ID:WJObiXhX0

彼女が病院に戻った朝、俺は一目散に駆けつけた。
早く、会いたかった。
俺は花を持っていった。
彼女の好きなトルコキキョウ。

病院にもどってすぐ花ってのもどうかと思ったが、少しでも彼女の気が紛れるなら、と思った。
病室に着くと、彼女に「ようこそ」と言われた。

彼女「なんでだろう、やっぱり変に落ち着くねw」

また、籠の中に戻されてしまったような気しか、俺にはしなかった。


378:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/17(火) 23:59:06.36 ID:WJObiXhX0

それからの日々は割と穏やかに進んでいったと思う。
でも、俺は残された時間が迫ってきているのを感じていた。
病室で彼女に会えない時間が、苦しくて仕方なくなってた。

頻繁に病院に泊まるようになった。
いつのまにか、大学はまったく行かなくなっていた。


386:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 00:06:39.84 ID:VEa4UjXG0

彼女が病院にもどってからしばらくすると、俺の誕生日が近づいていた。
そして、その約一ヶ月後に、彼女の誕生日だった。

俺は自分の誕生日の日にも、いつもと変わらず病室に向かった。
彼女にはちょろっと教えていたが、前日にも何も言われなかったし、きっと忘れているだろうな、と思ってた。

病室に着くと、彼女がニヤニヤしていた。
その日はいつもよりだいぶ元気そうで、俺は驚いた。


392:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 00:18:30.58 ID:VEa4UjXG0

彼女のお母さんが冷蔵庫からケーキの箱を取り出して、
小さなショートケーキを3つ取り出す。彼女は「おめでとう!」と言った。

俺が「ありがとうー」とビックリして言うと彼女はそのまま歌い出した。

「きょうはとくべつなよるさー!すてきなーゆめをみれたらなー!」

それはフジファブリックのbirthdayだった。
歌ってこちらを見て笑った。
ありがとう、と言って頭を撫でると、彼女は「わんわん」と小さく言った。
お母さんがいるから恥ずかしかったのだろうか。


404:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 00:37:36.43 ID:VEa4UjXG0

俺は、彼女と会ってから少しでも彼女の片鱗を感じたくて、
彼女が良いと言った音楽や本は、家にいる時に狂ったようにチェックしていたから、
その曲もフジのそれだと、すぐ気付いた。

彼女「プレゼントがあるのです」
そう言って彼女は俺にマフラーを渡した。
彼女「それ、わたしの使ってたマフラーなんだ。これから寒くなるでしょ?
ここに来てもらうのに、風邪ひいたりとか心配だし…」
俺「うわーありがとう!」

彼女「あとね…」
お母さんが何やら包みから取り出す。それは格ゲーのアケコンだった。
彼女「これでもっと練習してねw」
俺は思わず吹き出してしまった。


406:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 00:42:51.04 ID:VEa4UjXG0

素敵な誕生日だった。
病院にいながら、病気と闘いながら、どれだけ俺のことを思ってくれていたんだろう
彼女の笑顔を見ながら、俺は決心した。

その日の後、俺は彼女が元気な日にそっけなく聞いた。

「やっぱり、ウェディングドレスとかって、女の子は憧れるの?」
彼女「それは憧れるよー!真っ白だしね。なんで?着せてくれるの?w」
俺「いや…wなんとなく聞いただけ」


409:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 00:48:20.01 ID:VEa4UjXG0

彼女の誕生日まで、あと少しだった。
俺は、すぐさま実家に帰って妹に相談した。

ウェディングドレスのような衣装が作りたい、と妹に相談した。
妹は不審そうにしていた。
けど、ワケを話せることもなく、大学のサークルで必要なんだとかそれっぽい
理由をつけて、どうにかこうにか生地選びや作り方まで、一から聞いた。

何かできるなら、もう今しかない、そう思って必死になっていた。
悠長なことは言っていられなかった。本当に必死だった。


415:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 00:57:31.96 ID:VEa4UjXG0

結果、不器用な俺には歯が立たず、かなり妹の力を借りて、純白なドレスを作ったのだった。

それでも俺は妹と一緒に生地を買いに行ったり、生地を切ったり、一緒にどういうデザインにしたいか草案を考えた。
二週間くらい、作るのに時間がかかってしまった。
俺はその間も、実家と彼女の病院を行き来したりしていた。

その出来は、決していいものではなかった。でも、白いドレスの形にはなっていた。
ウェディングドレスと言えば、そう見えないこともない。
手伝ってくれた妹には、本当に頭があがらない。

俺はこれを着た彼女の姿を想像して、ついつい口がにやけてしまった。


418:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 01:06:22.50 ID:VEa4UjXG0

ドレスが出来上がったのは、彼女の誕生日の二日前の事だった。
ドレス作りは間に合った。
完成したときは嬉しくて本当に泣きそうになった。

俺は、それを宅配便で送るつもりでいたが、もう時間も迫っていたので
大きな紙袋にいれて、自力で、向こうの自分の家まで持っていくことにした。
このときは本当に寝不足続きで、目薬とフリスクが手放せなかった。


420:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 01:10:37.72 ID:VEa4UjXG0

彼女の誕生日の日がやってきた。
まず、彼女の調子がよければいいが。行っても寝ている時が増えていたのだ。

そして俺は重大なことに気づく。
「俺、自分のタキシードとかねえじゃん…」
俺は仕方なく、スーツで行くことにした。ちょっと洒落たネクタイをすればいいだろう。

俺は、紙袋にドレスと想いを込めて、家を飛び出した。
そして、この日は俺にとって忘れられない日となる。


436:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 01:15:59.80 ID:VEa4UjXG0

俺は途中でいい感じの花束を買っていった。
ブーケのつもりだった。
気分は新郎。楽しい気分で一杯だった。

病室に着く。彼女は、起きていた!
俺は心のなかで「やった」と思うと、彼女に向かって
「誕生日おめでとう!!」と言って花束を渡した。

彼女は一度「わっ」と言うと笑顔で「嬉しいー!ありがとう~!」と言った。


449:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 01:21:20.94 ID:VEa4UjXG0

笑顔が返ってくるのが嬉しくて、嬉しくて、もう仕方なかった。

彼女「スーツなんて気合い入ってるねーw」
俺「ちっちっちっ。今日はこれだけじゃないんですよ」

正直緊張で胸がやばかった。
俺は紙袋から、想いを詰めたドレスを取り出す。

「じゃーん!」

彼女「え!え!何これ!!ウェディングドレス!?」

彼女は途端に興奮して目をキラキラと輝かせた。


465:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 01:28:05.88 ID:VEa4UjXG0

彼女「え、え、え、どうしたのこれ!?」
俺「俺が作ったんだーw」

俺は照れながら、誇らしげに答えた。

俺「着てみる?」
彼女「うんうん、着る着る!!」

少し、大変だった。
お母さんとか看護婦さんを呼んで、どうにか彼女が着替えられる体勢にした。

その後、
彼女「着替えるから待っててね。」
といわれてカーテンが閉じられた。新婦のお色直しを待つ、新郎のような気分だった


476:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 01:37:41.97 ID:VEa4UjXG0

彼女「できたよー!」

カーテンが開いたその向こうには、
俺の作ったちょっぴり不格好な純白のドレスを着て、はにかむ彼女がいた。

「似合ってるでしょー?」
と彼女は笑いながら俺に尋ねた。

俺は、この日見たこの光景を一生忘れることはない。
彼女は、ただただ、綺麗だった。
嫌なことも辛いことも、何もかもがふっとんだ。


490:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 01:49:53.79 ID:VEa4UjXG0

俺は彼女の手をとった。
そうすると、彼女は歌い出した。

「ばたふらいーきょうはーいままーでーの」
「どんなーときよーりすばらしいー!」

木村カエラのbutterflyだった。
その歌は、彼女が歌い出すと近くにいた看護婦さんまで歌い出した。
4人部屋だったんだけど、病室の人たちは笑って手拍子をしていた。

俺は彼女に向かって言った。
俺「一生にそばにいるね。」
彼女は「わたしも。」と小さく頷いた。


495:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 01:55:20.94 ID:VEa4UjXG0

そういう流れだったのか、恥ずかしくて仕方なかったけど、
俺たちはお母さんやら患者さん、看護婦さんたちの前で小さくキスをした。
唇が触れ合うくらいの、優しいものだった。
そして何より、これが彼女との初めてのキスだった。

自然と拍手みたいのが起きてしまって、とても恥ずかしかった。
俺たちはお互いに見あって、笑いあった。
キスしたらそれがおかしくて、ふたりで笑いが止まらなかった。


537:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 02:09:18.32 ID:VEa4UjXG0

その日は幸せのど真ん中にいた。
しばらく、スーツとドレスのままで二人で話した。
不思議な気分で、一生このままならいいのに、と願わずにいられなかった。

彼女はすごく喜んでくれた。
「ありがとう、すごく幸せ」と言ってつけている俺のあげたネックレスを握っていた
「こんな日にはAnthemが似合う」と一人でフジファブリックのそれを口ずさんでいた。

しばらくするとお母さんが来て、「写真撮るね。」と言って写真を撮った。
「何も言わなくても、幸せそうな顔してるねw」

そう言われたのが印象的だった。


540:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 02:16:15.01 ID:VEa4UjXG0

俺にとって、彼女といられる日はいつも特別だったけど、この日はそれ以上に特別だった。
楽しくて、時が止まれと思った。

この日が過ぎたあとも、しばらくは穏やかな日が続いた。
俺たちはいつも病室で一緒にいたけど、いてもいても足りないくらいだった。

普通だったら毎日毎日顔合わせてたら少しは退屈になったりするんだろうけど、俺たちはどんなに話しても笑いが絶えなかった。
どうしてだろう、話しても話しても、もっと一緒にいたい、そういう想いが募るだけだった。


549:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 02:27:34.77 ID:VEa4UjXG0

彼女は病室でぼそっと100sのセブンス・ワンダーを歌って見せたことがあった。

彼女「この病院には七不思議があるんだよ。」
俺「へえ~何それ?」

それは彼女が勝手に考えたヘンテコなものだった。
実に下らない内容で、俺は一緒になって笑った。

俺「7つ目は?」
彼女「わたしが入院してることかなー」

俺はそれを言われて言葉を失った。

彼女「はやく、元気になりたいなー」
それが彼女が珍しく弱音を吐いた瞬間だった。
俺「すぐによくなるよ、必ずね。」

俺だって、すごく不安だったけど、信じるしかなかった。


553:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 02:32:38.96 ID:VEa4UjXG0

12月になって、クリスマスが近くなったあたりから、彼女の様子は徐々に変わり始める。
現実が、音を立てて彼女と俺に牙をむき始めた。

彼女は辛そうにしていることが増え、行っても一日話せないことが増えた。
クリスマスイブもクリスマスも行った。
クリスマスは、まだなんとか調子がよくて、少しは話すことができた。

正念場だった。
俺はストレス性の胃炎に何回かなった。


560:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 02:35:59.08 ID:VEa4UjXG0

年が明けた。
これほど世間の「あけおめ」ムードが恨めしかったことはない。
浮かれている人々が、すごく憎たらしく感じた。

この頃から、俺は彼女の両親とも連絡をより密にとるようにした。
そろそろ、いつ何が起こるか分からない状態、にまで来ていた。

そう、いざそういう状態になってからは、状況はみるみるうちに進展していった。
昨日までの状態が、次の日になれば嘘みたいになっていることも、ありうる。


568:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 02:40:33.18 ID:VEa4UjXG0

俺はこの頃から、彼女との話せる時間を本当に、本当に、大切にした。
弱った彼女を見るのは辛かった。けど、優しく、笑顔で、話しかけた。

俺は今までも、楽しかった日のことは決して忘れないように日記にしたためていたがこの頃から彼女の写真や映像もより積極的に撮るようにしていた。


571:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 02:45:24.83 ID:VEa4UjXG0

刻一刻と、命の火が燃えていく気がした。

俺は、今、自分が何をしているのか分からなくて、どうしようもなく辛くなるときもあったが、病室に行って彼女の顔を見てどうにか耐えていた。

彼女の両親との協力は、不可欠だった。

しばらくすると、彼女はとうとう個室に移った。


575:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 02:53:12.71 ID:VEa4UjXG0

病室に座る。
俺と、彼女だけ。

俺は優しく語りかける。

「今日は寒いね。」
「最近スパ4強くなったんだ俺ー」
「今度画材屋行こうと思うんだけど、何か欲しい?」
「俺はね、水彩色鉛筆がしたくて…」

返事が返ってこない日のほうが多かった。
たまに、すごくゆっくりだけど、答えてきたり、自分から話そうとすることもあった。


579:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 02:57:47.25 ID:VEa4UjXG0

彼女の両親と、俺で、彼女を見守る。
彼女は俺に言った。

彼女「富澤…いるの…?」
俺「いるよ!俺はここにいるよ!」

彼女は少し笑みをこぼしてみせた。

彼女「あのね…。少しだけね…言いたいの…。」
俺「ゆっくりでいいんだよ、俺は、ずっと、ずっと、そばにいるんだから。」

彼女「いつもね…一緒に…いてくれた…人…」
俺「うん、うん。」

俺は半泣きだった。
彼女の両親も、泣き出していた。


599:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 03:11:38.26 ID:VEa4UjXG0

彼女「富澤は…わたしの…大切な人…」
俺「うん、俺も、吹石が大切だよ…」
彼女「わたしが…いなくなっても…富澤はきっと…しあわせに…なってね…」
俺「違うんだよ!!吹石も一緒に幸せになるんだよ、ずっと一緒なんだから!」

彼女は少し笑みを含んで、

彼女「こんなわたしを…大切に想ってくれて…ありがとう…ありがと…」
俺「うん、うん。」

彼女「わたしは…だいじょうぶ…たのしかった…」

彼女はゆっくりだけど、確かに、俺にそう伝えると、そのあとお母さんやお父さんに懸命に、話していた。
俺は、泣きすぎた。

その日だけで一年分くらいの量の涙を流したかもしれない。


618:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 03:18:01.04 ID:VEa4UjXG0

それから二日後、彼女は俺と両親に見守られながらこの世を去った。
享年24歳。

最後は安らかに、眠りに落ちるようだった。

俺はしばらく式やその他の彼女に関わることの整理で、忙しくなり、気が張った。
目の前で進行していく数々の出来事が、俺の脳をただただ通過していくだけだった。


653:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 03:25:36.02 ID:VEa4UjXG0

彼女がいなくなったこと、続けざまに起こる法要、俺は、ただ呆然としていた。
心にぽっかり、穴が開いた。

彼女のお墓の前に言った時、俺があまりに号泣しすぎて周りにも奇異な眼差しで見られた。


673:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 03:32:24.58 ID:VEa4UjXG0

気づいていた人は大勢いると思うけど、俺と彼女は最初から最後まで「好き」という言葉を互いに口にすることがなかった。

なぜなのか俺にも未だに不思議なんだけど、
そんなこと口にしなくてもお互いが大切に想ってるって分かってたし、
一緒にいて共に過ごしてること自体がそういうことなんだから、口にしなかったんだと思う。
言おうと思ったこともなかった。

誰かが磁石が惹きあうみたいって言ってくれたけど、それがすごくしっくりきた。


712:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 03:48:19.07 ID:VEa4UjXG0

みなさん、ここまで付き合ってくれて、本当にありがとう。

ここまで書くのは、正直本当に辛かったけど、みんなの支えがあったおかげで、途中で折れずに最後まで書けました。
一服、と言って泣いてることも実はけっこうありましたw

今は乗り越えたとは言えませんが、整理はつきました。
最後に、花言葉でしめた方がいいのでしょうか?


718:名も無き被検体774号+:2012/01/18(水) 03:49:22.94 ID:UcvTtKg+0

>>712
花言葉たのむ1から聞きたくてしらべてないんだ


721:名も無き被検体774号+:2012/01/18(水) 03:49:42.61 ID:ULCabgGO0

>>712
あなたの文才で、ぜひ花言葉でしめてください


733:名も無き被検体774号+:2012/01/18(水) 03:54:41.23 ID:ceLIC91u0

その人が死んでもその人を思ってる人がいる限り
心の中で生き続けると聞いた事がある
好きという言葉を発してしまうと特別な存在になり
別れがつらくなってしまう、だから1と彼女は好きって
言えなかったんじゃないかな、彼女が1の中で生き続けるために
彼女を好き(OR愛してる) ってこのスレだけでも宣言してあげてほしい
そしたら彼女は1にとってより大切になり彼女の存在が救われる気がする
まあ、自己満足かも知れないが



734:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 03:55:01.82 ID:VEa4UjXG0

複数あるようですが、
彼女が大好きだったトルコキキョウの花言葉は、

「永遠の愛」です。

彼女のことはこれからも、ずっと想い続けます。


791:1◆WiJOfOqXmc:2012/01/18(水) 04:08:47.24 ID:VEa4UjXG0

みんなここまでありがとう。
本当に、ありがとう。

彼女が亡くなった直後は一ヶ月近くまともにメシ食べれませんでした。
でも今は割と穏やかに、普通に過ごしています。

ゲーセンにも行っているよ。
やっぱり、あそこは楽しい。
みんなも、もっとゲーセンに行ってゲーセンを盛り上げてくれるといいな。

それでは、本当にありがとう。
またいつか、今度はゲーセンとかで会えたらいいね。


813:名も無き被検体774号+:2012/01/18(水) 04:15:33.61 ID:ceLIC91u0

1と彼女と通じて得たもので1が幸せになるそんな人生を歩んでほしいね
そしてこのスレを見た人間が何かを得て幸せになる事が彼女のためだと思う
俺も得るものがたくさんあったよ、二人ともありがとうみんな幸せになろうぜ

 
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駄目人間が人生救われた話する

1:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:20:32.10 ID:+rtIsZNN0

立ったら書く


4:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:21:20.00 ID:+rtIsZNN0

所謂自分語りスレ
長くなると思うけど書き溜めてないから遅いと思います
ご了承を


7:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:24:41.39 ID:+rtIsZNN0

まず幼少期
ちゃんと書くと長くなるからさっくり書きます

幼稚園に上がる前の話。
とにかく体が弱かった俺はまともに外に出ることもなく、家で遊んで過ごしてた。
2歳上に姉が居たが、当時は仲も悪くいつも殴られていた。

生まれはド田舎で子どもも若い大人も殆どおらず、10世帯20人程度の集落は8割老人だった。


9:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:25:42.71 ID:1wErgxoW0

体弱いのに殴られるのかよ


10:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:28:20.47 ID:+rtIsZNN0

家で殆どの生活を過ごす俺の世界の中心は母だった。

当時専業主婦でずっと家に居て俺の面倒を見てくれていた。
しかし、母は情緒不安定な人でよく俺にしつけと称して色々と手をあげた。
俺の発言や行為は全て気に入らなかったようで腹や背中はいつも痣まではいかなかったが赤く腫れていた。

父はと言えばあまり子育てに関心がないようで、仕事に追われていた。
祖父と祖母は可愛がってくれたが、やはり仕事が忙しくあまり構ってもらえなかった。


11:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:32:14.00 ID:+rtIsZNN0

>>9
体調を崩せば母に「どうしてこんなに体の弱い子になった!」って怒鳴られ
姉にはよいいじめの対象として殴られた。

それでも集落の老人方は都会に出て行って会えない可愛い孫と俺を重ねていたのか、とても温かく接してくれた。
おかしをもらったり肩車されたり、愛情を家族から貰えなかった分たくさん貰ったと思う。

今はとても冷たい目で見られているけど、それはまた後の話。


12:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:37:14.35 ID:+rtIsZNN0

何故だか俺の周りは大人に見つからないようにいじめをするのが得意なやつばかりだった。

たまに外に出たと思ったらちょっと崖になっているところ(高さ3mくらい) の所から姉と姉の同級生に突き落とされて、「一緒に遊んでいたら転んだ」とか言ってた。
疑わない親も親だと思ったが。

そんな俺も幼稚園に上がる時がくる。
集落では友達が一切出来なかった俺も、もしかしたら一緒に遊べる友達が出来るのではないかとわくわくした。

でも、現実はそううまくいかない。
幼稚園の同級生は殆どが俺とは別の同じ集落の出身で、俺はやはりはみだしっ子になった。


13:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:42:07.56 ID:+rtIsZNN0

田舎なので小学校に上がっても中学校に上がっても同級生は変わらなかった。
姉はガキ大将にも喧嘩を売るほど気が強く、その怒りの矛先は俺に来た。
「あいつの兄弟だろ、顔貸せよ」と。

小学校6年間と中学校3年間、俺は学校中から無視を決め込まれ、陰でいじめられ、泣くことも出来ず生きていた。

父親に言っても無駄だった。
「悔しいなら喧嘩して勝て」
そういう人だった。

学校の先生もいじめを見て見ぬ振りをしていた。
味方なんてどこにもいなかった。


14:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:45:48.46 ID:+rtIsZNN0

見てくれてる人いるのかな…
もしつまらないようだったら肝心の話まで飛ばそうかと思う

そして中学3年になった。
進路はもちろん地元の高校は外した。
家庭も嫌で全寮制の学校を選んだ。
成績は幸い並だったので先生も大丈夫だろうと言ってくれ、親を説得し、なんとかその高校にも受かった。

ただ1つ誤算があるなら、同級生の一人が同じ学校に受かってしまったことだろう。
クラスは別だったので大丈夫をタカをくくってもいたが。


16:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:46:20.63 ID:j/FE9w/z0

見ているぞ


18:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:48:58.17 ID:+rtIsZNN0

見ていてくれる人が居て良かった。ありがとう。
続き書きます。

そして高校に入学した。
正式には高等専門学校だが。
知らない人もいるかも知れないので説明すると高校と専門学校が一緒になった学校。
5年学校に行き続けると専門学校や短大卒と同じ学歴と見なされる所だった。


19:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:51:24.92 ID:+rtIsZNN0

正直俺はまともな友達一人おらず、会話もコミュニケーションもろくにしたことがない。
友達なんて出来るのだろうか、と不安にもなった。

学校で人気者だった先輩が友達とどうコミュニケーションを取っているか、受け答えや表情、声のトーンなどをいつも観察していた。
それしか自分にはなかった。


20:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 17:56:46.86 ID:aUCeypOf0

あと漫画やアニメのの主人公の喋り方や言動も観察していた。
こうやって会話って成り立つんだろうな、と。
あとは勢いだろう、と頑張って入学式の時にクラスメイトに色々話しかけてみた。

本当に運が良い事に俺のクラスには殆どDQNというものがおらず、誰も俺が話しかけても嫌な顔をしなかった。

ちょっとふざけたことを言っても笑ってくれた。
こんな事は人生で初めてだった。

コミュ障の俺も、ここで少しだけマシになったと思う。


21:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:02:39.23 ID:aUCeypOf0

いつも2ちゃんはROM専だから緊張してるので日本語おかしいかも知れない。
なにか気になることがあったら言ってください。
あとタイピングが遅くてごめんなさい。

それからは、毎日がとても楽しかった。
授業中に友達とふざけて先生に怒られたり、一緒にサボったり。
クラスにはやはり自分の事をよく思わない人も居たけど、今までの様に全ての人間が敵ではなかった。
それだけで幸せだった。

自分がいじめられていたことも忘れていた。
このまま就職して、人並みの人生を送っていくと勘違いしていた。

そう、勘違いだった。


23:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:07:29.18 ID:aUCeypOf0

学校に入学して3年と半年、めでたく4年生になれた頃。
父親が病気で倒れた。
生命に差し支えはないものの何回も繰り返して入院してしまった為、学費が払えなくなってしまった。

学校は2学期制で、前期の学費は払えたが後期の学費までは首が回らない。
バイトもしていたが少ししかシフトもなく、学費には到底及ばない。

そして後期が始まった10月、俺はクラスメイトに何も告げずに学校を去った。


24:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:11:40.18 ID:aUCeypOf0

そして12月。
俺は派遣で仕事を始めた。
一時期流行ったリゾートバイトというものだ。
とある県の小島のホテルで働くことになった。

何故それを選んだかというと、
・地元は田舎すぎて仕事がない
・食事・光熱費・宿舎の宿泊費がかからない
・時給が高い
という理由だった。

医療系の工業機械を作るという夢も敗れてしまった俺は、目標も無くしてしまった。
ただ誰にも頼らずに一人で生きていくために単身ホテルに乗り込んだ。


25:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:15:23.69 ID:aUCeypOf0

前にしていたバイトは事務だったため、初めてまともに体を動かして働いた仕事であった。
繁盛していので肉体的にも精神的にも辛かった。
酔っぱらいの相手は楽しかったけど疲れるものだった。

それでもやりがいを感じて仕事をしていた。
職場の人間は変わり者が多かったがそれでもいい人もいて、ここが新しい自分の居場所になるんじゃないかとも思った。

でも、それはやはり自分の勘違いだった。


26:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:20:56.89 ID:aUCeypOf0

仕事を初めて2ヶ月と少し経った頃のことだった。
高校の時に出来た友達に久しぶりに会う事になり、上司に休みを貰い遊びに行った帰りの事。

遠出をしたので1日では帰ってこれず、次の日の朝に帰ることになった。
本島から島に着いて船から降り、送迎バスに乗った。
朝一のバスということもあって、乗客は俺しかいなかった。
運転手はセクハラまがいにべたべたしてくると有名なおじいさんドライバーだった。

周りに誰も居ないバスの中。俺は餌食になった。


27:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:25:28.57 ID:aUCeypOf0

しわしわの手に体中撫で回された。

一応上司にあたるので泣きそうな笑顔で「やめてください」としか言えなかった。
聞く訳もなかった。

俺はバスから降りた後ホテルの死角にある小屋の裏で泣いた。


28:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:26:08.23 ID:rJcr/0ijP

アッー!


29:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:28:29.95 ID:aUCeypOf0

もちろん、撫で回される以上の事はされた。

もうここで仕事を続けていく気にはなれなかった。
派遣の紹介先に電話して、辞めることを告げた。
紹介先の担当さんも誰も止めなかった。

ホテルはいつも噂話は筒抜けで、自分の事が噂されているのも分かった。
一応支配人は謝罪してくれたけど、もうどうでもよかった。

そして2日後にその島を去った。


31:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:31:31.91 ID:aUCeypOf0

>>28
すまん、俺、女なんだ・・・・

一応時給も良い仕事で、残業もしていたこともあり、手元にはなんとか一人暮らしの資金くらいはあった。

事件の事は両親には言わなかった。
言えば心配されて一人暮らしを許して貰えないと思ったからだった。

あの家に居るのは何よりも嫌だった。
私はまた逃げるように家を出た。


32:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:35:10.34 ID:rJcr/0ijP

俺子ちゃんだったか


33:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:37:28.06 ID:aUCeypOf0

>>32
2ちゃんのせいでどうしても一人称は俺になってしまいました。
普段は私です。

見てくださってる方ありがとうございます。
まだまだ続きますので片手間ついでに見て頂ければと思います。

ちなみに俺は今24です。
ホテルの仕事に行ったのが19の冬、一人暮らしを始めたのが春になります。

そしてまた仕事探しを始めた時のこと。
今度は自分のしたい事を探そうと思った。
小さい頃からおじいさんおばあさんに可愛がられてきた。その恩返しがしたい。
そう思って色々考えた。

小さい頃からマッサージをしてあげるのが好きだった。
高校の時も友達によくしてあげていた。
それを仕事にしたい、と考えるようになった。


34:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:39:56.62 ID:aUCeypOf0

インターネットでマッサージのことについて色々調べていたら、
あん摩師になるには国家資格が必要だということを知った。

きちんと学校を出て試験に受からなければならない。
しかし、そこまでの費用は俺には無かった。

そして、お金を貯めるためにもと思い鍼灸整骨院でバイトをした。


35:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:41:48.17 ID:aUCeypOf0

そこも人間関係はドロドロだった。
しかし、人にいい顔をしてうまくやり過ごすのが得意になっていた俺にはあまり問題は無かった。
そこそこ院長にも先輩にも可愛がられた方だと思う。

ただ1人の上司を除いて。


37:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:43:47.52 ID:aUCeypOf0

その上司は俺のやる事がとにかく気に入らないらしく、色々と小言を言ってきた。
それもだんだんエスカレートしてきて、やってないミスまで押し付けられるようになっていた。
言いがかりも沢山つけられた。

その度先輩たちはフォローをしてくれたが、あまりにもねちねちと言われ続けたため、段々ノイローゼになってきていた。


38:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:46:15.60 ID:aUCeypOf0

毎日誰よりも早く仕事に行き、準備をしていた俺であったが、ある日急に行けなくなった。
やる気はある、でも何故か行けなかった。

うつ、という単語は知っていたので、精神科に向かうことにした。


41:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:50:43.66 ID:aUCeypOf0

色々とチェックシートに質問があって、それにチェックを入れていった。
カウンセラーさんともお話して、その後先生と話した。
過呼吸持ちだったが、原因はパニックという事を知り、うつの診断もされ、色々と4つくらい病名をつけられた。

その病院に通い続けているうちに色々病名も増えた。
薬も沢山処方され、多い時では1日13錠飲んでいた。
完全にメンヘラが出来上がった。


44:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 18:58:42.50 ID:aUCeypOf0

すいません、ここから先は結構薬のせいで記憶があいまいだったり飛び飛びだったりで・・・
思い出しながら書くのでゆっくりになりますがご了承ください

精神薬を服用して色々変化はあったが、一番変わったというか違和感だったのは感情がある所までくるとフッと消えてしまう所だった。
たとえば上司にいびられてくやしい時など、確かに悲しいとは思うのだが何かが違っていた。
遠くでもう一人の自分がそれを見ていて、「そんな事じゃん」と言っているかのようだった。

感情が色々と麻痺し始めていた。
楽しいも嬉しいも悲しいもあまり感じない、機械のような人間になっていたと思う。

よく仲のいい上司に、ぼーっとしている時「死んだ魚の目になってるよ」と注意してもらっていた。


45:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:03:17.25 ID:aUCeypOf0

感情に起伏がない、これはおかしい、と思いながら、それでも仕事を続けていけるならいいと毎日働いていた。

ミスをすれば小言が飛んでくるため俺の仕事ぶりは失敗がなくなっていった。
院長にも重宝され、シフトもどんどん入っていった。
残業ももちろん増えた。

そんなある日、仕事のしすぎだろうか栄養失調で倒れてしまい数週間入院した。
21の冬だった。
実はこの時、高1から付き合っていた彼氏が居て、遠距離恋愛をしていたのだが、入院している間に親友に寝取られた。


46:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:05:29.11 ID:4KIN56nR0

僕が救いに行きます!!


48:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:07:26.03 ID:+rtIsZNN0

>>46
俺はもう救われたから、きっと近くで苦しんでいる誰かを救ってあげてください

その彼氏は浮気の前科があり、その時に俺の親友が気になる、とはいっていたのだが、今度は親友の方から話を持ちかけたらしい。
元々は俺の仕事が忙しくて連絡も会う事も出来ないと愚痴をこぼしていた彼氏の方に問題があるとは思うが。

でも機械人間になっていた俺は特に悲しむこともなく、1回目浮気したときに「次は無い」と言った通りに別れた。


51:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:12:34.20 ID:+rtIsZNN0

すまん、21の冬じゃなくて22の冬だ。申し訳ない。
記憶が色々あいまいで困る・・・

俺は親指の第2関節が元々すごい逆に反る。これはマッサージには向かないらしい。
あん摩の様な仕事は無理だ、と上司に教えられ、また夢破れることになる。
でも鍼灸なら大丈夫だろうという事で、彼氏と別れた次の春、鍼灸の学校に通う事にした。


52:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:16:26.77 ID:+rtIsZNN0

しかしその選択が大きく間違っていたことを入学した後に知ることになった。

その学校の同級生は医療系の学校と思えない程にDQN・ギャル系の巣窟だった。
もともとそちらとは話が合わない、気も合わないと思っていた俺は学校に行きづらいと思うようになってしまった。
元々童顔のせいで年上と思われず、派手なファッションも出来ないために年下にあざけられ、辛いと思ってしまった。

また、味方のいない生活に逆戻りしてしまった。


53:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:20:13.19 ID:+rtIsZNN0

しかも何故か先生に文化祭の執行委員に選ばれてしまい、誰も俺の意見も話も聞いてくれないのに文化祭の準備を黙々としていた。

すると、一度皆に説明したことなのに、ギャル系のリーダー格の子から
「あの話どうなったの!?聞いてない!!」
とやはりタメ口で説教されるなど色々あった。

緊急ホームルームが開かれ
「○○(俺) さんは頑張っているのにどうして皆話を聞かないの!」
と説教されていた。小学校かと思った。


54:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:22:08.51 ID:+rtIsZNN0

それからは、授業中に過呼吸を起こすこともしばしばあった。

それでは真面目に勉強しているクラスメイトにも迷惑がかかる。
自分としてもいくら家で勉強したって追い付けない。

もう自棄になってしまい学校に行かなくなった。


55:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:25:26.61 ID:kovP3Q0SO

学校っていうのが面倒くさいな
資格いるのは知ってるが学校いかないといけないのか



56:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:28:23.77 ID:+rtIsZNN0

丁度そんな時に、SNSで知り合った友達(女) と少し話す機会があって、
「スカイプって知ってる?色々友達とか探せるんだよ」
と今はもうないコミュニティを教えてくれた。

そのコミュニティでは話す相手を募集していた。
元々面と向かってはうまく話せない性格であったため、チャットやPC越しの電話は好都合、とスカイプを導入することにした。

その時はまだ知らなかった。出会い厨の存在を。


57:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:31:36.49 ID:+rtIsZNN0

>>55
学校で国家資格の受験する資格を得た後、国家資格の試験という感じでした。

そしてそのSNSの某コミュニティに書き込みをしてある人にメッセージを送ってみた。
女性にも男性にも送ったが、返事をくれるのは男性ばかりだった。
話し相手は自然と男性ばかりになった。
それでも話下手を治せるのなら、それでも良かった。


58:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:34:29.20 ID:+rtIsZNN0

でも、その中にも変な人はやはりたくさん居て、「何歳?」「彼氏いるの?」「写メ見せて」など色々言われた。
さすがに拒否した。
いきなり「会いたい」とかもごめんなさいと拒絶した。
エロイプという言葉もそこで知った。

しかし、手の込んだ出会い厨のことはよく分かっていなかった。


59:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:38:22.15 ID:+rtIsZNN0

最初はごく普通に話して、趣味も合う人が居た。
仮にAとさせて貰おう。
Aは年下だったが話しやすく、明るい子だったのですぐ打ち解けた。
何時間も話していられた。

そしてそろそろ寝よう、という時に「好きです」と言われた。

知らなかった。ヤりたいだけで人に簡単に好きだなんて言えることが。
世の中の人が嘘ばかりついていることをまだ知らなかった。
本当に好きな人にだけ「好きだ」というものだと思い込んでいたあの頃の自分を殴りたい。
世間知らずであれだけいじめられても人の事を信じてた私を殴りたい。


61:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:41:54.55 ID:+rtIsZNN0

「好き」と言われてもこちらにそういう感情はなく、でも人に強く言えない私は拒絶も出来ずに「まだ早い」としか言えなかった。
Aに「時間なんて関係ない、好きだ」と言われてどうしようもなくなってしまった。
「会いたい」と言われて断る言葉がなくなった私は、会いに行くことになってしまった。

その時は、自分が好意を持たれる対象なのだという事に疑いを持たなかった。
そして好きだと言ってくれる人を無下に出来なかった。

あの時の自分を呪いたい。


62:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:44:53.31 ID:+rtIsZNN0

会いに来てくれたらあそこに行きたい、こんなことをしたいなどとAに言われてはいたが、会ってすぐに押し倒された。

そして裸に剥かれて
「人の事すぐ信じちゃうなんて馬鹿じゃないの?好きって言われて喜んでたお前さあ、面白かったよ」
と吐き捨てられた。

ああ、ヤれたら、穴が開いてたらなんでもいいんだな、と感情の起伏の無い頭で思った。


63:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:50:35.46 ID:+rtIsZNN0

それからスカイプもやめてしまおうと思ったけれど、リアルでもうまくいっていない自分に逃げ場はどこにも無かった。

学校に行っても白い目で見られるだけ。
先生にも迷惑がかかるだけ。
それだったら、せめて一瞬でも好きと言われ、必要とされるネットの世界がいい。

嘘の「好き」に酔っていた。
楽な道に流されていた。

もしかしたらいつか、本当に好きになってくれる人がいるんじゃないか、と甘い夢まで見ていた。


64:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:52:43.61 ID:+rtIsZNN0

そして数か月、「好きだ、会いたい」と言われる度に会いに行ってはセックス、そしてそのあとは相手が音信不通、という日々が続いた。

「私の事好きなんじゃなかったの?」「付き合いたいんじゃなかったの?」
とは言えなかった。頭のどこかで分かっていた。

完全にビッチだった。


65:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:53:33.82 ID:YQYrYIs20

現在進行形でメンヘラ入ってきてる>>1の精神状態が心配だお.....


66:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:54:17.75 ID:+rtIsZNN0

頭のどこかではやはりやりたいだけだと分かっていたけど、
好きだと言ってくれる言葉をどこかで信じていたかった。

嘘をつく人じゃないんだ、と思っていたかった。
そのせいで、自分も相手も幸せじゃない道を歩いたと気付いたのは後になってからだった。


67:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:57:03.12 ID:+rtIsZNN0

>>65
今もメンヘラは治療中です。
やっぱり思い出すとメンヘラモードになりますね。
でもちょっと感情が入っているだけなので心配ないです、ありがとうございます。

それから夏になって、そんな生活ばかりしてたせいかすごく痩せてしまった。
周りから心配されるくらいガリガリになってしまって、1日にから○げ君1個しか食べられなかった。

会ってない両親にも心配されて、実家に帰されることになった。


68:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 19:58:44.28 ID:+rtIsZNN0

病院も今まで通っていた所は遠くなるので通えず、実家の近くの病院に行くことになった。
また栄養失調で入院することになり、退院しても食欲は戻らなかった。

次に行った病院は結構なヤブ医者で「うつは甘え」というような感じの人だった。


69:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:01:12.66 ID:+rtIsZNN0

その先生とは反りが合わず反発してしまい、薬もあまり飲まなくなった。
その反動なのか、今まで無くなっていた感情が戻ってきた。
なんであんなビッチ化していたんだろう、と。
自分を大切にしなかった事を今更後悔して、悲しくて悲しくて泣いた。

そして、父親の焼酎で睡眠剤をあるだけ飲んだ。
次起きたら病院のベッドの上だった。


70:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:03:11.67 ID:+rtIsZNN0

その後は睡眠剤のせいかかなりまどろんでいて、次に記憶があるのは実家で母親に「なんで薬飲んだの!」と怒られている所だった。

その後また薬をお酒で飲んだりもしたけど、危ないと判断されて両親に薬を隠されてしまった。


71:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:05:09.87 ID:+rtIsZNN0

それからはかなり廃人みたいな生活をしていて、精神安定剤で1日16時間寝たりとかあとの時間は本当にぼーっとしたりしていた。

そしてその次の年の春。
あまり私に関心がなく、病気も甘えだと思っている母と喧嘩をして家を飛び出した。


72:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:07:37.01 ID:+rtIsZNN0

その時にはすっかりスカイプ漬けになっており、誰かと話していないと落ち着かないようにまでなっていた。
ビッチではいけないと思いながらも誰かに必要とされていたくて何度も知らない人とセックスした。

誰かに助けて欲しいと思う反面、もう何もかもがどうでもよくなっていた。


73:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:09:31.23 ID:+rtIsZNN0

そしてまた巡り巡って夏が来て、その時に出会った人に「付き合ってください」と言われた。
また嘘だろうとか思いつつそれでも何処かで信じていた私は自分の事を必要としてくれるならとOKした。

そいつはDV男だった。


76:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:12:25.04 ID:+rtIsZNN0

丁度そのころ、また実家の両親を喧嘩をしていた私は、もう実家に帰ってくるなと親に半勘当通告を受けていた。
一人ではもう食事もままならず、生活出来なくなっていたので友達の家に転がり込んだ。
友達の家と当時の彼氏の家を往復する日々。

日に日に痣は増え、顔も腫れていたが、友人には何も言えなかった。
ただ「大したことじゃない」と言っていた。


75:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:10:19.04 ID:YQYrYIs20

釣りだよな?釣りなんだろ?
釣りって言ってくれよ.....



77:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:15:10.74 ID:+rtIsZNN0

>>75
釣りだったらもっと面白く書けたと思うのですが、実話ですごめんなさい

どれだけ私が嫌だと言っても無理やり抱いてくる男。しかも生で。
本当に妊娠しなかったのは運が良かったとしか言えない。

それでも歌の歌詞にあるように抱かれるだけでも必要とされてるのかな、もうそれでいいやと思っていた。


78:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:17:01.65 ID:+rtIsZNN0

そのころには精神的にもかなりおかしくなってて、急に泣き出したりしたこともあった。
その度によそよそしいながら慰めてくれていて、それだけで良いと思っていた。
まだ必要なんだなって思っていた。

今思えば、よそよそしい態度にもっと疑いをかけるべきだった。


79:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:19:23.86 ID:aUCeypOf0

ある日、意味もなく急に悲しくなって、彼氏に「私はあなたの1番にはなれない、こんな女だもの」と言った。
すると急に気まずそうな顔になり、「確かに他にもいるけど、お前が一番だよ」と言われた。

その時は意味が分からなくて?ってなったけど、よくよく聞いてみたらその人は4股していた。


80:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:21:39.13 ID:aUCeypOf0

付き合ってって言っておいて浮気してたのか、とかやはり自分を見てくれる人なんていないのか、と悲しくなって泣いていたら
「なんで気付いた?携帯見たのか?」ってまた殴られた。

私は携帯なんて見ていない。
その後知りましたがその男は私の携帯を見ていました。


83:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:27:58.15 ID:aUCeypOf0

その後喧嘩していた両親から「言いすぎた、帰ってきなさい」というお達しがあったので別れて痣が消えるのを待って実家に戻った。

流石にもう精神的にもガタガタになっていたけど、それでもスカイプで出会った出会い厨ではない人たちの相談を受けているうちに、自分はもういいから、誰かを幸せにしよう、という考えになっていた。


84:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:30:07.61 ID:aUCeypOf0

そんな時、また新しい男に出会った。
仮にBとしよう。
Bは私以上のメンヘラで腕じゅうリスカ跡ばかりだった。
腹や足にも古い傷があった。

彼は所謂かまってちゃんで、色々を相談を聞いている私に依存してきた。


85:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:30:15.22 ID:kovP3Q0SO

そいや、よくソープいかなかったな


86:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:31:39.90 ID:YQYrYIs20

>>1優し過ぎやろ
今まで誰か恨んだり憎く思ったことなかったの?



87:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:32:27.44 ID:aUCeypOf0

Bの依存はだんだん支配に変わり、恋愛感情にもすり替わってきていたんだと思う。
猫なで声で甘えてきたり、好きって言って、等とも言われた。

自分はと言えば、この子を助けなければいけない、などと変な使命感にかられ、望まれたことは出来る限りしていた。


88:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:34:43.48 ID:aUCeypOf0

>>85
ソープや風俗という考えはありませんでした。
お金を貰う関係、と割り切れなかった所がありました。

>>86
人を恨んだりしたことは中学生の時まではよくありました。
でも誰かを恨んで生きていくのは自分の心を痛めてしまうと思っています。


89:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:37:01.15 ID:aUCeypOf0

ある秋の日、Bは姉と住んでいる、しかし今の家は肩身が狭いから一緒に住もう、と言ってきた。
それでBが救われるなら、と思い私は一緒にすむことにした。
しかし、それは2週間程で終わりを迎えることになった。


90:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:39:53.96 ID:aUCeypOf0

終わりを迎える前の日、私は酷い過呼吸になった。
中々止まらず鼻水と涎を垂らしながらのたうちまわっていた。

Bはそんな私を心配するどころか冷めた目で見ているだけだった。
きっと値踏みしたんだろうと思う。
こいつでは自分を救えない、と。

次の日、少し私が出かけて夕方に帰ってくるとBの荷物はどこにも無かった。


91:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:42:05.77 ID:aUCeypOf0

鍵は玄関のポストに入っていた。

膝から崩れ落ちる、というのを初めて経験した。
実家の住所も、連絡先も知らない。
メールも電話もブロックされていた。

捨てられたというのもやはり悲しかったが、自分には誰も救えないのかという無力感が何より辛かった。


92:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:46:14.57 ID:aUCeypOf0

Bとの生活の為に用意した広いマンションも、用済みになってしまった。
私は実家に戻った。

よく考えれば自分はBの事など何も知らなかった。
キャッシュカードを持っていたけど、本人のではなく別の女性の名義だった。
一緒にBの携帯を見ている時にその名前メールの着信があったけど、何も聞けなかった。

聞けば嫌な答えしかないと思った。嫌われると思った。
よく考えればあれも浮気だったのかな、と思うけど今ではもう真実は闇の中だった。


94:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:49:03.96 ID:aUCeypOf0

自分の無力さを知って、ただもう死のうかな、なんて考える日々が続いた。

さすがに自分は不幸なのかな、と思ったこともあった。
もう自分はこの先どれだけ不幸でもいいから、その分誰かを幸せにしてくださいと神様に本気で祈った。
これだけ理不尽なのならそれくらい叶えてくれよ、と。


96:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:52:54.07 ID:aUCeypOf0

本当にダムから飛び降りて死のうかな、とも考えはした。
しかし何度も死のうとしたが簡単に死ねないのは分かっていたし、親不孝すぎると思いなんとか思いとどまった。
しかし実家にいても精神病を患っている事は集落の老人たちも知っていて、腫れものを触るような扱いをしている。

やはり居場所なんてどこにもなくて、毎晩泣いた。

97:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:56:06.47 ID:aUCeypOf0

やはり私の逃げ場はネットだった。
そこにはたくさんの人がいる。
私を受け入れてくれる人ももしかしたら、そんな期待を捨てられなかった。

そして、昔少しだけしていたネトゲを思い出した。
ネトゲ廃人(笑) と思われても仕方ないが、そこでは楽しい思い出がいっぱいあった。

また少しだけやってみようかな、と私はネトゲをインストールし、懲りずにSNSのネトゲのコミュニティに「一緒にプレイしませんか?」と書き込みをした。


99:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 20:59:19.08 ID:aUCeypOf0

その次の日、ネトゲを一緒にやらないかという旨でメッセージが来た。
その人をCとしよう。

もう何も出会いも期待していなかった。
一緒に楽しくネトゲ出来たらいいや、くらいの気持ちでCによろしくとメッセージを返した。
Cは趣味も色々幅広い人で、話しやすかった。
ささくれた自分の心が癒されたような気がしていた。


100:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:01:48.73 ID:aUCeypOf0

Cに年齢を聞いてみたところ、私よりも3つ下という事が判明した。
最近の若いのはしっかりしてるな、と感心したのを覚えている。

Cとはネトゲだけじゃなく色々な話をした。
結構オタク入っていることや、幼少期いじめられていたことなど。
価値観も結構似ていてとても話しやすかった。


101:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:04:04.28 ID:aUCeypOf0

丁度そのころ、私はとある男に脅されていた。

そいつはDとしよう。
Dは自分には彼女がいる、相談に乗って欲しいと言ってきた。
私は自分に出来る事なら、と答えた。

Dは彼女思いのいい奴で、恋愛に悩む普通の青年

だと、思っていた。


102:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:06:26.71 ID:kovP3Q0SO

すぐ人を遠ざけちゃう俺はどうやったらそんないろんな人が集まるのか不思議
ネットなんだろうか



103:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:06:44.79 ID:aUCeypOf0

ある日、Dは彼女と中々会えない、寂しい、もう別れたいと言い出した。
別の女の子に言い寄られているとも言ってきた。

私はあれだけ今の彼女が好きだと言っていたじゃないか、浮気はするな、思いとどまれと言い聞かせた。
すると、セックスも出来ないなんて寂しい、彼女と続けろというのなら何かオカズを送ってこいと言われた。

何を思ったのか、いやそれで彼女と続けていけるのなら、と私はその要求を呑んでしまった。


104:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:09:09.12 ID:aUCeypOf0

>>102
ネットに居れば出会い厨はわんさか寄ってくると思います。
出会い厨は男性も女性もいるので。

私は若干際どい写真をDに送った。
するとDは「もっとエロい写メを送れ、でないと友達にこの写真を回す」と言いだしてきた。

そこから私の脅迫される生活は続いていた。


105:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:12:36.85 ID:aUCeypOf0

でもそんな事は周りの誰にも言えず、平然と生活している振りをしながら要求がくれば写メを送っていた。
もうこんな人生すっとなんだろうな、どうでもいいや、って気持ちになっていた。
そんな荒んだ日々の中でCと話す時間は私にとっての癒しだった。

そんなある日の事。
Cとスカイプでチャットをしていた時にDからもスカイプでいつもの写メの要求が来た。
またか、と思いながら写真を携帯で撮り、Dに送信。したと思われた。

Cに送ってしまった。


106:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:16:03.52 ID:aUCeypOf0

最初は私も気付いておらず、Dから「写メ来ないじゃん、まだなの?」って聞かれて
ん?と思っていたら
Cから「なにこれ?」ってチャットが来て、もう死のうかと思った。

流石にCドン引きでこれから話どころじゃないな、と。


107:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:19:04.85 ID:YQYrYIs20

>>106
どんな写メやったん?


108:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:20:26.05 ID:aUCeypOf0

>>107
完全に胸から局部付近まで写ってました。

とりあえずこれから話せない、縁を切られるとしても誤解だけはしてほしくない、と
「少しでいいから話を聞いてください。助けてください」とチャットした。

すると「少し待ってて」と言われて夜は電話(通話) しないCが電話に応じてくれた。


109:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:22:25.96 ID:aUCeypOf0

そして今まで脅されていたこと、写メを要求されてて逃げられないことを説明した。
信じてもらえないと思ったが、Cは「そんな事で嘘言わないでしょ」とあっさり信じてくれた。

それどころか、「それ誰?俺が止めるように言ってあげるから」と助け舟まで出そうとしてくれた。


110:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:25:17.47 ID:aUCeypOf0

自分は「私が我慢すればいいだけ、だから大丈夫」と言っても「放っておけないでしょ?自分に出来る事させてよ」と言ってきてくれる。

でも私は好意を抱いていたCにそんな写メを見られた事がショックでずっと泣いていた。
すると「どうしてそんなに泣くの?」と聞いてきたので、もう話するのもこれが最後だろうと思って正直に
「Cに好意がある。それがこんな風に終わってしまうのが悲しい」と言った。


111:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:28:36.16 ID:aUCeypOf0

すると「Cは終わりじゃないから」と言ってきた。
よく分からなくて聞き返すと、私にそれなりの好意はあったらしいと話した。

もう人を信じる心なんて無くなっていた私はあぁ、こいつもそう言えば私からエロい写メ貰えると思ってるんだな、と歪んだ考えしか出てこなかった。

正直にそう告げたら、Cは
「そんな訳ないじゃん、今は信じられなくてもきっと信じさせてあげる」と言ってきた。


113:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:30:51.12 ID:aUCeypOf0

それからCに色々な話をした。
メンヘラであること、今まで男に色々されて来たこと、Cが思ってるほど明るい人間でも綺麗でもないことも告げた。
ビッチだったことはどうしても言えずに隠してた。

それでもいい、と言ってきた。
流石にもう信用はしてなかったが、もうどうにでもなれと思っていたので付き合う事になった。


114:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:33:17.77 ID:aUCeypOf0

ネット(笑) の出会いで本気の恋愛なんてあるわけない、そう自分に言い聞かせていた。

遠距離だしまた浮気されるんだろうな、とか
メンヘラっぷりにCが引くんだろうな、とか
また自分が失望させるような事しかしないんだろうなーとか不安しかなかった。

また悲しい目に合うんだ、それが私の人生なんだ、と思い込むことにした。


117:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:36:57.43 ID:aUCeypOf0

それでもCはめげなかった。

私がどれだけメンヘラモードになっても、嫌な顔ひとつしなかった。
Bと別れた後から、手首を切る勇気がなくて、足首の内側を切るようになったが、「今度切ったら俺も切るから」と言い出した。

自分は遊ばれているんだろう、と思っていたから、これ以上傷物になられたくないからそう言ってるだけで、実際には切らないんだろうなと思ってザクザク切ってた。

そしたらCは本当に切った。本気で泣いた。


119:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:40:31.57 ID:aUCeypOf0

写真で見る限りうっすらだけど切れてた。
血も少し出てて、大事な人に切られるのはこんなに悲しいことだったのかと思った。
「こんな目に合わせてしまってごめんなさい」と謝ると、Cは
「今までお前に切られて同じくらい辛かったんだ。わかった?」と言ってきた。

Cの事を信じてしまう自分を、危険だ、と止める声がしたが、そんな事はどうでも良かった。

ここまでしてくれる人を信じなくて何を信じるんだ、と思った。


121:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:43:44.67 ID:aUCeypOf0

気が付いたら、自分はCの事をどんどん好きになっていた。

どれだけ私が落ち込んでいても笑わせようとしてくれるC。
メンヘラを超えて重いぐらいの愛情を注ぐ私を「丁度いい」と言ってくれた。

この人を信じて裏切られるなら本望、と本気で思った。


122:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:47:18.15 ID:xmrTPSKz0

足首の内側ってアキレス腱のあたり?


123:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:49:02.15 ID:aUCeypOf0

>>122
くるぶしの上あたりからアキレス腱のあたりまで数ミリ間隔でびっしりあります。

そして、Cから会いたい、と言われる時が来た。
やはり来たか、と思った。
今までの経験からまたヤってぽいされるのでは、と思ってしまった自分を責めたが不安は無くならなかった。

西の方と北の方の遠距離なので東京で会おう、という事になった。
男性の方に足を運ばせるのは初めてなので申し訳ないと思ったが、Cは構わないと言った。

Cは私の不安を察知したようで、「実は俺も不安なんだ」と言ってきた。
何が不安なのか聞くと、「お前が不細工だから嫌だって言わないか心配だ」と言った。


124:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:52:55.68 ID:aUCeypOf0

正直私はイケメンが怖い。
遊んでいるような雰囲気を察知してしまうからだ。
偏見だと分かっているが怖いんだ、とCに伝えるとCは安心しているようだった。

別にCがどんな見た目でも構わないと本気で思った。
好きになったのは性格で、見た目なんてどうでもいいと思っていたから。
綺麗ごとだが、そう思った。

そして私もCも夜行バスで朝早くに着いて、東京駅で落ち合うことになった。
印象は、なんだこのイケメンはだった。
帰りたくなった。


125:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:54:08.31 ID:aUCeypOf0

その時私はイケメンを派遣しておいて、本物のCはどこかで見ていて、3Pでもするのだろうか、と本気で疑った。
でも声がCだったので信じざるを得なかった。


126:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:56:57.88 ID:aUCeypOf0

Cはいつも話の聞き役で、うまくまとまらない私の話をずっと静かに聞いていてくれる人だったが、実際会ってもそうだった。
東京にバカみたいにテンションが上がる私の話を聞いてくれた。

田舎者で都会に慣れていない私の手を引いてくれて、東京の街並みを歩いた。
男性と手を繋いで歩くのは実は初めてだった。


127:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 21:59:24.94 ID:aUCeypOf0

その日の夜、二人とも酒好きということもあって居酒屋に飲みに行った。

酒豪のCは平然と酒を飲むが、場酔いする私はすぐにべろんべろんに酔ってしまった。
そこからあまり記憶がないが、その後ホテルに帰って私はCにべったりだったらしい。

酔った勢いと言っていくらでも手は出せたのに、Cは私に手を出そうとはしなかった。


128:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:01:22.75 ID:aUCeypOf0

私は単純なので恋愛の愛情表現のためにセックスをするものだと思っていて、Cもそう思っていた。

なので結局セックスはした。
でも私の嫌がるようなことは一切しなかった。


130:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:04:34.90 ID:aUCeypOf0

東京でスタバ行ったりお寿司食べたりして、あっという間にCといる時間は過ぎた。
ヤってさようならでも無かった。
慣れない東京に二人とも体調を崩してしまい、最終日はネカフェで休んでいたのだが、家には居場所がない、Cと居たい。帰りたくないと私が泣いてしまった。

「また会えるから」と抱きしめてくれたCから鼻水を啜る音がした。
Cも泣いていた。


131:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:05:17.60 ID:YQYrYIs20

俺も泣いた


132:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:06:31.45 ID:aUCeypOf0

「どうして泣くの?」と聞くと、
「こんないい子に出会えて嬉しい、でもまた離れるから寂しい」と泣いてくれた。

こんな事は今までなかったので本当にびっくりした。
ヤって捨てるという考えはこの人にないのか、と心底驚いた。


133:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:09:04.05 ID:aUCeypOf0

>>131
こんな話で泣いてくれる貴方にも幸せが来ることを心から願っています。

そして帰る直前にも、もう会えないのじゃないかと心配する私に「またな」と声をかけてくれて、二人で別々の岐路に着いた。

帰ってもCは私と一緒に居た。
楽しかったね、と笑ってくれた。
私は笑いながら少し泣いた。


134:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:10:55.76 ID:aUCeypOf0

でも私はCに大事な事を言っていない。
ビッチだったということだ。
言ったら絶対私の事を嫌いになってしまうという恐怖と騙しているという罪悪感が私の中で喧嘩をした。

結局、私はCにビッチだったことを告げた。


135:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:12:41.60 ID:aUCeypOf0

もう嫌いになられてもいい、いい思い出を貰ったから、と泣きながら伝えたが、Cは
「そっか。でも今は違うんでしょ?それならいいよ」と言ってくれた。

それだけで終わってしまった。
なんで嫌いにならないのかとか色々聞いたが
「過去の事だから。今の方が大事だ」と言うだけだった。


136:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:16:56.38 ID:aUCeypOf0

Cは、いつも「自分はお前が思っている程綺麗な人間じゃない」と言っていた。
その理由を、Cは話してくれたことがある。

Cは自分の容姿に自信がなく、モテてそれを払拭したいという思いから周りの女性にフラグを立てまくっていたらしい。
浮気をするでもなく、ただ、フラグを立てては折る。
そういう事をしていたらしい。

でも、そういう事はもう疲れた。
普通に恋愛したい、と思っていたところに私と出会ったのだ、と言った。
実際私はフラグを立てようとされた記憶もない。
そうやって言ってくるという事は私はそうじゃなかったんだろう、となんとなく思った。


142:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:24:15.82 ID:aUCeypOf0

Cも浮気された経験者で、浮気されるより重いくらい愛されて一緒に居る方がいいんだよ、と言っていた。

確かに社会的に見たらあまり褒められた二人ではないと思う。
それでもCが私を好きな気持ちも私がCを好きな気持ちも偽りがないと言うことだけは断言できます。

付き合い始めの頃は2日に一回は病んでダークサイドに落ちていた私も、ここ1か月くらい元気にやれてる様な気がします。
まだ付き合いも浅いしこれからどうなるかなんて分からないけど、これからの人生はCと居たいと思っています。

付き合い始めの時に「愛されることは自信に繋がる」と言っていたけどそれは本当の事でした。

私は私以外の幸せを祈ったのに、誰よりも幸せになったのは私でした。
今自分の境遇が不幸だ、と思っている方はいらっしゃると思います。
だけど自分が幸せになることを諦めないでください。
諦めなければきっと幸せになれます。
24年生きてきたけど、今はとても幸せです。

長々とお付き合いいただいた方ありがとうございました。

ここから色々書けば惚気話になってしまいますのでこれぐらいにしておきます。
質問とかありましたらどうぞ!


144:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:28:57.98 ID:aUCeypOf0

あ、あと大事な事を忘れていました。
来月Cと同棲します。
色々うまくいくか分かりませんが、皆様のヌクモリティを胸に抱えて頑張っていこうと思います。


145:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:31:01.79 ID:YQYrYIs20

Cが優しいのも、>>1が優しい女性だって気づいてるからだと思うよ

不幸と幸福は50:50であってほしい。
だから、今までツイてなかった分、これからイイ事もたくさんあるはず
そういう幸福を、しっかり胸に刻んで、Cと絶対に幸せになってください

あと結婚式は呼べよこのリア充がwwww



146:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:32:12.85 ID:rEQnXCg/0

>>144
これから大変なこともあるだろうけどがんばってね!


147:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:34:31.12 ID:aUCeypOf0

Cは結構無関心無感動な人間だと自負していますが、距離の近い人にはとことん優しいようです。

色々やってきた私に優しくしてくれるのも未だに謎ですが>>145がそう言ってくれるので自信になります。
Cは生涯離すつもりはありません。

>>145の人生に幸福が少しでも多い事をお祈りします。
結婚するときはまたスレ立てますwww


149:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:36:34.05 ID:KBQcZyxR0

cを大事に思うのと同じように自分も大事にして幸せになってね


150:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:39:55.22 ID:aUCeypOf0

>>149
ありがとうございます!
もう自分の安売りはしないと心に決めました。

少しでも私が幸せになろうと頑張った分だけ皆様に幸せが訪れるように祈っています。
>>149の様な他人の事を思える優しい方も幸せになりますように。


151:名も無き被検体774号+:2012/02/02(木) 22:46:23.98 ID:8gwS+j4M0

自分が笑った時に一緒に笑ってくれる人が気の合う相手だよ
自分が泣いた時に一緒に泣いてくれる人が心の合う相手だよ

>>1とCに幸あれ。自分も頑張る
 
TAG :
読み物系
@PC・ネット

▲小学校低学年の頃池沼の男の子とエッチな事してた話

14:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:00:26.25 ID:g0ZoysOBO

たってたの気づいてなかったwww

たったからには今さらかもだけど書く
需要あるかな?


17:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:05:47.50 ID:g0ZoysOBO

当時私たちは小学2年生。
池沼の男の名前を仮に翼とする。

私は自分でも思うくらい変態だった
幼稚園の頃トイレを長時間我慢したのがきっかけで
股を手でぎゅうって押さえると気持ちいことに気づいた


19:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:09:35.99 ID:g0ZoysOBO

それから家で親が見てないのを計らって部屋に込もって
うつ伏せになって手をマ●コの下に持っていって床に擦り付けるようにしてオナってた


20:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:12:53.21 ID:g0ZoysOBO

寝る時はベッドでお母さんと寝てたんだけど
私が寝るとお母さんはリビングに戻るのを知ってるから寝たフリして
いつも一緒に寝てる自分と同じくらいの大きさのアンパンマンのぬいぐるみの上に乗って
アンパンマンの足を股に挟んで小刻みに揺れてみたり
アンパンマンの手を自分のパンツの中にいれたりしてた


22:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:19:35.58 ID:g0ZoysOBO

小学2年せいになって翼と同じクラスになった
当時の私は池沼とかよくわからなかったから翼が池沼だとわかったのは高学年になってから。
(池沼といってもキレやすい、言葉を上手く喋れないとかそのくらいだった)

二学期の始めに席替えをして翼の隣の席になった
窓側の一番前の席だった

1085.jpg


26:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:28:24.23 ID:g0ZoysOBO

正直翼のことはあまり好きなほうではなかったすぐ怒って暴れるとこが嫌だった。
でも翼とエッチな事しだしたのはこの頃から。

なんか学校にいても授業中とかムラムラするようになって最初は我慢してたんだけど何を思ったか私は翼の耳元でこう言った

「私のお股さわってみる?」


27:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:28:44.09 ID:ceO7MCDx0

>>キレやすい言葉を上手にしゃべれない

池沼といってもっておもっくそ池沼ですやんw



28:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:30:03.54 ID:g0ZoysOBO

>>27
勉強とかは出来てたし考え?も普通だったと思う


31:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:33:51.70 ID:bZ1ssZe80

発達障害のほうだな


33:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:37:05.44 ID:g0ZoysOBO

翼はえ?って意味がわかってなさそうな感じだった。
今思うとどんな気持ちだったんだろwwww

翼がもじもじしてるから翼の左手を持ってスカートの下からパンツの中に入れた。
他人から触られた事なんてなかった私のソコは初めての感覚に目眩がした(気がした) 。
翼の中指をぎゅうっとマ●コに押し当てて、ひたすらくにくにしてた。

余談だが、私は右手の人差し指と薬指でくぱぁして中指でクリを擦るのが大好きでしたw


34:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:38:36.17 ID:ceO7MCDx0

>>右手の人差し指と薬指でくぱぁして中指でクリを擦るのが大好きでしたw

今は?



35:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:43:45.30 ID:g0ZoysOBO

>>34
ごめんなさい今も大好きです


授業中というのにひたすら触らせてた。
でも逆にそれがすごく興奮して「気付かれたらどうしよう」って思うとなんかすごく気持ちよかった。
態度に出されないから顔とか真顔でがんばったw


36:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:49:10.31 ID:g0ZoysOBO

毎日のように授業中は翼にマ●コ触らせてた。
なんか翼なら絶対誰にも言わないって思ってた。

で、ある日私が遅くまで教室に残ってると先生と話?してた翼がきた。
先生は「最後2人で戸締まりをして帰りなさい」って言って出てった。

なんか私はムラムラしてきた。


38:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 11:54:24.46 ID:g0ZoysOBO

まあなんで私がその日遅くまで残ってたかというと
たまーに本当たまーにだけどまあ女の子の8割はみんなしたことあるだろうけど、
男の子の机の角にマ●コ押し付けて、反対側の角を両手で持って、うつ伏せなる感じで小刻みに揺れながらオナってたから。

ていうか角があればどんな所にでも押し付けてしまう変な癖がついた。


40:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 12:01:23.42 ID:g0ZoysOBO

どうしようもなくムラムラしたからとりあえず教室の窓全部閉めて、翼に「服脱いで」と言った。
まあ窓閉めたっていってもすりガラスだから人通ればバレバレだけどねwww


見てくれてる人いるかな?


42:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 12:02:38.92 ID:s78/DOX/O

翼が池沼に思えない
期待age



46:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 12:09:46.96 ID:g0ZoysOBO

>>42
翼のセリフとか入れたほうがいいかな
って言っても文字にすると普通なんだけどね


翼「なっなんで脱ぐ?」
私「いいから」

半強制的に脱がせた。私も脱いだ。服は綺麗にたたんで机の上に置いた。
なるべく廊下から見えないように机と机の間に翼を寝かせた。
翼はなんかいつも私にされるがままだった。それがなんか気持ちよかった。


50:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 12:20:00.12 ID:g0ZoysOBO

とりあえず翼の上に股がった。
当時セックスなんてわかんなかったから翼のチンポコを私のマ●コに入れるとかは無かった。
ただ裸のまま抱き合って私がマ●コを翼のチンポコの辺りにこすり付けてた。
やっぱ服来てるのと裸じゃ全然ちがくてクリが直接こすれるから痺れるくらい気持ちよかった。

私はハアハア言いながら無我夢中で腰を振り続けた。
「あぁっ…ぅううぅ」みたいな声も出してた。

しばらくしてるとなんか股の感触が変わったと思った。
気付くと翼もハアハア言ってて翼のちっちゃくて赤いチンポコがぴょこんっと天井を指してた。
それまで自分の事しか考えてなくて翼のチンポコなんて気にもしてなかったからなんかびっくりした。

勃起したチンポコを見たのはこれが初めて(当たり前かw)


56:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 12:35:04.26 ID:g0ZoysOBO

翼のチンポコを見たからには気になってしょうがなかった。
とりあえず親指と人差し指でつまんでみた。固さはなかったと思う。

ぷにぷにぷにぷにぷにぷに…

そこをさわると男の子が気持ちいなんて知らないからただ興味本意で触ってたら、翼がちっちゃい声で「あっ…」って言った。
どうしたの?って聞くと「なんか…変な感じ…する」と言った。
「気持ちいの?」っていうと「うん…」って。

それを知った私はもっと気持ちよくさせたくてかわいい翼を見たくてどうすればいいかわからなかったけどとりあえず手の平で翼のチンポコを擦った。

翼は「んあ"ぁあああ!?!!」みたいな声だして喘いでた。


61:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 12:42:30.92 ID:u7Twq+J8O

翼は今何してるの?


62:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 12:44:10.89 ID:+1i8VJ6AO

学年に一人は居るエロ博士ポジション
知識の割になんだかんだで同級生の中でも童貞捨てるのが遅い
そんな俺が当時>>1の隣に座ってたら小2で挿入してたろう



63:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 12:45:57.35 ID:g0ZoysOBO

しばらく続けてると私もムラムラが絶好調になって今で言うスマタをした。
お互いの重なった部分がくちゅくちゅ言ってた。

いきなり翼が「おおっぱい…さわる…いい?」って言ってきたから「さわって」って言って翼の手を自分の胸に持ってった。


ちょっと用事できたから書くの遅くなるけど
よかったら付き合ってください


67:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 12:52:54.82 ID:g0ZoysOBO

>>61
何してるんだろ。
ちがう高校(翼は確か高校いってなかった) はいってから全然わかんないけどたまにゲーセンで見ますw


69:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 13:01:03.55 ID:g0ZoysOBO

正直胸は全然気持ちよくなかった。
でも翼は私のまだ全然発達してない胸を触ってやばいくらいハアハアしてた。

しばらくスマタしながら胸触らせてたら翼が
「みいちゃん、僕のおっぱいも…舐めてみて…」
って言ってきた


71:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 13:05:29.05 ID:g0ZoysOBO

つい自分の名前だしてしまったww


72:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 13:07:20.62 ID:k+h+P4a+0

>>71
みぃちゃん俺も頼む・・・


73:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 13:09:00.56 ID:g0ZoysOBO

よくわかんなかった私は「なんで?」って聞いた
翼が「お願い…」って言うからチロチロ舐めてみた。
「あっ…ぁああ…」って翼が喘ぐ。


75:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 13:50:11.55 ID:g0ZoysOBO

遅くなってごめん
見てくれてる人ありがとうね


「気持ちいの?」って聞いたら「ぅぅ…」ってなんかもう喋れてなかった。
そんなにいいのかと思うとウズウズして「じゃあ私のもやってみて」って言うと下からぴちゃっぴちゃって舐めてきた。
体がビクッてなって何かゾクゾクする気持ちよさだった

まあクリのほうが気持ちいけどね


76:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 13:53:18.81 ID:g0ZoysOBO

胸は飽きたので翼を座らせて私も目の前に座った。とりあえずね。
ほんで、翼の唇にちゅってしてみた。


78:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 13:59:41.07 ID:g0ZoysOBO

キス以上の事してるのになんかすごく照れた記憶がある。おかしい話だけどね。

何回もしてたら翼が私の唇を吸ってきた。私も翼の唇を吸い返す。
チュッチュッ

なんか口元が麻痺したみたいに感覚がおかしくなるくらい、お互いの唾で顔をびしょびしょにさせながら無我夢中でキスしてた


79:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:18:45.51 ID:g0ZoysOBO

それからしばらくキスしてて「もう帰ろっか」ってなった。
イくとかわからなかったから何かやりとげた感はなかったなあw
ただ時間だから帰ろっかみたいな。

それからたまに2人でこっそり残ってそういうことしてた。
翼を女子トイレに引き入れてエッチなことしたりもした
3年せいに上がってクラスが変わってからは翼とは話すこともなくなったけど。

てか高学年になってからは翼が池沼だと理解出来始めてたから
気持ち悪く感じてしまって無い事にしようとしてた。


80:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:23:04.70 ID:g0ZoysOBO

で、中学にあがって中3になってから翼と今度は本番したんだけどその話は見てる人いないっぽいからここらへんで終わります。

またレスあったら書こうかな
ありがとうございました


81:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:24:20.93 ID:5LsFFcJ40

みてるよ


83:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:27:44.78 ID:x9DSE1GB0

おい


84:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:28:00.82 ID:iob9UV6e0

一番いいとこで終了ワロスwwwwwwwwwwww


85:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:37:20.16 ID:g0ZoysOBO

続き書きます


小学校高学年に上がるにつれて翼のことを避けるようになった。
翼はどうして私が避けるのかがわからない様子で、廊下ですれ違っても無視な私に、「みいちゃん…?」って首を傾げてた。

私はそれさえもうざく思えて、「気安く名前呼ばないで」なんてひどいこと言った事もある
翼の前を通りすぎ、ふと振り返ってみると悲しそうな切なそうななんとも言えない表情でこっちを見つめてた。

翼は学校で暴れることが多くなった。


86:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:41:06.65 ID:5LsFFcJ40

みいちゃんおかえり


88:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:42:44.66 ID:g0ZoysOBO

それから翼とは一言も喋る事なく中学校に入学。
私には彼氏ができ、翼の存在など気にも留めなかった。
クラスが一緒になる事はなかったし、小学2年せいのあの時の事なんか忘れてた。

翼は相変わらずひとりで行動してて、でも小学校の頃よりは暴れたりしなかったから存在も目立ってなかったし。


89:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:43:07.52 ID:zCf+6ZIoP

>>85
池沼なったのおまいのせいじゃねwww
人間不信なるわ



90:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:44:18.93 ID:g0ZoysOBO

>>86
ただいまです


91:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:46:05.72 ID:g0ZoysOBO

>>89
最低ですよねわかってます
当時の私は本当相手の気持ちとか考えれてなかったと思います


92:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:48:11.99 ID:zCf+6ZIoP

>>91
そりゃ小学校じゃ分からないよな、すまねぇ


93:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:51:58.76 ID:g0ZoysOBO

中学3年になって彼氏とも別れて平凡な日々を過ごしてた。
いつものように学校に行くと登校中の翼とばったり会った


94:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 14:53:10.58 ID:g0ZoysOBO

>>92
いえ、大丈夫です
本当に悪かったなって思ってます


96:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 15:00:25.30 ID:g0ZoysOBO

私は小学校の時の事もあり、なんか気まずくてでも何か話そうと思いとりあえず「おはよっ」って言って走って自分の教室に入った。
なんかドキドキした。
その時は、久しぶりに話したから緊張のドキドキだとそう思った。


99:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 15:12:52.01 ID:g0ZoysOBO

あいさつした日の休み時間翼が私の教室にきた。
っていうか私の教室の前にいたから私が話しかけたw

「…元気?」

なんて話そうか散々悩んだ果てに出た言葉がこれだった。

翼はこれでもかってくらい顔をくしゃくしゃにして笑った。
なんだか私もすごい嬉しい気持ちになった。

翼は「あああのねっみい…ちゃん…」って何か言おうとしてたけど休み時間終わりのチャイムが鳴ったから、また放課後話すという約束をしてお互い自分の教室に戻った


101:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 15:23:15.62 ID:g0ZoysOBO

放課後になってみんなが帰ったあと(部活の人はいたけど)
校舎がふたつあって、吹奏楽部とかが使ってない、誰もいない校舎のほうで待ち合わせた。


103:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 15:26:03.47 ID:b1PJP8r00

(*´ω`*)それでそれで
ところで翼は、どのへんが池沼なの?文章からだと普通に見えるんだけど‥



104:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 15:32:04.43 ID:g0ZoysOBO

理科室に似た教室?で待ってたら翼が来た。

「遅くなってごめんね、みいちゃん」

文字にすると普通っぽいけど、翼は上手く喋ることが出来なかったから、やけにゆっくりだしカタコトっぽくなってしまう。
私は「いいよ」と一言だけ言うと「休み時間言おうとしてたこと、何?」と聞いた。

翼はゆっくりだけど話はじめた。


105:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 15:34:05.48 ID:g0ZoysOBO

>>103
前にも書いたように翼はキレやすかったり、たまに暴れたり、言葉がうまく話せません。


107:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 15:46:44.80 ID:g0ZoysOBO

翼「あのね…僕が小学のとき、みいちゃんが僕無視したとき、僕かなしかった」
私「…うん」

翼「みいちゃん僕のこと嫌いになっちゃったんだと思った。僕はみいちゃんのこと好きだったから、勉強いっぱいして、僕、顔かっこよくないけど、勉強はいっぱいして、…みいちゃんが大好きだから…ヒクッ」

「でもみいちゃん、今日僕におはようって言った。笑った…ヒクッから、嬉しかっ」

すごくゆっくりだったけど泣きながら話す翼がなんかすごく愛しくて気付いたら私はそんな翼を抱き締めていた。


110:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 15:51:52.96 ID:g0ZoysOBO

小学校の頃は私のほうが背が高かったのに知らない間に翼は私より頭一つ分も高くなっていて、抱き締めるというより翼に抱き締められている感じだった。

そして「私も翼のこと好きになったよ」って言った


112:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 15:57:43.07 ID:g0ZoysOBO

翼は「え…本当?」って言ってもっと泣いてたw
私も本当に翼が好きになってた。

そこから付き合うようになって、登下校はもちろん必ず一緒、学校でも休み時間のたびに翼のところに行ってイチャイチャしたりしてた

まあそんな毎日だったら当然学校のみんなが私たちが付き合ってる事を知るわけで。


115:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 16:05:46.74 ID:g0ZoysOBO

学校のみんなはすごくびっくりしてた。
とくに私の友達は「なんで?え?」みたいな感じだっだ。

翼は暴れることは少なくなって(っていうかほぼ無かった) んだけど
ある日翼が学校ですごい暴れてるって聞いて、いそいで翼の教室にいった。
あとで理由をきくと、翼は男子集団に呼び出されて、「お前遊ばれてんだよ気持ち悪い」みたいなこと言われたらしく、私に遊ばれてるのかと不安になったらしいwかわいいやつめw

…あとでその男子集団に怒った事は言うまでもないけど


116:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 16:12:59.46 ID:g0ZoysOBO

いつものように学校の休み時間に翼とイチャついてた。
対面座位みたいな感じで翼の上に座って話してた。

すると股のあたりに違和感を感じた。
翼勃起してた。


118:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 16:34:40.74 ID:g0ZoysOBO

「ちょっ翼あたってる…w」って言うと翼はごめんなさいって言って顔真っ赤にしてた。
さすがに小学校の時みたいには行かないからね。

でもその翼の顔が可愛くて、ほっぺにチュッてしてから翼のチンポコをそっと撫でてみた。
「?!みいちゃん$☆△」って焦ってたのが可愛かった。


近くにAKBの指原が撮影で来てるらしいからちょい見てくるw


132:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 22:27:26.17 ID:g0ZoysOBO

おまいらただいまなさい!
てか結局指原見れなかったwwww


134:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 22:38:38.58 ID:g0ZoysOBO

じゃあ続き書くね


照れてる翼の顔見てたら何かもう翼をめちゃくちゃにしたくなって、人気が少ない非常階段に居たから、もうどうにでもなっちゃえって感じで翼のズボンのチャックを下げた。


135:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 22:48:29.58 ID:g0ZoysOBO

翼はすごく焦ってる感じだったけど勃起は収まってなかったw

翼のソコは当たり前だけど小学校の時よりはるかに成長してた。
ていうか、すごく大きかった。


136:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 22:55:24.57 ID:g0ZoysOBO

しばらく翼のチンポコをパンツ越しに擦ってた。
すると翼が「みいちゃん…もう…やばいよ…」みたいな事言った。

私は翼のパンツを足首まで下げて、翼の怒ってるようにいきり立ったチンポコをくわえた。


137:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 22:56:31.03 ID:u7Twq+J8O

ヤったのか?


138:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 22:58:14.38 ID:g0ZoysOBO

>>137
結論から言うとそうですねw


142:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 22:59:39.55 ID:u7Twq+J8O

>>138
軽くへこんだw
まさか翼に処女を…?



144:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:02:31.67 ID:g0ZoysOBO

>>142
凹まないで下さいw
初めてが翼でよかったと思ってますよ


139:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 22:58:30.54 ID:xgHgPQJqO

翼くんは白ブリーフなイメージ


140:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 22:59:20.09 ID:g0ZoysOBO

>>139
ちょw正解ですw
あえて書かなかったけど


143:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:02:14.36 ID:fXJC+G+ci

Wktk

‥翼は死なないよね??(;_;)
最近死ぬスレ多いから心配になった

翼は今の旦那です!が一番嬉しいんだけどなw



145:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:04:00.27 ID:g0ZoysOBO

>>143
生きてますよ!
旦那では無いですけど…


147:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:07:01.23 ID:xgHgPQJqO

さらに言うと、翼くんは制服のズボンの裾が短くて、靴下は白。
うっすらヒゲが伸びてるタイプとみた



149:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:10:20.25 ID:g0ZoysOBO

>>147
すごいw確かに丈が短くて白の中途半端の長さの靴下履いてましたw
ひげは生えてなかったですけどw


148:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:08:57.58 ID:fXJC+G+ci

ところで今1は何歳?


150:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:12:17.94 ID:g0ZoysOBO

>>148
一昨日でハタチになりました。

年齢的に大人になったから踏ん切りって言うかけじめって言い方はおかしいけど
そのためにスレ立てさせてもらいました


152:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:14:30.19 ID:jh7YD3nh0

>>150
誕生日&成人おめでとう!


155:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:18:56.23 ID:g0ZoysOBO

>>152
ありがとうございます(´∀`)
なんかうれしいな


151:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:12:46.86 ID:jh7YD3nh0

出だしがビッチっぽい書き方だったけど、純愛っぽく見えるんだが
なんか、いい経験した感じ?



155:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:18:56.23 ID:g0ZoysOBO

>>151
結果的に言うといい経験しましたね。すごく大好きだったし。
最初は小学校の時の事だけ書いてエロで終わろうと思ってたんですけどなんか書いてたら全部聞いてもらいたくなって。


153:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:15:49.23 ID:g0ZoysOBO

「あああっ…」翼が喘ぐ。

ジュポッジュポッてなるべく音が鳴るようにしゃぶった。
小学校の時の事とか思い出してたらなんかすごい興奮した。


154:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:16:52.30 ID:3gkqhfGMO

今も翼とは続いてるの?


156:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:20:34.39 ID:g0ZoysOBO

>>154
翼とは高2の冬に別れちゃいました


157:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:25:30.97 ID:g0ZoysOBO

私はフェラチオなんてしたことなかったからテクなんて全然だったけど、翼は気持ちいいよみいちゃんと言ってくれた。

しばらくして翼が「やばい…よ、なんか出る…っ」って言った。
なんかびっくりして咄嗟に口離した。寸止めw


158:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:30:49.86 ID:g0ZoysOBO

たぶんフェラチオ初めてそんなに時間経ってなかったと思うんだよね。

で、翼が階段に座ってて、その上に私が座って、って最初の体勢に戻ると同時に挿入した。
対面座位って奴。まあ私からw
翼は奥手だからね、うん。私がリードしてあげないとダメなんだよ。


159:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:34:53.74 ID:g0ZoysOBO

翼は「あっあっ」てずっと言ってた。
私はと言うと…正直気持ちいいとかよくわかんなかった。
私は穴はあんまり感じんのかもわからんね。

でもクリが翼の恥骨部分にこすれるように腰を振ってみるとすごく気持ちよかった。

気持ちいいとかいうより大好きな翼と一つになってるっていうことがなんかすごく嬉しかった。


160:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:40:53.71 ID:fXJC+G+ci

初だったんだよね?痛くなかった?
しかも座位だと更に痛そうw



162:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:43:26.41 ID:g0ZoysOBO

>>160
たぶん翼の我慢汁やら私の愛液やらでお互いすごい濡れてたからそんなには痛くなかったけと、
対面座位だとやっぱり穴が締まるから最初は少し苦労しましたw


161:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:41:03.02 ID:g0ZoysOBO

翼の背中に腕を回して、小学校の時は出来なかった濃厚なキスをした。
舌と舌を絡め合う深い深いキス。お互いの唇を夢中で求め合った。

「ンッ…はぁっ…ん…ハアハア」って私もすごい声出てたと思う。
「みいちゃんもうやばい…ああああみいちゃん…ッッ」

最後は私の名前を呼んで翼は果てた。


163:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:49:34.15 ID:g0ZoysOBO

ゴムとか持ってなかったから生で中出し。
終わった後にすごい焦ったw
結局私が持ってたミニタオルで拭いて、水道で少し洗ってタオルはコンビニのゴミ箱に捨てたw
後々検査薬とかやったけど妊娠はしてなかった。

翼とは約2年付き合ったけど本番したのはこの時だけ。
普通にディープキスとか前戯みたいなのはたまにしたけど。


164:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:55:33.06 ID:wVBVumr80

ゴムなしでやるとか危なすぎだろw


166:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:57:17.26 ID:g0ZoysOBO

>>164
ですよねw
今思うと怖いですw


165:名も無き被検体774号+:2012/01/31(火) 23:56:04.12 ID:g0ZoysOBO

なんかそういう事しなくても幸せだった。
(愛撫とかしてる時点でダメかなw)

普通に一緒に学校いって帰って、帰り道の途中にある駄菓子屋さんでお菓子買って食べたり、公園のブランコでお話したりね。平凡な感じだった。

私が高校に入った頃には翼が暴れる事は無くなってた。私が知ってる限りではね。
翼は家のお金?の事情で高校に行かなかったから、一緒に学校いったりするのは中学の間だけだったけど。


168:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 00:08:14.04 ID:P15hyzxHO

それから普通に楽しく過ごして、たまにケンカしたりもしたけど。
私が高校2年生になった年の冬、ある事情で翼と別れた。
翼はケータイを持ってなくていつも家電だったからそれからは連絡も取ってない。

おおまかな話はこれで終わりです。

私は今までずっと翼のことが忘れられなくて、ハタチになったきっかけに前に進もうと思い、スレを立て、翼との事を思い出がてら書かせて頂きました。
前にも書いたように最初は小学校の頃の話だけで終わらせようと思ったんですがだんだん書いていくうちに翼とのことを全部聞いてもらいたくなって結果最後まで書かせて頂きました。

文才無くて読みづらい点、誤字も多々あったかと思います。
最後まで見てくれたみなさんありがとうございます。

何か質問があればレスします。


169:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 00:08:18.85 ID:3EIV/fMYi

別れたのは自然消滅?
今は交流ないの??未練とか(>_<)



171:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 00:09:41.34 ID:3EIV/fMYi

>>168
そうなんだ‥もう連絡とらないの?
よりを戻すって選択はできないの‥?



173:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 00:23:43.99 ID:P15hyzxHO

>>169
別れた理由、一応書いて置きますね。

翼は学校でも「あそこはやばい」と有名なくらい大変な家族で片親で、母親と二人暮らしでした。
父親はクスリ?をやっていて、昔から母親とまだ幼い翼に暴力をふるっていたらしく、最後は他に女を作って出ていったらしいです。

翼の左手の甲には、父親が暴れた時に割れた皿で怪我をして3針縫った傷跡が残ってます。
まああれでだいぶ薄くなってるらしいですけどね。

そのせいか母親は精神的に参ってしまって翼に大袈裟なほど過保護?になって、
私も昔から噂では聞いてたので合うのが怖かったんですけどあいさつしないわけにもいかないので翼の家に二人で行ったとき案の定、気に入らなかったようで、狂ったようにフライパンとかリモコンやらを私に投げてきて、別れないなら翼と死んでやると言われました。

これが別れた理由です

未練はたらたらですw
でも、もう前に進まなきゃですね。


>>171
んー…
戻れるなら戻りたい…ですけど理由が理由なので…。


174:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 00:37:04.10 ID:+yxy9pPK0

翼のかーちゃん怖すぎ


176:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 00:52:21.51 ID:P15hyzxHO

>>174
私もびっくりしました。
あまり書かないほうがいいかと思ってたんですけど、別れた理由を隠してたら中途半端なので


177:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 00:56:51.14 ID:TbUdwDomO

翼は守ってくれたの?


180:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 01:15:09.55 ID:P15hyzxHO

>>177
はい。泣きながらだけど、お母さんやめて!!!って言って私をドアの外に出しました。
翼なりに守ってくれたんだと思います。


178:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 01:00:27.11 ID:3EIV/fMYi

でも翼はいずれ母と別れる時が来るのに、そんな母のせいで翼のことを無しにするなんて‥

もう一度でも会って話せないの??
こんなにおもいつづけてるのに、お互い伝わらないまま終えてしまうのはつらいよ



180:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 01:15:09.55 ID:P15hyzxHO

>>178
死ぬという言葉が怖かったんです
別れないなら翼と死ぬって言われたのが。
あの母親ならやりかねないと思いましたから。

翼も母親にバレないように家電から電話してきてたので、今ケータイ持ってるかとかわからないし…
どうすればいんだろ


182:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 01:26:23.19 ID:3EIV/fMYi

前に読んだ、池沼と付き合っていた話をするみたいな名前の、似てるスレがあったんだけど、その子も翼と同じような男の子と付き合っていて、ずっと続くと思ってたら、事故で即死しちゃったらしくて、それでも想い続けてた話で。

だから余計、翼に会うことができるのなら、後悔しない道を選んで欲しいと思ってしまう‥。

公衆電話から電話してみて、母親が出たら切っちゃうとか?
家に行ってみるとか‥。



184:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 01:38:32.34 ID:P15hyzxHO

>>182
そのスレまだ探せば見れますか?

でももう関わらないほうがいいと思ったから電話番号消しちゃいました。
まだ覚えてるんですけどね…w


185:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 01:52:32.72 ID:nn80DzAI0

これかな?

【私が池沼と付き合ってた時の話をしていく】



188:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 03:06:27.19 ID:P15hyzxHO

>>185
スレ読みました。涙が止まりません。どこか翼と重ねて見てる自分が居ました。
今無性に翼に会いたいです。
みなさんのおかげで電話してみようかなと思えました。

今日はもうこんな時間なので、昼間くらいに電話してみようかと思います。
本当いつぶりなんだろう…


189:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 03:10:54.21 ID:UwWgSxeK0

>>188
マジで応援してるよ!


193:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 06:05:24.52 ID:ReYkuNNf0

>>188
ファイト!応援してるよ!


186:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 02:24:21.70 ID:TbUdwDomO

電話しろお


187:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 02:39:44.71 ID:1JoP3HIcO

翼くん待ってると思うよ。電話しなよ


191:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 04:51:57.98 ID:OC20TXwc0

なんかいい話になってた
>>1がんば



199:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 13:08:05.27 ID:P15hyzxHO

電話してきました


201:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 13:12:24.89 ID:bhUoupJM0

>>199
おかえり!


200:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 13:10:59.52 ID:0zYQFjILP

お、翼出たのか


202:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 13:13:29.24 ID:JnAmfd1T0

どうだった?


203:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 13:14:58.62 ID:P15hyzxHO

もう無理心臓がやばい


205:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 13:32:21.25 ID:P15hyzxHO

さっき電話してきました
番号一つ一つ押す指が震えてました
繋がるのかな?とかも思いました

コールが鳴った瞬間すごい心臓ばくばくして急に現実味?が感じられて、本当何年かぶりなので。
短いコールののち出たのは…

翼でした。
声は少しだけ変わったように聞こえたけどしゃべり方ですぐにわかりました。

私は何故か戸惑ってしまって切ろうとしてしまったんですがそれじゃダメだと思い「●●…です」と苗字を名乗ってみた。
なんか翼私の事忘れてんじゃないかなとか変な不安を抱きながらw

翼は「え……え…みいちゃん??!!本当にみぃ☆$※%!?!」ってなってました。

ハタチになっても変わってないなぁとかとなんか一気に昔の懐かしい気持ちに戻ったような気がしました。
母親はパート?に行ってるらしいです。
よかった…


206:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 13:35:18.40 ID:P15hyzxHO

それから翼が色々言ってたけどほとんど耳に入りませんでしたw

でもやっぱ私は翼のことが大好きなんだなと思いました。
あーもー結婚したいってレベルです。

そして今日これから…


翼に会ってきます


208:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 13:38:04.35 ID:3EIV/fMYi

おおおおお!!!
よかった!!
よかったぁ!!

お互い二十歳こえてれば親の同意なしで結婚できるし、結婚してもいいんじゃないかなw

ってのは無責任かもしれないけどお互いが想いあってるのに離れるなんてつらすぎる
絶対幸せになってほしい




212:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 13:46:13.99 ID:J7eSZ/qY0

でも‥電話番号覚えてたのもすごいなぁ‥。
自分は過去の恋人の誰一人の電話番号も覚えてないわ。
それだけ想ってたんだね。

気を付けていってきてね、幸せな報告待ってる‥!



218:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 15:15:32.25 ID:J7eSZ/qY0

母親のパートが終わって帰ったらいなくて修羅場にとかにはなりませんように(;_;)
純愛だなぁーいいなぁー‥

母親がもしまたなんか脅しとかしてきた場合って、母親に対して法的措置ってとれるのかな?



221:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 16:59:26.04 ID:P15hyzxHO

ただいま帰りました
報告するからちょっと待って下さい


226:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 17:30:20.47 ID:P15hyzxHO

ちょっと出なくちゃいけなくなったんで
遅くなるかもですけどちゃんと書きます


231:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 19:03:16.66 ID:P15hyzxHO

少し書きますね


まず付き合ってた頃によくいってた公園で待ち合わせました。

翼の姿はゲーセンとかでたまに見かけたことがあったのでw
来た瞬間遠くからでもすぐにわかりました


233:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 19:37:11.05 ID:P15hyzxHO

見かけたと言っても本当遠くから見た事があっただけで、翼を見つけた瞬間逃げたりしてたのでw
間近で見る翼は付き合ってた頃よりだいぶ大人っぽい感じになってて、背はもっと高くなって、顔立ちもハンサムになったようなw

とにかくすごいドキドキしました。


236:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:02:37.80 ID:P15hyzxHO

離れてた間どうだったかとか、何を思ってたかとか、他に好きな子出来たかとか、私の事をどのくらい考えたかとか、会う前は聞きたいこと、話したいことが山ほどあってどうしようとか思ってたのに、
いざ翼を目の前にすると本当に何も言えなくなってしまいました。先に話し始めたのは翼でした。

「みいちゃん久しぶり。また可愛くなった?」ってあの頃と変わらない笑顔に泣いてしまいましたw


237:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:03:19.26 ID:UwWgSxeK0

>>236
翼いい奴やな~


238:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:05:32.58 ID:Vi8caCPQ0

>>236
結婚式呼んでくれ


239:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:26:54.83 ID:J7eSZ/qY0

>>236
可愛い‥翼可愛い‥(T_T)
ハンサムになった翼と可愛くなったみいちゃんの未来にかんぱーい



240:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:29:18.47 ID:JnAmfd1T0

相変わらずのんびりと話す感じだった?


242:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:34:28.95 ID:P15hyzxHO

>>239
翼は昔から私の事誉めちぎるんですw
「みいちゃん可愛い」「みいちゃん優しい」みいちゃんみいちゃんってw


>>240
なんか高校のときよりは喋るの上手くなったんじゃないかなと思います><
でもゆっくりって言うかはきはきは喋れませんね


245:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:38:26.87 ID:P15hyzxHO

特に何という会話はできませんでした。
私ずっと泣いてたからw

翼はみいちゃんどうしたの?ってオロオロしてました。


246:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:42:50.35 ID:P15hyzxHO

私が落ち着いてきたのを察してまた翼は話し初めました。

「みいちゃん…ハトがいるよ」

…付き合ってた頃より翼はなんだか積極的に話しかけてくれるようになった気がします。


248:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:48:12.45 ID:P15hyzxHO

翼「みいちゃん、こんにちは。僕、ハトです」
私「グスッ…ブフォッwwwwwww」
翼「よかった、みいちゃんやっと笑った!」

そんなドラマみたいなキザな台詞を現実に言う奴が本当におったんやw
と思ったけど一生懸命私を笑わせようと翼なりに頭フル回転させたんだと思いますw


250:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:57:02.04 ID:P15hyzxHO

それからずっとハトの話とかしてたから

みなさんが期待してるような話はできませんでしたごめんなさい(´;ω;)
どうせヘタレです…


251:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:58:35.03 ID:TpchNeOz0

無事再開して会話が出来たんだからおkだろ
それよりまだ翼に想われてておめでとう
もう結婚してしまえ馬鹿者



252:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 20:59:41.24 ID:J7eSZ/qY0

次会う約束は?携帯まだもってないの?


258:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 21:23:26.10 ID:Vm+6ZHMq0

翼は誰に似てる感じなの?


266:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 21:44:41.47 ID:P15hyzxHO

>>252
次合う約束はしました!
っていうか明日の午後にまた会ってきます!
ケータイは持ってませんでした


267:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 21:47:33.76 ID:QBgvx99H0

>>266
今度はちゃんとゴム持ってけよ変態


269:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 21:51:50.51 ID:4rA8jOqh0

>>266
よくやった!!!
オレは応援するぞ!



268:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 21:49:18.44 ID:P15hyzxHO

>>258
うーん
しいて言えば羽鳥アナですかねw
なんかアナウンサー顔ですw


260:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 21:28:31.40 ID:QBgvx99H0

>それから家で親が見てないのを計らって部屋に込もって
>うつ伏せになって手をマ●コの下に持っていって床に擦り付けるようにしてオナってた

>アンパンマンの足を股に挟んで小刻みに揺れてみたり
>アンパンマンの手を自分のパンツの中にいれたりしてた

ところでお前ら>>1が小2の頃からこんな事ばっかりしてるド変態だって事はすっかり忘れてるだろ



265:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 21:40:22.11 ID:P15hyzxHO

>>260
どうせド変態ですよwwww

でも翼が大好きですよwwww


262:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 21:33:54.16 ID:TpchNeOz0

ド変態大好きれす(^p^)


263:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 21:36:06.83 ID:4rA8jOqh0

ど変態でも純愛はできるさぁ


273:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 22:02:35.97 ID:clfjJOxBi

翼はあれから誰かと付き合ったりしたのかな??
今は翼は仕事とかしてるの?1は学生?



276:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 22:07:44.40 ID:P15hyzxHO

>>273
誰かと付き合ったんでしょうか…聞いてないのでわかんないです…。

翼は母親のお兄さんの仕事場で少し働いてるみたいです。
私は19のときから化粧品関係のお仕事してます


280:名も無き被検体774号+:2012/02/01(水) 22:23:11.54 ID:P15hyzxHO

これから会う回数も増やしていき、時間がかかっても今まで会えなかった間の時間を取り戻すというか
だんだんあの頃みたいに戻れればなあと思ってます。

私の親は翼のこと知ってるので、あとは翼の母親を納得させるだけですね!
まだ今すぐには無理ですけどいつか翼の母親にも認めてもらえるような立派な大人に必ずなります。

何度も言うけど最初はエロだけで終わらせるつもりだったんですけどなんかノロケみたいなのもあってすいませんw

今日こうして翼とまた再会できたのはみなさんのおかげです
みなさんが電話しろって言ってくれたから、応援してくれたから勇気が出ました

元はと言えば翼のことを吹っ切るためにスレ立てたのに、今こんなふうになってるのがすごい信じられません
こんなスレタイなのになんか感動するレスまであってw

明日会ったら、私から改めて告白をするつもりです。
フラれたらどうしよwそれはないかw

よし、キリがいいのでここらへんでこのスレは終わりにします。
たぶんもうみなさんに報告するような大きなイベント的なものはないと思うのでw
ド変態な私の事はもう忘れて(キリッ

最後に









おまいらが大好き!
 
TAG :
読み物系
下ネタ
@学校

▲強く、儚いもの

515 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:55:55 ID:NQYfnUvJ

ロンブーの番組で『オレの彼女をナンパしてくれ』みたいな企画ありましたよね?
お持ち帰りされるか試すやつ。あれまだやってんでしょうか。

高校卒業して上京、っつっても実家埼玉なもんで東上線に揺られて南下、数10分てとこですが。
一人暮らしをはじめたおれは某区の映像系専門学校に通ってました。
実家からも通える距離ではあんですが、当然大学に進学するもんだと思ってた両親との関係もぎくしゃくしてたしね。

中学高校とずっと内気だったおれには友達と呼べる奴もいなく、地元に未練はなかったんです。
とにかく家を出たかった。誰もおれを知らない場所でなんたらって、まぁよくある話。


516 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:56:12 ID:NQYfnUvJ

高校ん時、部活にも入ってなかったおれの楽しみといえば、ビデオ屋や、たまに池袋まで学校サボって観に行ったいろんな映画。
本数観りゃあ、退屈な毎日の何かを埋められると思ってたんだね。
とりあえず映画にはそこそこ詳しくなった。
映像関係の仕事に就きたいって夢らしきものもできた。

でも何かが足りない。何かがいろいろ足りない。
内向的で、自意識ばっか膨れあがった典型的なモテない高校生だったおれに彼女なんかいるはずもなく、当然おれは童貞でした。

専門学校に入ってまずおれは性格変える努力をしてみた。
つまんねー話にも興味あるふりしたり、人の目を見て話してみたり。
知ってるか?慣れない人間には難しんだこれがすごく。すぐ挫折。

結局、集団作業なんかにも馴染めず、授業も思ったより退屈で、ドロップアウト寸前。
もはや何をやるにも冷笑的で、どいつもこいつも才能ねーってかんじで周りを見下す、いま思うとほんと厭な奴になってた。

そんなおれに話かけてきたのが彼女だったんです。


517 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:56:25 ID:NQYfnUvJ

彼女(当時はモデルの田中美保?とかいう人に似てると言われてたので仮に美保としとく)は小柄で色白で、別に特別美人てわけでもないんだけど、男ならついちょっかい出したくなるような可愛らしい雰囲気のコでした。

福岡の女子高を出て上京、少し引っ込み思案な所もあったけど、優柔不断てワケでもなく、自分の意志ははっきりと伝える芯の強いコだったと思う。
後から聞くとクラスから浮き気味だったおれが気になってたそうです。初めは映画の話から。

美保はヴィンセント・ギャロやウォン・カーウァイ、行定勲といった、ぱっと見オサレな映画が好きだった。
当時のおれはそういった雰囲気だけの中身スカスカ映画にいいかげん食傷気味だったのと、この世間知らずなアヒル口をいじめてやりたいっていう、いささかサディスティックな欲望とで、美保が楽しそうに語るそれらの作品を片っぱしから叩きまくってました。おとなげなさすぎ。


518 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:56:38 ID:NQYfnUvJ

でも美保は決して不愉快な顔は見せずに

「えーじゃあ○○くんは何が好きなの?」
「ファイトクラブとか。大傑作と思うわアレ」
「えー美保もブラピ派!」

みたいなかんじでうまい具合に(うまいか?)会話を繋げてくれてました。
他愛もない会話。浅い映画話。
けどあんなに自然に女子と話せたのは生まれてはじめてだった。

美保は映画が好きだったんです。
小難しい作品論やつまんないウンチクなんかじゃなく、楽しく映画の話がしたかったんです。

それ系の専門学校ではあっても、意外と他の奴らって映画の話、しないんだよね。
もちろん話を合わせることはできるけど、それほど熱心じゃない。
それよりは飲み会の予定や恋愛話のほうが盛り上がる。
まぁ入学して間もないし、しばらくは新しい出会いの溢れてる時期でもあるしね。
18、19のガキにとってはしょうがないとも思うけど、美保はちょっと拍子抜けしてたみたい。


519 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:56:51 ID:NQYfnUvJ

「ねえ、付き合おーよ、あたしたち」

告白してきたのは美保のほうでした。
一緒にいる時間が長くなり、ボケ(美保)とツッコミ(おれ)みたいな関係は相変わらずとはいえ、お互い好感を持ってんのはなんとなく分かってたし、そうなんのは自然な気もした。

でもいざ口に出して言われると、正直ビビってたじろいだ。そんな経験ねえし。
そもそも見た目の釣り合いが取れてない気がする。激しく、する。
髪こそ近所の美容院でカットしてましたが、おれの全体から漂うオーラは明らかに不審者のそれ。
引っ越した当日にさっそく職質されたりしてます。
無理まじ無理。

でも美保曰く、

《高校の時に付き合っとったんよ地元の大学生と。
 かっこよかったけど女グセ悪くてさんざん浮気されたっち。腹たつ。すぐ別れた。
 もともと見た目にはあんまこだわんないし、それに○○くんは浅野忠信に似てるしあたしアサチュー好きなんよ》


520 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:57:11 ID:NQYfnUvJ

は?浅野忠信?はじめて言われたし似てねえし。
でも美保はさりげなくコクってるように見えて耳赤いし、からかわれてるワケでもないのかなと思ったおれは

「いいよ、おれでよけりゃ」

さりげなく答えたつもり。でも耳が熱くなんのがわかった。
「2人して耳赤くしておれら何やってんだ」と言いました。
美保も「何やってんだ」と笑いました。

それからの日々は、そりゃ楽しいものでした。
映画が共通の趣味ってのはいいね。
学校終わってから単館回ったり、お互いの部屋でビデオ観たり。話題に困ることもない。

すぐに学校でもおれと美保の関係は周知の事実となり「やるねー」と冷やかされたりもしたけど、照れくさい反面、どこか誇らしい気がしていたのもたしか。
あいかわらず授業は退屈だったけど、学校に居場所がないと感じることはもうなかった。


521 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:57:28 ID:NQYfnUvJ

はじめての時には「したことないから自信ない。たぶん自分のことで精一杯」と正直に言った。
したら「あたしも○○くんとしたことないんやけ、緊張しとるん一緒っちゃ」と励ましてくれた。

ちょっと情けない気持ちになったけど、あちこち触ってたら興奮してきた。
美保はおれの舐めようと「んーっ」て下にもぐろうとしたけど「ま、また今度んときでいい」と引っ張り上げたら
「ううー」と不服そうだった。
でも美保のアソコはもうかなり濡れてたんで入れたら気持ちくて5分ともちませんでした。

事後「なんかね、愛のようなものをかんじたっちねー」と嬉しそうに言ってたのを覚えてる。


522 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:57:42 ID:NQYfnUvJ

それからは会うたんびにやってた。

映画の好みはいまいちズレてても、エッチの相性は良いらしく、おれがコツをつかんでくると美保は1回のエッチで2~3度はイクようになった。
ゆっくり奥まで突くのがいいみたい。

対面座位で下から突き上げると背中を弓なりに反らしてプルプル震えながらイッてしまうのがたまらなく可愛かった。
あえぎ声は控え目で「んっ…あっんっ」といった地味なものだったけど、その押し殺した声が逆にAVとは違うリアリティみたいなものをかんじさせ、なんだか嬉しかった。

幸せでした。ほんと幸せでした。
クソみたいな恋愛映画ですら、愛おしく思えてしまうほど。


523 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:57:58 ID:NQYfnUvJ

美保となにげなくロンブーの番組見てたんです。
仕込みまるだしの、くだらねー例のやつ。

深く考えずに「美保ついてく?」て聞いてみた。
「ありえんち!」即答。
「すげータイプでも?」
「ないよ!」
「ぜったい?」
「ナンパされても彼氏おるっちゆうし。それでもしつこい奴っちすかん!」
すごい剣幕。

どうやら美保は元彼に浮気されたことがよっぽど許せなかったらしく、恋人が傷つくようなことは絶対するまいという強い思いがあったみたい。
おれは安心しました。
こりゃおれも浮気なんてできねぇな、なんてのんきに思ってました。

いま思うとバカみたいです。
誰かにナンパさせて試してみようか、なんて余裕ブッこいて考えてました。

いま思うとバカみたいです。
美保が他の男に口説かれてオチる姿なんて想像もできませんでした。
ヤリチン野郎に突かれてイキまくる姿なんて想像もできませんでした。

それを まのあたりに するまでは。


524 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:58:10 ID:NQYfnUvJ

バイトはじめたんです。
短期のバイトはそれまでもちょくちょく入れてたんですが、秋口ぐらいから本格的に。
新宿の洋風居酒屋。このおれが接客ですよ。世も末だね。

他のバイト連中は、人間が軽いというか、安いというか、そんな、おれの嫌いな人種。
騒々しいノリは苦手だったし、協調性のなさも災いしてか、職場でもおれは少し孤立気味だった。
けど馴染む努力はしたよ。
美保のことを思うと多少のことは、自分を殺して頑張れた。クリスマスも近かったしね。
女の子とはじめて過ごすクリスマス。そりゃ気合いも入んなきゃウソでしょ。

「○○くんはカノジョいんの?」

そう話しかけてきたのが北島(北島康介似ってことで)だった。
北島は大学3年で、荻窪にある親の持ちマンションで1人暮らしをしてた。
女グセが悪いって噂は聞いてた(つか自分でも豪語してた)し、

まぁおれなんかとは違う世界の住人?
せいぜい享楽的に楽しんで女に刺し殺されてくださいよってかんじで、それまであんま親しく話したことはなかった。


525 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:58:24 ID:NQYfnUvJ

「いますよ」って答えたら北島は少し意外そうな顔をしてた。
んで「うっそ、学生?」「誰似?」「プリクラ見して」
食いつきすぎだろ。あげくの果てには

「友達紹介してって言っといてよ」
「いや紹介て。みんな彼氏いると思いますよ」流そうとするおれ。
「んなん関係ねえべ」なんかムカついた。
「女ってみんながみんなそんな軽いワケじゃないすよ」てめえの周りの激安女を基準にすんなっつの。
「可愛いコほどやれんだよ」

北島はそう言った。半笑いの顔。見下されたような気がした。

「可愛いと思います?」

写真を見せた。夏前からバイトをはじめた美保が履歴書用に撮った証明写真。
4枚の内の余った1枚。おすまし顔の美保。
「肌身はなさず持っとるように」と笑顔でくれた、おれの宝物。

「鈴木あみぽくね?ちと地味か」

半笑いの顔は変わらない。いま思うと北島の態度は明らかに挑発的だった。
よっぽど自分に自信があったのか、それともおれが目障りだったのか。

「これならいけんべ」

バカにされた気がした。悔しかった。
何よりも、美保を愚弄された気がした。


526 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:58:37 ID:NQYfnUvJ

賭けの内容は以下のとおり。

・掛け金は今月のバイト代全額。
・北島に美保をナンパさせる。おれは妨害してはいけない。
・その際のアルコール使用は可。薬物は不可。強姦など論外。
・口説き落とすのは無理と判断したら潔く諦める。
・おれが美保のケータイを鳴らすのは、いかなる時でも可。
 その際、賭けが美保に感づかれるような発言をした場合はおれの負け。
・仮にお持ち帰りが成功してもラブホは不可。連れ込むのはあくまで北島の部屋。
・おれは北島の部屋で待つ。クローゼットに隠れて待つ。
 耐えられなくなり飛び出した時点でおれの負け。
・結果がどうあれ、お互いを恨まない。

「信頼してる相手をテストしたりしなくね?普通」

笑いながら北島がそう言ったのを覚えている。
おれは2人の絆を、誰に証明したかったのだろうか。


527 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:58:48 ID:NQYfnUvJ

北島は、どうせだからテレビみたくデートをドタキャンされたとこに声かけたい、と言った。どうぞどうぞ。

その日、2人で観る予定だった映画は『アメリ』。
渋谷シネマライズ。11月下旬、街には輝くイルミネーション。

先に映画館の前に現れたのは北島だった。
服装はいつもより地味目。人待ち顔で立っている。
やがて美保が来た。
辺りを見回し、おれがまだ来ていないのを知ると、北島から少し離れた場所で壁のポスターを眺めていた。

物陰からその横顔を見て、胸が痛んだ。何をしようとしてるんだおれは。
浮かんだ後悔を振り払い、キャンセルの電話をかける。
美保が出るとほぼ同時に、北島のケータイも鳴った。

「美保?ごめん、いまどこ?」
「もう映画館の前だよー」
「あのさ、バイトが2人風邪でさ、代わりにおれ、出なきゃなんねんだわ」
「えー、アメリどうするん。もうはじまるんよ」
「わりー、今日まじ無理ぽい」
「あーん、もー!あたし楽しみにしとったんよ!」
「ごめん。バイト終わったら電話する」


528 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:59:01 ID:NQYfnUvJ

電話を切った後、怒った顔でポスターを睨む美保。
ややあって北島も電話を切り、美保の隣に立ちポスターを眺める。
どんな会話があったんだろう?

「彼女にデート、キャンセルされちゃって。よかったら一緒に観ませんか?
 せっかくここまで来たんだし」

おそらくそんなとこだろう。
険しい目で北島を睨む美保。北島は時計を指さし何かを言う。

「もうはじまっちゃう」?。

もう一度、ポスターに目を戻す美保の手を北島が掴み、2人は映画館の中に消えた。
…まぁ映画ぐらいはアリだろ。状況が状況だし。
普段はヘラヘラ笑ってる北島が終始真顔だったのが気になったけど、そん時のおれはまだ余裕で、映画が終わるまで、クリスマスのプレゼントは何が良いか?なんてことに頭を巡らせていた。
ツモリチサトのコートが欲しいとか言ってたけどなぁ…いくらぐらいすんだろ?みたいな。

その後、ちょっと街をブラブラして、映画が終わる頃に元いた場所に戻り2人が出てくるのを待った。


529 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:59:13 ID:NQYfnUvJ

出てきた2人は手こそ繋いでなかったものの、映画館に入る前よりはだいぶ親しげに見えた。
しかしその後はスペイン坂を通り駅へ。
ほらみろ帰んじゃねえか。ざまぁねえな北島よ。

ところが駅前の雑踏で2人はなかなか別れようとしない。
映画のパンフ見ながら、何やら話し込んでいる。
やがて、お互い時計に目を落とし、2人は来た道を戻り、センター街にある居酒屋へと入っていった。

…美保、そりゃ違うだろ?
混乱したおれは、しかし後を追って店の中に入るワケにもいかず、外でジリジリと時間を過ごした。
30分、1時間、たまらず美保に電話。

「ごめんな、さっき。もう家?」
「まだしぶやー。アメリみたっち。すっごいよかった」
「なんだ。じゃあ今から帰るん?」
「ごはんたべて帰るけ、後でメールするー」 プツッ


530 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:59:29 ID:NQYfnUvJ

『いま1人?』肝心なことが訊けなかった。
かなり飲んでんのか、テンション高いし。

美保はさほど酒に強いワケじゃない。
前後不覚になるほどは飲まないが、酔うと気が大きくなるところがある。
まさか居酒屋についてくような展開になるとは思ってなかったおれは、そこで激しく不安になった。

90分、2時間、そこで北島から電話。

「もうちょいしたらタクシーで帰るわ」
「…けっこう飲んでんすか?」
「ぼちぼちだよ。真面目だな美保ちゃん。まぁ五分五分かな?」足が震えた。
「小倉弁?可愛いなアレ」そう言って電話は切れた。


531 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:59:40 ID:NQYfnUvJ

電車じゃ間に合わない。タクシーを捕まえる。
荻窪の、環八沿いのマンション。渡されてた合い鍵で中へ。
小綺麗にされた部屋。洒落た間接照明。寝室。セミダブルのベッド。ひきつる顔。

部屋の電気を消し、クローゼットの中へ。
震える指で美保にメール。【今日はほんとごめんな】。返信はない。
破裂しそうな心臓。誰か助けてくれ。

美保の笑顔を思いだす。過去を思い返す。
こんなおれに、優しく笑いかけてくれた。人に心を開く喜びを教えてくれた。

未来を思い浮かべる。
いつものように、映画館前での待ち合わせ。
ツモリチサトのコートを着た美保。変わらぬ笑顔。

大丈夫。大丈夫。大丈夫。

突然の着信、北島。
「おまえの負けかな。どうする?喰われちゃいますよ?」粘着質な笑い声。

答えず、電源ごと、押し潰すように切る。


532 :えっちな21禁さん :04/11/18 14:59:53 ID:NQYfnUvJ

どれぐらいの時間が経ったのだろう。玄関のドアが開く音。

「とりあえず水飲む?」北島の声。
「のむー」美保の声。

目の前が暗くなった。

「あーほんとだー。DVDいっぱいあるー」
「テレビは寝室なんだよね。入りづらいっしょ。貸してあげるから自分んちで観なよ」

いつになく紳士的な北島。
美保はその、被った羊の皮に気づかない。

「うーん…そうやね。あ、これ観たかったんよー」
「あー、おれそれまだ観てないかも。でも、いいよ」
「借りていいと?」
「うん。それともいまから一緒に観ちゃう?」

沈黙―――。
その時、美保は迷っていたのだろうか?
おれの顔が一瞬でも、脳裏をよぎっていたのだろうか?


533 :えっちな21禁さん :04/11/18 15:00:07 ID:NQYfnUvJ

寝室のドアが開いた。
セッティングされたDVD。画面は見えなかったが音楽でわかった。押井守の『攻殻機動隊』。
ベッドの縁にもたれかかり、しばらく見入る2人。

そして、北島が美保の肩に手を伸ばす―――――


「あたし彼氏おるんよ」か細い美保の声。
「おれだって彼女いるよ。…でも、今日だけは何もかも忘れたい」

は?何を忘れんだよ?おい、北島てめえ!
奥歯を噛みしめる。口の中に広がる血の味。飛びかかって殴りたかった。
殴り殺したかった。ほんとに。ほんとに。なのに体が動かなかった。

それからおれがみたもの。
クローゼットの隙間から、おれが、焼けた刃で、両目をえぐるようにみたもの。
心理描写は勘弁してくれ。
実は、そんときのおれの心ん中が、いまでもよく思い出せないんだ。


534 :えっちな21禁さん :04/11/18 15:00:19 ID:NQYfnUvJ

後ろから美保に抱きついた北島は、うなじから耳元の辺りに顔をうずめてしばらく動かなかった。
いま考えると、おれの反応をうかがってたんだと思う。

しばらくすると、その体勢のまま美保の顔を自分のほうに向けキスをした。
美保の動きは、最初こそぎこちなかったものの、舌を吸われると自制がきかなくなったらしく、北島の動きに激しく答えていた。

「あたし酔っとるんよ」
「おれも酔ってる。今夜のことは2人だけの秘密な」

ベッドに倒れ込む2人。
ニットのセーターがまくり上げられ、美保の、小ぶりだけど形の良い胸が露わになった。
鷲掴みにし、ピンクの乳首を舌で転がす北島。

「んっ…あっ」

美保の口から吐息がもれる。
そのままヘソに向かって舌を這わせ、スカートと下着を一気に引き下ろす。

「あっ、そこはやめっ、いけんて…んんっ」

北島は無視し、半ば強引に舌と指を使って、美保のアソコを責め立てた。
指の動きが早くなる。

「あっやだ、なんか出ちゃう、やっ」

クチュクチュと大量の潮を吹き散らし、エビ反りになると美保はピクッピクッとあっけなくイッてしまった。


535 :えっちな21禁さん :04/11/18 15:00:34 ID:NQYfnUvJ

「しゃぶって」

仁王立ちになった北島は腰を突き出した。
放心したような顔でボクサーブリーフに手をかける美保。

現れた北島のソレは既にはちきれんばかりに勃起していた。
長さはおれのと同じぐらい。でも北島のはカリの部分がゴツく、黒光りしていて、全体的に暴力的な猛々しさを感じさせた。

美保は、そのアヒル口いっぱいにソレを含むと、ゆっくりと首を前後させる。

「彼氏にしてるようにやって」

そう言われた美保は、目を固く閉じ、何かを吹っ切るように激しく頭を振りはじめた。

「舌先でチロチロって、…そう、あー、すっげきもちいい」

にやけた顔でそう言った北島は、美保の口からソレを引き抜くと、半開きになったその口に濃厚なキスをした。


537 :えっちな21禁さん :04/11/18 15:05:50 ID:m77s4Oaz

「美保ちゃん普段、上に乗ったりする?」
「…うん」

北島は満足そうに頷くと、美保を抱えて自分の上に跨らせ、その濡れぼそったアソコに下からアレをあてがった。

「ゆっくり腰おろして」

美保は少しづつ、何かを確かめるように、自分の中へ北島のソレを埋め込んでいった。
完全に収まると、軽く息をつき肩を震わせた。

「好きなように動いて」

北島に言われると美保は小さく円を描くように腰を回しだした。

「いけん、どうしよう、きもちいいよ」

そう漏らすと腰の動きは徐々に大きくなってゆく。
それにあわせるように、北島も下から腰を突き上げはじめる。

「あっ、あっ、んっ、やだ、きもちいいよ」

泣き出しそうな美保の声。
北島は猛然とペースをあげた。

「あっ!やだ、んっ、ちょっ、まって!やだっ!ねえ、おねがい!やっ!」

美保の懇願を無視し、ものすごいスピードで北島は下から突きまくる。
美保の腰が浮き上がる。


538 :えっちな21禁さん :04/11/18 15:06:05 ID:m77s4Oaz

「あっ!だめ、やだっ!すごい、あんっ、イク!イッちゃうよ!やだっ、ああっ!」

全身を朱に染めて、限界まで背中を反り返らせた美保はガクガクと体を痙攣させた。
そして、そのままぐったりと後ろに倒れ込む。
北島はすぐさま体勢を起こすと、美保の体をくの字に折り曲げ、更に腰を激しく打ちつける。

「いゃぁあん!おかしくなっ!やっ!あんっ!あっ!イク!イク!イッちゃう!」

悲鳴のようなあえぎ声。

「すっげエロいのな、おまえ」

嬉しそうに笑う北島。
伸びきった美保の足を横に倒し、腰を抱えるように持ち上げる。
バックの体勢になると、再び勢いよく腰を振りはじめた。

「やあぁん!あん!あんっ!こ、こわれ、あっ!はんっ!」

狂ったような早さのピストン運動。
美保のヒザが浮き、手はシーツを握りしめる。

「彼氏とどっちがいいよ?おら!なあ?」

美保はよだれを流しながら口をパクパクさせた。

「あぁ?聞こえねえよ、おら!」
「こっちのほうがいいっ!もう、あっ!あたし、へんに、やっ!またイッちゃうっ!ああぁっ!」


539 :えっちな21禁さん :04/11/18 15:06:18 ID:m77s4Oaz

『なんかねー、愛のようなものをかんじたっちねー』

はじめての夜の、美保の言葉がよみがえる。
心の砕ける音が聞こえた気がした。


540 :えっちな21禁さん :04/11/18 15:06:31 ID:m77s4Oaz

おれはクローゼットを出た。
なにも言わず玄関に向かう。

「えっ?何?えっ?」

美保の声。
そこで北島を殴るなり、かっちょいい捨てゼリフを吐くなり(「邪魔したな。気にせず続きを楽しんでくれ」とか)していれば、その後の展開も変わっていたのかもしれない。
でもそん時のおれはなんつうか、ひどく疲れていて、全身の関節がつららのようで痛くて、早く家に帰りたかった。

マンションを出て駅に向かったら、もう終電はとっくに出た後で、仕方ないから野方まで歩いた。
途中、携帯の電源を入れたら美保からの、おそらく時間的に荻窪へ向かうタクシーの中から送ったんであろうメールが入ってた。

【怒っとらんよ。でもやっぱり○○くんとアメリ観たかったよ。
 すごーくよかった。今年のベストワンやないやろか。
 パンフ買ったけ明日学校で見したげる】

携帯はヘシ折って、自販機横の空き缶入れに捨てた。
声をあげて、泣いた。


おわり


575 :>>515-540の後日談 :04/11/19 21:08:01 ID:0KfzAOfZ

その後のおれは、しばらく外に出る気にもなれず、ときたまビデオ屋やコンビニに行くぐらいで、後は12月に入る
までの数日間、ずっと部屋にこもっていた。
心のどっかの大切な部分が壊れてたみたいで、感情がうまく機能せず、何をやるにもおっくうで、借りたビデオを観ずに返却することもあった。
そんなんいまだかつてなかったこと。

携帯は破壊してたし、その間に美保や北島からなんらかの言い訳やら抗議やら報告みたいなものがあったのかも
しれないけど、わからない。
美保はアパートの住所知ってたけど、手紙なり、訪ねてくるなりということもなかった。


576 :>>515-540の後日談 :04/11/19 21:09:05 ID:0KfzAOfZ

久しぶりに学校へ行った。美保の姿は見えない。
クラスの女子数人が寄ってくる。

「○○くんさ、美保に何したの?」
「…」
「ずっと泣いてんだけど美保。ひどくない?」
「…」
「何があったんか知らないけどさ、話ぐらいしてあげなよ!場合によってはうちら許さないからね」

『場合によっては』ってどんな場合?
たしかにおれは許されないことをした。
種を蒔いたのはおれだし、そっから育ったものが何であれ、原因はすべておれにある。
そんなん頭ではわかってるんです。でも心がついていかない。

とにかくそん時のおれは、女子というか、女の声が耳障りでずっとシカトしてた。
何それ友情?
はいはいわかったからマンコ持ってる人間は気持ち悪ぃからすっこんでろ。みたいな。


577 :>>515-540の後日談 :04/11/19 21:11:20 ID:0KfzAOfZ

午後になると美保が教室に入ってきた。一直線におれの元へ。
なんかすげえ気合入ってる。

「わたしも悪い!けど○○くんも悪いんよ!」

ごもっとも。頭ではわかっている。
逆ギレかよ。なのに心がついていかない。

「○○くんが先に謝ってくれんとあたし謝れないから!早く謝って!」
「…」
「謝りっち!早く!」
「…」美保の目が見れない。
「…ねぇ、おねがいだから謝ってっち…」そこで美保は泣き出した。
「…ひっぱたいて追いかけたんよ…。駅とかどこかわからんけ、ずっと歩いて探したんやけね…」

おれはたまんなくなって、美保に背を向け教室を出た。

なんでおれはそん時『ごめん』の一言が言えなかったんだろう。
そもそもどうしてあんな賭けをしたんだろう。
どうしてそれを見ながら動けなかったんだろう。

それらしい答えも見つかる気はしたけど考えるのが面倒になってやめた。


578 :>>515-540の後日談 :04/11/19 21:12:07 ID:0KfzAOfZ

バイト先には電話をし、無断欠勤を詫びるとともに、体を壊したので(ほんとは心だけど)辞めたい旨を伝えた。
もし先月分の給料をもらえるのならば北島さんに渡しておいてほしいと言った。
そばに北島がいたらしく、なにか電話の向こうで会話があり、

「おう。じゃあ受け取っとくわ」受話器から北島の声。
「あぁ、どうぞ」気まずい沈黙。
「ビンタされたんですか?」そのまま切るのもなんなんで訊いてみた。
「ビンタ?なんでよ?朝まで一緒にいたよ」

受話器を置いた。

たぶん嘘をついているのは北島のほうだと思う。
この期に及んでも美保を信じたいとかそんなんじゃなく、なんとなくそう思いたい。
いいだろ?それで。


579 :>>515-540の後日談 :04/11/19 21:12:56 ID:0KfzAOfZ

それから現在に至るまで美保と話したことはない。
学校ですれ違っても目を合わせることができなかった。
周りも、ただのケンカ別れとは思えない、ただならぬ雰囲気を察してか、そのことに触れてくる奴はいなかった。

美保には友達も多く、徐々にかつての明るさを取り戻していったみたい。
おれはおれで親しく話せる男友達もでき、いまだ目を見て人と話すのは苦手だったけど、そいつらも同じく苦手だったようで、割と気楽な付き合いができた。

そんなこんなで月日は流れ、時間は、おれと美保の間の溝を埋めてはくれなかったど、離れた距離が自然に思えるぐらいにはお互いの傷を癒してくれた。
おれの知る限り、卒業するまで美保は新しい彼氏は作らなかったようです。
おれ?言うまでもないだろ。

今年、押井守の『イノセンス』が公開された時の紹介番組で『攻殻機動隊』の映像が使われているのを見た。
胸が苦しくなった。
吹っ切ったつもりでも、ふとした拍子に、たまらない胸の痛みを覚えることがいまでもある。

アメリはまだ観ていない。
これからも観ることはないと思う。
 
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経験人数3桁の俺が飲酒運転きっかけに数年セクロス出来なくなった話

1:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 05:51:11.58 ID:DbMoPFPD0
たったら書かせて貰います。


2:!music:2011/12/18(日) 05:54:50.48 ID:eB1kNvDo0
飲酒運転する奴は屑


5:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 05:58:16.70 ID:DbMoPFPD0

>>2
飲酒運転は悲しみしか生まないですね。


しばらく淡々と描いて行きます。

俺は小さいころから良い恰好をしようとばっかり思ってたし人の目ばかり気にしていた。
小学生ごろになると女にもてたいと思っていた。

中学のころからナンパまがいの事を始めて
高校に入ると時には毎日のように繁華街のある駅に繰り出してナンパをしていた。
ナンパをしない日なんて月に数回。
学校が終わったら、バイトが終わったら、休日下手したら朝でさえいたるところで声をかけた。


6:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:00:38.76 ID:DbMoPFPD0

年齢やジャンルに関係なく可愛い、美人だと思う人には手当たり次第声をかけた。

当時なぜそんなにナンパをして女にもてたかったのか(もててるとみせたかった)というと、
自分の見た目にコンプレックスを持っている部分があるので格好良い奴には負けたくないと思った。
そのためには可愛い女や美人な女と多く遊んだり、セクロスを重ねる事がステータスになり、きっと周りにももててると見えるだろうと勘違いしていた。
さらに家庭の事情で家族と中学から一緒に住む事が出来なかった寂しさを誰かといる事で紛らわしたいと言う事もあった。

兎に角その勘違いを信じた俺はとにかく街に繰り出してナンパをしまくった。


8:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:05:31.34 ID:DbMoPFPD0

ナンパを毎日のように始めて数か月ほど経った頃からだろうか
当然の事だろうが場所をローテーションで変えても毎日の様に主要な繁華街でナンパを繰り返し女の子を連れて歩く俺は色々なトラブルに巻き込まれるようになる。

ヤンキーや
ヤンキーみたいなギャル男の集団
ホストやスカウト…

オメー俺の女ナンパしたらしいじゃねーか
誰に断ってこんな事してんだよ
商売の邪魔してんじゃねーよ

自分が悪いところが多くあるが、わけのわからん理由も含め絡まれるようになった。
絡まれると言っても殴られたり、払わなかったけど金払えとか言われたり(結局変わりに殴られるんだけど)。
基本彼氏の付きの男以外が絡んでくるときはただ絡んできただけだったと思うが。

それでも基本街ごとに控えるようになるだけで兎に角寂しさと見栄のためにナンパを繰り返してはセクロスをした。

いや、むしろその事も忘れてナンパする事が生活の基本的サイクルになってた。


9:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:08:39.96 ID:ZJ1MdJm70
聞いてるよ。


10:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:09:12.54 ID:DbMoPFPD0

そのうち絡んでくるホストやスカウトはなぜか親しくなり俺を仕事に誘ってくるようになってきた。
(仕事で女の子に声をかけてる人は絡んできても基本的には暴力を振ったり、カツアゲ的な事は言ってこなかった)。

ホストはノウハウをたたき込んでやるからホストになれみたいな。
キャッチは基本だしそれだけ折れないで声かけられるなら店に女の子を呼べるよ
連れてきた女の子がお金を使えばバックが入ってくるんだしと。

スカウトは女の子の友達が多いならその子たちにキャバクラでの仕事を勧めて働いてくれるようならバックが入って来るし、女の子がお金を使うわけじゃないし、女の子もお金が欲しくて仕事を探してる子も沢山いるんだよって言われた。
そんでもってお店に入りたくないような子は普通に自分で囲えば良いと。

その時の俺はお酒は飲みたくないし(10年近く前の話なのでごめんなさい)
なぜかホストって響きがダサいと思い
私服だしスカウトいいなと感じキャバ嬢のスカウトになる事に決めた。


11:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:13:57.31 ID:DbMoPFPD0

>>9
ありがとう。
飲酒運転の話に行くまでちょっと長いかも知れないごめんなさい。


大学の進学が決まったあたりからグループの先輩にキャバで働きたいと言う女の子を紹介しながら少しずつ知識を深めていき、変な区切りなのだが、高校卒業した日からとある繁華街のグループのスカウトとして活動を始めた。

スカウトとしての活動を始める時期としては最高の時期だった。
ナンパで知り合った周りの同じ年の女の子たちが高校を卒業を機に夜の世界に行きたがる子が多くいた。
それを知った俺は様々な大学の入学式に足を運び会場付近や駅で多くの女の子に声をかけた。
スカウトがだめそうな子や、自分のタイプの女の子はその勢いを借りて普通にナンパした。

様々な大学の新歓にもぐりこんでそれまた、興味ありそうな子を探し声をかけた。


13:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:18:38.32 ID:2N2bKd8PO

>>1
パンツ脱いだ方がいい?


14:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:20:55.59 ID:DbMoPFPD0

というか大学時代の友達たちと忘年会してて変な事思い出して2時くらいに帰ってきて
それから書き始めて初めて書いてみようと思ったんだけど、こんな時間だしお酒も抜けてしまった…。

--------

大学に入ってからは入学シーズンが終わっても夏までは繁華街の駅に毎日のように出て、女の子のキャッチもしつつ、月に何百人と声をかけ、40~50人くらいの女の子を面接につれて行った。

気付くと入店のバックが沢山入ってくるようになっていたし、女の子に話しかけるのは仕事ととらえて、さらに可愛いとか美人でなくても普通の見た目の女の子にも多く話しかけるようになってたからか、S●Xをした女の子もこの時点で3桁は超えていた。

ひどい時は本当に週8人とかS●Xをしてた。

夏が過ぎると春ほどの勢いはなくなっていたが、学校に行ってそのまま街に出てキャッチ→面接→キャッチ
この繰り返しだった。


15:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:26:43.19 ID:DbMoPFPD0

>>13
寒いから風邪ひいちゃうよw


そんなサイクルの中で俺の中では
…女の子はお金になる、セクロスをするもの。
別に疑問も持たずそれが普通になって行った。

そんな糞みたいなスタイルが板についてそのサイクルは20になるときまで続いた。
街で出会う女の子達も、俺と変わらなく見えた。
出会う女の子がそうゆう場でしか出会わなかったからだと思うけど。

入店させる女の子は男を金かせぐ場所を紹介してくれる人、街で出会う男は所詮セクロス止まり。
恋愛なんて、純粋とか、女を好きになるなんてありえない…。

スカウト業も気付くとギャバだけじゃなく、脱ぐ系風俗やAVの仕事も紹介するようになってた。
お金が良いって言う事もあったけど女の子からの要望が多くあったので脱ぐ系にも手を出すことにした。

スカウト業を数年続けると普通の流れなのかな?


16:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:30:55.83 ID:DbMoPFPD0

話は少し変わるけど

そんな仕事をしているが大学には普通に通ってた。
そんな中で、夜の仕事なんか興味がない、普通に学校に通って勉強して普通のバイトをしている友達たちのグループと行動を共にするようになった。


18:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:36:28.41 ID:DbMoPFPD0

カラオケとか居酒屋とか派遣のバイトなどしてる夜とか全然関係ない普通の7、8人の男女混合グループ。
メンバーによっては見た目とかもまだ高校生?みたいな感じの。

俺はスカウトか入店してからバックが入るまでの女の子のケアばかりで、学校の外で遊ぶ事なんてほとんどなかったんだけど、そいつらとは月に一回は飲んだり誕生日会なるものしたりしてた。

本当はもっと皆は飲んでたんだろうけどそんな理由で月1の飲み位は参加していた。


19:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:40:59.96 ID:DbMoPFPD0

学生をしつつ夜に染まり過ぎた時期もあり、学校をやめようとか思う時もあったけど、学校で出来たこの友達がいたからやめなかったし、後々皆には助けられた。

キャバや風俗嬢に店を紹介しる仕事とをして、夜の繁華街で過ごしてたけど
兎に角、なんとか彼らのおかげで普通の大学生っぽい生活もしてた。

何より彼らと学校での行動を共にする事で俺は夜に染まりきらない気持ち的な抑止力にもなった。


21:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:47:25.45 ID:DbMoPFPD0

こんな時間に見てる人いるのかな…
書きためが終わりそうで心配になって来たよ。


ある時そのグループ飲みではなく、珍しくグループ内の男友達と飲むことになった。
いつも断ってばかりだしたまには飲むか。。。

本当に普通に二人きり、大学に入ってから学校外でこうゆうのはなくて、なんか凄く新鮮な気持ちになった。
内容は全然覚えてないんだけど楽しかった事は覚えてる。

飲んで酔っ払ってきた友達は「女の子と飲みたいよー女の子呼ぼうよー」見たいなこと言ってきた。

俺が呼べるような女の子はキャッチで引っかかるような女の子なのだし
(キャバ主だから見た目が派手というか…男をお金で見てるというか)
なによりこの学校の友達による仕事してる俺の感じを知ってほしくないし、呼びたくなかった。

「いや二人で飲もう、楽しいじゃん。」


23:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:51:40.39 ID:2vfYPqqO0
バックってなに?


24:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 06:58:04.09 ID:DbMoPFPD0

>>23
スカウトバックって言って女の子をお店に紹介して発生する紹介料
大体は女の子が10日程度出勤したら払われる。
(5、6年前だが変わってないと思われる)


ついに書きためが終わってしまった。。。。。
折角立てたので日曜だしリポD飲んで行けるところまでいくよー


みたいな感じだったと思う。

そしたら友達は「自分の友達を呼ぶ、電話してみちゃうぜ!」とか言いながら電話をし始めた。

「大学の友達と飲んでるんだ、一緒に飲もうよ~に居るからさ!!」

俺は少しオロオロした。。。
なぜかと言うと、この普通にカラオケでバイトしている友達がどんな女の子連れてくるんのだかわからないけど、もしかしたら夜の仕事してる俺とか嫌がられるんじゃないかと。

ちなみに友達はFINE?とかチョキチョキ?とみてそうなTHE大学生みたいな感じ。
当時の俺、日サロ通い全身ブランド物…。


25:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 07:07:59.28 ID:DbMoPFPD0

けどいつ振りだかわからないけど、お金の話とかしなくていいし、友達の友達だしS●Xなんかもする気なんか起こらないだろうと、普通の学生の男女の会みたいなのにわくわくしていた。

暫く友達と二人で飲んでいると女の子が二人やってきた。
二人とも顔はそんなに可愛いとは言えないかな?

合流してからちょっと俺も緊張してたけど仕事柄のせいかすんなりワイワイとできた。


26:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 07:14:37.25 ID:DbMoPFPD0

その時1人の女の子は覚えてないんだけど、もう1人の子はこれから話によく出てくるからさなってするね。

二人とも全然夜の事なんか興味ない感じだったし、音楽の話とか地元の話とかした。

顔は可愛いって感じじゃないけど、さなは凄く音楽の知識があって自分も興味のあるジャンルの話や、しらないお勧めの音楽の話を沢山してくれた。
何よりずば抜けて明るかった。


27:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 07:16:17.79 ID:DbMoPFPD0

さなは学生ではなくフリーターをしていて、そのバイトでお金をためてはアジアをバックパックしてると言う。

俺はその話に凄く興味を持って顔はタイプじゃないけど友達になりたいと思った。
飲みながらそんな話をしながら時間があったらその旅の話もっと聞かせてよ。
って連絡先をさなと交換して飲み会はお開き。


30:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 07:27:01.37 ID:DbMoPFPD0

そんな飲み会をしたが。
俺はいつも通りの生活に戻って行った。
もう飲み会の事も忘れてた。

話はまた仕事の方に戻るが、時間がたてばたつほど普段通りの生活は良い方向に向かう事になかった。


34:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 07:34:49.69 ID:DbMoPFPD0

アグレッシブに夜の仕事をこなしていた俺は金銭の動きもどんどん活発になって行った。

金銭感覚も乱れに乱れ、持ち物もブランドのローテーション。
大学生なのにタクシーで県外にも移動するし、携帯も仕事柄同業はそうだろうが4台持ち。
仕事の付き合いだが飲み屋でボトルを入れるのは当たりまえ。

飲み屋に回るように回るようになったりした事が原因か、夜のうわさや街のうわさなのか、その生活の中でグレーな人たちと多く出会うようになった。
俺はそのグレーな人たちとつるみ出すようになった。

初めはただの夜の街を一緒に飲み歩いたりするくらいだったが、気付かない間に進行を深め、それまたまた気付かないうちに俺自身もかなりグレーな事に足を突っ込んでいくことに。

気付くともう俺は学校には行かず、学校の友達ともあまり遊ばない日々になってた。


35:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 07:38:33.98 ID:2vfYPqqO0

グレーってなんだ?
ブラックじゃないのか?



37:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 07:41:04.30 ID:DbMoPFPD0

>>35
本当にブラックではない
ギリギリグレー
…一応裁かれてるから、それもこれから書いて行きます。


38:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 07:47:21.05 ID:DbMoPFPD0

学校のやつらからの連絡も避けた。
なんかこんな俺にかかわっちゃいけない気もしたし。
普通に学校でまじめに勉強して普通にバイトしてる…。
なんか合わせる顔が無かった。

その内その人たちにそそのかされグループの約束事から外れて、その人たちからの夜の仕事を手伝わされるようになって行った。
俺はどんどん腐って行った。

夜の仕事には変わりはないけどもう俺はこの仕事しかないんだ。
当時は本当に思った。

2年近くスカウト業をやってるとその内キャッチしなくても人伝いに紹介してとかで街に立たなくても仕事が出来るようになってきた。

それでも学校のやつらには会いたくなかった。


39:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 07:54:01.84 ID:DbMoPFPD0

そのせいか暇な時間を持て余すようになった。

そんな時に数ヶ月前に連絡先を交換したさなの事を思い出した。
こんな生活の事少し忘れたいと思っていたが学校のやつら以外でそんな事感じさせない誰かと話したかった。

俺は少し緊張しながらもさなに電話した。


41:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 08:04:09.21 ID:DbMoPFPD0

うる覚えの感じになるけどすまない。

かけたものの俺の事なんて覚えてるかなと思って出るまで緊張した。
が、さなは普通に電話にでて俺の事もちゃんと覚えてた。

「どこかでご飯食べない?」

俺はこの程度だったと思う。
そうしたら

「お金千円しかない、けど暇だから飲みたいw」

見たいな感じだった。

「じゃあ俺おごるよ」

ったら

「勿体ないー家で飲めば良いんじゃないの?」

…??
この子は数回しか会った事のない人間の家で飲むことに抵抗が無いのか?w
てか家飲みってw

けど初めて会った時の事を思い出した。
ちょっと田舎っぽい純粋そうな、しかも女を感じさせるような子でもないし。。。
まぁ良いかと。

「OKじゃ俺の地元の~駅で」


43:Am:2011/12/18(日) 08:18:29.01 ID:DbMoPFPD0

気付いたら8時過ぎてた…。

体も限界が近づいてきたよ。
こうゆう時はどうしたらいいのか。。困ったぞ。

呼んでる人少しは居てくれるみたいだけど…
寝て起きてから書くとかで大丈夫かな?

トリ?とかつけた方が良いかなと思いつけてみたが。


46:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 08:22:32.95 ID:QSGG6Uuq0

>>43
それはトリじゃなくてコテだ

自分のペースで良いかと。
ただ待ってるから、落ちるときは言ってくれ。



51:Am:2011/12/18(日) 08:43:44.15 ID:DbMoPFPD0

>>46
ごめんねてたコテだww
打ちながら寝てた。


1「もしかして夜の仕事してるでしょ?または脱ぐ仕事?」
さ「なんで?」
1「そんなに海外に行ってたらお金足りるわけないじゃん」
さ「?」

さ「だから学校も行かずにずっとバイトしてるんだよー。
  だからお金もなくて家飲みしてるんじゃんかー。笑
  お金だってかっつかっつだよ!あはは」

さ「しかも私は海外の遺跡や景色巡りしても一泊数百円の宿に泊まるし下手したらテント見たいな処にも止まってるから海外旅行って感じなんかじゃやないよへへーん」

みたいな。会話だったと思う。


48:Am:2011/12/18(日) 08:40:16.80 ID:DbMoPFPD0

そんなこんなで駅で合流。
久々に会ったけどやっぱり女性を感じるっていう雰囲気じゃなかった。

コンビニでつまみやお酒を買い俺の家に。
家にあるCDを見ながら音楽の話をスタートさせ普通の時間を過ごした。
俺はさながバックパックしてるって事を思い出してその話を聞いてみた。

さなは「世界中の興味のある遺跡や景色を見てみたから世界を回ってるんだ。」って。


49:Am:2011/12/18(日) 08:41:23.05 ID:DbMoPFPD0

俺は仕事柄なのか疑った。
スカウトする子でもそんなこごろごろ居る。
海外旅行行きたいから時給の高い夜の仕事したい!見たいな。

きっとコイツも実は夜系で働いてるんだろうなって思った。


52:Am:2011/12/18(日) 08:45:59.64 ID:DbMoPFPD0

1「なんでそんな貧乏してまで遺跡とかそんな途上国の景色なんて見に行くんだよww
  楽しそうだけど意味わかんねーわ」

そしたらさなは言ったんだ。


53:Am:2011/12/18(日) 08:47:51.72 ID:DbMoPFPD0

「意味なんてわからないけど‘人生は一度しかないから’見に行くんだよ」

って。


ごめん少し寝ます。
昼過ぎまで残ってるかぁ?
皆様おやすみなさい。


75:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 15:38:57.78 ID:DbMoPFPD0

では書いて行きます。


意味なんてわからないけど‘人生は一度しかないから’見に行くんだよ…?

この時の俺は、同世代の人間から初めてこのセリフを真剣に聞いたような気がした。
情けないが、人生が一度しかないとか当時はあまり考えたことが無かった。

さなからのその言葉を聞いた時に不覚にも…さなの事を凄く格好良いと思った。

なんてゆうか…こいつは普段からバカっぽい。
兎に角へらへらしてる。

会話の合間合間に「がはははー」、「えへへへー」ニコニコ、ニコニコ
みたいな感じで。


76:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 15:40:53.74 ID:DbMoPFPD0

二回しかあったことが無いけど俺の中では完全にそんな印象。
そのギャップからか本当に聞いた瞬間、格好良く見えた。

一瞬だけど時が、止まったようだった。

正直俺は自分がすこし気が楽になりたいと思って気晴らし程度に暇つぶしで遊んだけのつもりが、なぜか何か鋭い物を突き付けられた気がした。


79:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 15:45:09.80 ID:DbMoPFPD0

俺はいつの間にか理由も、目的も、目標もなくスカウト業をして、お金が貯まってもくだらない見栄のために浪費をやめず、寂しさを紛らわすためにただただいろんな女の事交わっていくだけ。

見栄だけしか持っていない自分が一瞬だけど情けなくった。


80:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 15:50:25.01 ID:DbMoPFPD0

…けど夜に染まった俺は、その場で素直な感情を凄い速さで押し殺し始めていた。

当時の自分の関わる身の回りの女の子達(特に脱ぎ系では泣く飲み屋の子)は平気でお金のためになら嘘をつくし、落としたい男の前では全く違う自分を演じることができる。
それがプライベートであろうが、お店の中であろうがとことん自分を良く見せるために。
私は苦労人であり、夢や目標のために頑張っている子、そう自分を口のなかから出る物語だけで作り、本心なんて解ったもんじゃない。
大体の女は自分をしたたかに女優のように演じきる。

夜だけじゃない普通にナンパした女の子でさえそうだ。
皆自分の快感のためなら演じる。


81:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 15:53:09.25 ID:DbMoPFPD0

こんな田舎っぽさの抜けなくて純粋そうなさなでさえ、例外じゃない、女なんだ。
その片鱗があってもおかしくない。

しかも、若い女なら顔はずば抜けて可愛くなくても時給の高い仕事仕事、夜なら沢山あるじゃないか―


83:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 15:54:39.50 ID:DbMoPFPD0

さなの言葉を聞いて格好いいと思ったが、本当にそんな奴いんのかよ?
…まぁ居るわけないわ。

夜の仕事に浸かり切った目で疑いの思いと少しの尊敬の思いは混同していた。


84:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 15:55:35.26 ID:nGIuQtZu0
ここからどう飲酒運転に行くのかwktk


87:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 15:59:51.14 ID:DbMoPFPD0

>>84
すまんもうちょっと待ってくれまだ半分も行ってない(';')


85:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 15:57:42.69 ID:DbMoPFPD0

まぁ兎に角、さなの貧乏バックパックの話は面白いし、俺には知らない音楽の話も楽しい。
一度しかないとやらの人生を楽しんでるからかもしれないが話は引き込まれるものがある。

暫らくは上にも書いたが暇な時期に入ったと言うことだし
さなが本当にそんなに格好いい奴なのか、やっぱり俺の知る“女”なのか
友達?になって暇つぶし程度に見極めてやろうかと思った。

そこからも普通に様々な会話をし音楽を聴きながら飲み続けて
その日はもちろん何もあるわけもなく(する気もないし)普通に別々に眠りに付いた。

次の日近いうちにまた遊んでよ!と言い普通に別れた。


86:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 15:58:39.61 ID:qMvQZ8gM0
>>1は表面は腐りきってるが、心の根の部分では素直で優しい子っていう印象を受ける


98:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 17:54:22.19 ID:ibwxoKq20

>>86とまったく同意見
なんでその道にいってしまったのか、、家庭環境に問題があったのか?



100:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 18:58:52.78 ID:DbMoPFPD0

>>86
俺はカスだよ。兎に角この時は。
初めの方にも書いたけど家族とは家庭の事情で中学のあたりから一緒に暮らしてないんだ。


89:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 16:07:57.73 ID:DbMoPFPD0

そして俺はいつもの夜仕事の生活のに戻った。

俺は自分を今更ここで正当化するつもりはないが、スカウトは結構俺は出来るだけ自分の道徳をギリギリに保ち全うにやっているタイプだった。
同業には批判されまくったが、キャバの仕事も立派な仕事なんだからやるからには一生懸命紹介したお店との連携をとって頑張れだの、脱ぐ系の仕事を紹介して!という子には何度も何度も…日数も時間もかけて本当にいいのか?と。
ましてや映像に残る仕事はPCの普及が多くなってきたらネット上に残り続ける事も伝えた。

それで思いなおす女の子もいたが、俺はナンパを毎日出来るような変なアグレッシブさだけはあったし、基本的に多く声をかけられるタイプだったのでそれでも何も問題はないつもりだった。


90:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 16:11:58.47 ID:DbMoPFPD0

夜の生活を続けて行く中で、上にも書いたがグレーな人たちと接する機会が多かったのでその頃は良くその人たちとつるむようになっていた。
初めは飲みにつれてって貰ったり、街の情報を交換しあう程度だった。

だがその内、そのグレーな人達やグループの上からはそろそろお前もそれは甘いだの、だましてでも金にしろだのそれだったら俺たちにクロージングさせろだの。
色々とうるさくなっていった。


91:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 16:14:52.24 ID:dALVW/moO

追いついたー
読んでる



94:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 16:20:57.55 ID:DbMoPFPD0

>>91
ありがとう!!

4時に出る予定だったけど過ぎてる…。
ちょっと出てくるね。
七時前には戻ってこれると思う!!

近所の友達とACL見る約束してたんだーーー。
あいむサカ豚頑張れJリーグ柏

試合終わったら急いで戻ります。


92:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 16:16:37.98 ID:DbMoPFPD0

―彼らは俺の金銭感覚の乱れなど日にならないくらいにお金と見栄が全てだった。

良い物件に住み、高級車にのり、全身をブランド物で身を包み、月に飲み屋で何百万も使い色恋の嬢を高いナンバーへと押し上げる事を楽しみとし、月に何回も女たちを引き連れ海外で豪遊してくる。
その中で弱者に権力を見せつけ。
大した目的もなくただお金と快楽だけを楽に求めそのためなら人の人生など関係ないような人種だった。

それが例え女だろうと男だろうと、身内のグループの奴でも。


93:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 16:17:13.70 ID:DbMoPFPD0

―さなとあの日あんな話をしてしまったからだろうか…。


96:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 16:53:03.54 ID:ArTCewQf0

おぉ、サッカーいいな!世界3位になれるように応援してるぜ!


100:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 18:58:52.78 ID:DbMoPFPD0

>>96
柏残念だったね…。

というか初めて掲示板にすれたてたからだと思うんだけど
スレの事が気になって試合どころじゃなかった。

何よりこれ書いてると昔の事を思い出し過ぎる。

けど、吐かせてくれ。皆にも伝えたい事があるんだ…。


101:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:00:47.88 ID:DbMoPFPD0

じゃあまたペース遅いかもしれないけど
書いて行くね。皆よろしく。


103:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:04:58.52 ID:DbMoPFPD0

「意味なんてわからないけど‘人生は一度しかないから’見に行くんだよ」

俺はほんの少しずつだけどこの夜の世界の関係が凄く疎ましくなってしまった。
俺の目標は、俺の目的は彼らの様になるためなのかと思うと気分が悪くなる事もイライラで眠れない日さえ出てきた。

だが結局その解消も、俺も彼らと大差なくただ時間とお金の浪費とその日だけの関係の出会いとセクロスする事くらいだった。

俺も所詮その彼らの予備軍なんだ。
もうここまで来たんだ。
俺は自己嫌悪にどんどん陥って行った。

けど落ちて行けば行くほどさなのあの言葉が頭から離れない。


104:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:06:09.06 ID:DbMoPFPD0

俺はまた気付くとさな頻繁に連絡をするようになり、普通にやっすい居酒屋や家で飲んだりするようになった。

だんだんと過ごす事が多くなっていった。
当たり前のように俺はさなの事を少しずつ知るようになる。


105:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:08:08.26 ID:DbMoPFPD0

さなの親父は幼少の頃になくなっている。

地方の山奥に実家があるらしいのだが、馬鹿だし勉強も苦手だし母だけだし迷惑かけたくないから学校には進学しなかった。

それに世界中を旅したい、色々な国を見たいから正社員にもならずフリーターをして、10月位バイトしまくって、1カ月~2カ月くらいはバックパッカーになる。

家も初めて行った時良くこんなとこ見つけたなと思うくらい部屋の中は普通にしてあるが、ボロイ和室の安そうなアパートで暮らしていた。


106:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:11:33.24 ID:DbMoPFPD0

時間を重ねて行くごとに
俺は初めて二人で会った時に疑っていた事を恥じるくらいに、さなは自分に見合った力で“一度しかない人生”を生きている人だった。

数か月の間だったけど、気付くとさなの事を良く考えるようになっていた。

当時の俺と行ったら夜の生活は偽りの顔を作り、相手もまた偽りの顔を作った人間と合う毎日。
それに出来るだけ避けたいが、日に日に避けられなくなってくる、汚い人間関係とお金の話。

顔は凄く可愛いというわけではないが、さなのニコニコした笑顔が見たかった。
あいつの「がはははー」、「えへへへー」が聞きたかった。

自分が黒くなって行けば行くほど俺はそれを求めた。


107:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:13:09.75 ID:DbMoPFPD0

顔もタイプではないし…。
少しまだ垢ぬけた感じがしない…。

だけど気付くと俺はさなの笑顔が好きになっていた…?

会う回数を重ねると、別れる時に変な気持になった。


108:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:16:02.49 ID:DbMoPFPD0

けど夜の生活に戻ると
俺が仕事でつるんでる人にさなと歩いてる所を見られたりしたら少し情けないよな。
好きな子が出来たかもしれないなんて恥ずかしいしバカバカしくて言えない。

何考えてんだ。
バカバカしい。

女は仕事の関係だけ。セクロスをするだけ。寂しさの暇つぶし。
まずあんなに性を感じないような女はまずあり得ない。

…だが気付くと電話をし、連絡を待ち。
会いたくて仕方がない。


109:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:18:24.93 ID:DbMoPFPD0

もう自分の気持ちは隠せない。
俺はさなの事が好きになってた。
けどもしかしたら本当はずっと気付いてた。

ただ俺の生活で人を好きになるなんて
ましてやこんなに普通に生活しているさなの事は好きになっちゃいけない。

そう思ってた。



112:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:25:47.10 ID:DbMoPFPD0

10代後半~20まで今まで作って来た生活。

その頃自分を大人だと思っていたけど今思えば子供だった俺には、ここまで作って来た生活が全てだった。
この生活を壊す事は出来ない―

けど

―人生は一度しかないから…

―人生は一度しかないから…


114:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:30:43.70 ID:DbMoPFPD0

…とりあえず、俺は半年行かなかった大学に行く事にした。
毎回タクシー使ったけどなんとか学校には行こうと思った。

新規の女の子をキャッチする事もやめた。
夜の仕事は主に自分の抱えてる女の子のバックの維持のケア以外は基本やらなくなった。

週7は主要な繁華街に出ていた生活も、グループの先輩やグレーな人たちの呼び出し以外ではあまり繁華街には行かなくなった。
女の子のケアも大体電話で済ませるようになってきた。


116:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:35:41.88 ID:DbMoPFPD0

ナンパもしなくなった。
女の子とも遊びたいなんてあまり思わなくなった。
完全に遊ばなくなったわけじゃないが。
S●X依存症かもしれないと思った事もあったがなんとか我慢が出来るようになってきた。

そんな暇があったらさなと会いたいと思った。
さなに会って俺も何か見たいものを探せるような人間になりたかった。

俺は自分の生活を変えたいと思うようになっていた。

少しづつ生活は変わってきても、さなとは頻繁に連絡を取ってたり、ご飯を食べたり、一緒にライブに出かけたりした。


117:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:40:57.89 ID:DbMoPFPD0

その中でお互いの家に行き来し泊まり合う事は何回かあった
…が、S●Xをする事はなかった。

ただ、一緒に過ごしているだけでそれだけで毎日が楽しかったし。
好きと言ってもそうゆう対象には感じられなかった。

兎に角今までの自分の出会ってきた“女性”とは違った。

何より今まで簡単に軽いノリで口から出てきた、「好きだよ」という言葉はさなには言えなかった。
俺にとっては時に、その場の欲を満たしたいためだけにツールとして使う単語でしかなかった。
そのあたりになって初めて気付くのだが、今まで軽く言葉にしてた言葉は実は凄く重い言葉だった

何回も軽々しくツールとして使ってきたこの単語を俺はさなには使いたくなかった。


118:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:42:50.44 ID:DbMoPFPD0

新鮮さや自分の力で見てきた知識をくれるさなに、さなの力に少しでもなりたいと思った。

そんな時、スカウトをしている時に知り合ったとある普通のアパレルの総務の女性(体の関係も仕事の関係もない) から

「急なんだけど半年だけ事務の子を探してる」
と連絡が来たので、バイトが減ったと言っていたさなの紹介をした。

半年だがちゃんと社員として雇ってくれるという事になった。


119:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 19:47:46.94 ID:DbMoPFPD0

さ「ありがとう。えへへー」

くだらない事かもしれないがたかが普通の仕事を紹介しただけで当時の俺は、少しでも力になれたかなって思ったりして嬉しかった。

さらにそれをきっかけにさなは、その半年でお金をためて期間が終わったらまた1カ月バックパックの旅に出るって目標も出来た。

それに刺激されて俺も今より変わりたいなとか、何か目標を持ちたいと思った。


126:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 20:02:03.63 ID:DbMoPFPD0

だけど俺と言ったら今までの生活しか知らないで、どうしていいかもわからないで悶々としているだけだった。

俺はただ学校に行き、女の子のケアをしバックを貰いながら、時に女の子の面接。
先輩たちの呼びだしで繁華街に戻るのだった。

さなが仕事を慣れてきた頃だろだったか、俺は変わりたいと言う気持ちもあったのだが
それよりもスカウトのグループの先輩、グレーな彼らとはもう接したくなかった。


128:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 20:07:49.55 ID:DbMoPFPD0

いつからか俺は重要な呼び出し以外は、何かと理由をつけて出来るだけ夜の街に出ないようにした。
少しずつ、彼らから距離を置く準備を始めたのだ。

最初の方に書いた大学のあの普通の奴らのグループは俺が半年もまともに学校に行ってなかったのに全然普通に接してくれた。

そんな彼らの勧めで普通のバイトにも興味が出てきた。
(当初は行動には全然移せないのだが。)


129:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 20:09:45.08 ID:DbMoPFPD0

さなに出会い光がさした。
その光は俺が今まで見る事が出来なかった、見えなかった道に光を与えた。

だけど“彼ら”に会う事でその光を消される様な気がした。

―さなのように、大学で出会えた友達のようにバイトや仕事で稼ぐお金と比べると、俺に回ってくるお金は欲望にまみれた場所から発生して、さらにそれをかすめ取る奴らから回ってくる汚いお金―

お金はお金である事は変わりはないのだが、そんな事さえ思うようになった。


142:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 20:58:38.18 ID:DbMoPFPD0

―やっぱりちゃんと学生らしいバイトをしてみよう。

お金の感覚はいきなりは治らないかもしれないけど、こんな仕事だがらこそ蓄えはあるし、夜の方の仕事で好成績を収めてくる女の子のバックはも何もしなくても少しは入ってくるし…。

特に意味はなかったが、とりあえずっとロン毛だった髪も切って、ひげも沿った。


143:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:04:36.71 ID:DbMoPFPD0

と言っても特に生活が変わるわけでもなかった。

学校に行ってそのほかの時間は女の子のケア。
面倒な彼らからのフェードアウトの準備。

けど、女の面だけは完全にさなの事だけを見ていたというところは圧倒的に変わった。
ピークの時は両手でおさまらない程の体だけの関係の子達も会う事も連絡もとらなくなった。
仕事の女の子以外とはこの頃もう会わなくなったし連絡もとらなくなった。

それだけでも俺は大きく進歩した気になっていた。


144:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:06:43.68 ID:DbMoPFPD0

さなはというと、順調に海外の旅のプランを立てていた。

定期的にさなとは会ってたけど特に何もなかった、だけど俺の気持ちはどんどんさなに傾いて行った。
それなのになぜか自分の気持ちを伝えられずにいた。

今でも思い出す。何でだったんだろう。


145:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:09:29.25 ID:DbMoPFPD0

頑張って行動というか口に出して言える事と言えば
「俺はさなが一番なかいーぜ」
とか
「俺ほどさなの事考えてるやついないぜ」
など、まるで中学生の様なレベルの恋愛をしていた。

それだけでもドギマギした。
偽りの顔をやめ、気持ちを緩められる場面での俺はこんな奴だったのだ。

そんな俺の言葉にさなは

「あたしだって1が一番仲がいいよ」
「しってる。あはははー」


146:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:12:04.49 ID:DbMoPFPD0

そんな事で満たされまくってた。

さなの前では俺は少しだけ今までの人の目を気にする性格が無くなる時があって、背負ってきた緊張や重圧から少しだけ逃れられた。

会うたびにそんな事を良い合い、ただ繰り返した。

気付くともうさなは半年の仕事を終えて出発する日にちやルートも決めて旅に出る準備を始めてた。


147:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 21:16:37.01 ID:uK3NNAZC0

なんか綺麗事ばっか言ってるけどスカウトで嘘八百の口八丁手八丁でお水や風俗に落ちていった女達の事が浮かばれないね
あんたはしょせん自分の事しか考えてないんだよ



150:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 21:20:26.95 ID:71GT7RRN0

>>147
えーお前黙れよ…つか空気嫁。


154:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 21:24:06.07 ID:En2IOr7F0

>>147
読んでないだろ。おまえもクズ。


159:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:28:24.54 ID:DbMoPFPD0

>>147
間違いないよ。当時の俺はカスだったし結局自分の事しか考えてなかった。


149:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 21:18:52.97 ID:2vfYPqqO0

さなって平仮名だからちょっと見にくいので漢字で書いてくれたら嬉しいです

すいません
続けてください



159:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:28:24.54 ID:DbMoPFPD0

>>149
サナってするね。


155:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:24:09.63 ID:DbMoPFPD0

出発の前日だったかな?
俺らは待ち合わせをして、ご飯を食べにでた。

お店についてお酒を飲みながらどんな場所をどのように回るのか好奇心で沢山聞いた
さなは確認するように色々と教えてくれた。
20を過ぎたばかりの女の子が一人でバックパックするなんて怖そうだと思うような内容ばかりだった。

発展途上国の安宿なんて泊まりたくない。
男の俺でも怖い。


151:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 21:21:04.86 ID:CEXa34+cO

全然面白くない
夜の世界に堕ちていった女達に土下座でもなんでもして謝罪しろ
ナルシスト野郎が!



153:忍法帖【Lv=40,xxxPT】:2011/12/18(日) 21:23:34.56 ID:sBU2m33wi

>>151
それはおかしくないか?女達は自分から落ちて行ったんだろ


157:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 21:25:02.15 ID:71GT7RRN0

>>151
最初からちゃんと読んでみて、連レス申し訳ないが
>>1が無理矢理女をキャバや、風に引っ張った訳では無いだろ。
最近スレをちゃんと読まずに、文句言う奴多すぎ。



160:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 21:29:44.35 ID:CEXa34+cO

俺は16から大工の仕事を誇り持って仕事してるんだ
だから女を食い物にするような仕事は仕事とは認めん

屑の中の屑の最底辺の仕事だよ



161:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:31:17.19 ID:DbMoPFPD0

>>157
ほんとうにありがとう。
カスだったけどそこだけは本当に境界線引いてたよ。

-----------

俺は自分がセレクト曲を入れたMDを渡した。
「旅のお供にしてよ」って。

そしたらプレイヤーは回る国じゃ充電できないかもなんて言われてしまった。

ちょっと困った顔をしていたが笑顔になって
「絶対持っていく。なんとかなるー」
見たいなことたしか言ってくれた。

そのサナの笑顔を見たら少し悲しくなった。
この笑顔を1カ月以上見れないのかって思って。


162:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 21:31:52.93 ID:6BZMdEgQ0

>>160
キャバとかいかないんだ?
ガテン系って好きそうなイメージがある。



163:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 21:32:27.43 ID:71GT7RRN0

>>160
wwwwwwwww


165:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:35:05.58 ID:DbMoPFPD0

気付いたら
「俺が付き合おうって言ったらどうする」
って言ってた。

言ってすぐ自分でハッとなった。
サナはびっくりした顔してた。

「どうする…?」


166:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 21:37:10.20 ID:CEXa34+cO

>>162
嫁とハタチで結婚してキャバはないわ
近所のスナックは週1だ

まあ熱くなりすぎたゴメン
続きどうぞ・・・・



169:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:46:59.15 ID:DbMoPFPD0

その先も言わずに少しの沈黙に耐えられなくなった俺は話題をそらした。
どんな風な内容でそらしたかは全然覚えてないんだけど兎に角あたふたして話題をそらした。

「兎に角旅行楽しんできてね。気をつけろよ!」

みたいに話をまとめて帰る事にした。
別れ際に初めて二人で写真を撮った。


172:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:50:30.69 ID:DbMoPFPD0

>>160
俺は貴方に勝てなそうだよ。本当にすげーと思うよ。
けどこの当時は俺の一度しかない人生だったんだ。


-----------------

「帰ったら連絡するねー」
「おっけー」

もやもやした気持ちは残ったけどそこでサヨナラして。
次の日(やっぱり前日でした) サナは日本を発った。


176:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 21:53:09.28 ID:DbMoPFPD0

サナが日本を出た後位からかな?

やっと俺も友達の兄貴の仕事の手伝いなどをたまにするようになり(友達の兄貴の土建関係) 、もう“彼ら”の電話も理由をつけて断るのではなくて徐々に出なくなるようになった。

徐々に生活も変わって、彼らかのフェードアウトも出来そうな気がした。
どぎまぎした気持ちで時間が空いたけどサナが帰ってくるのを俺は楽しみにしてた。

けどそんなに甘くなかった。


180:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 22:12:46.79 ID:DbMoPFPD0

サナが帰ってくる少し前とある事件に巻き込まれる。
俺はグレーの彼らの下っ端の一部の人間に仕組まれて、いきなりチンピラに車でひかれて、その後監禁、ボコボコ。

その場の話によるとグレーの彼らのお金が相当な額ピンはねされたり盗まれていたらしい。
だが身に覚えがなかった。
のちに解る事なのだがその金を俺がピンはねしたり盗んだりしてると勘違いだった
フェードアウトしてる事でそう勘違いされた。

結局それを黒幕は誰だかわからないのだが、俺が取っていると下っ端から怪しいと吹きこまれたらしい。

結局全身打、俺は金品も全て取られた。なぜか携帯も壊されてしまった。
…1日後、解放された。


181:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 22:15:09.55 ID:DbMoPFPD0

ちょっとこのあたりは、今10年近く前の事本当に初めて思い出して文章ぐちゃぐちゃかもしれないが許してくれ。

思い出すだけできつい
ちょっと顔洗ってくる


182:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 22:17:59.72 ID:yRoh0/RP0

1ゆっくりでいいよ
寝落ちしたら(´・ω・) スマソ



183:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 22:21:32.05 ID:DbMoPFPD0

>>182
付き合ってくれてありがとう。
気持ち悪いかもしれないが頑張ってみるぜ。


俺は自分がそうゆう事に気付かない間に加担してたのか?
本当に覚えがなかった。

そんなことよりそんな事を疑われる事も、こんなことに巻き込まれるような人間関係を作り上げてきた自分にも情けなくなった。


184:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 22:22:49.67 ID:DbMoPFPD0

自分が一体どんなことに加担してて、それがどんな罪になるのかもわさぱりわからないけど、もう何もかもリセット出来るならリセットしたかった。

悩んだけど俺は一般人である。不良でも何でもない。
情けなく感じられても仕方がないが普通に俺は行政に頼った。


185:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 22:26:24.73 ID:DbMoPFPD0

それからは色々忙しかった。

俺はやはり何も罪を犯してはいなかったし、彼らは勘違いだった。
書いていいものかわからないからこの辺りは省きます。


188:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 22:41:42.97 ID:DbMoPFPD0

その件が忙しい日々が続いたせいで時間はあっという間に過ぎて、気付いたらもうサナが帰ってきてから10日以上経ってた。

やっと携帯を買い直した俺は、番号は解らなくなってしまったので昔の携帯からサナの番号を調べてサナに電話した。


191:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 22:44:36.22 ID:DbMoPFPD0

知らない番号だけど出るかな…。
早く話したくてドキドキした。

暫く鳴らすとサナは電話にでた。

サ「どちらさまですか…?」
1「1だよ!!」
サ「…」

サ「あーーーーーーーー何度も電話したのに繋がらなかったんだよー!!
  なんで番号違うのー?」

1「ちょっと色々大変な事があったんだーーー」
サ「心配したよーーー」

その件以来凄く落ち込んでたけどサナの声を聞いたら凄く元気が出た。
今でも忘れない。忘れられない。


196:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 23:01:40.70 ID:2N2bKd8PO

サナたん…大丈夫だよね(´;ω;`)??


201:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:19:38.06 ID:DbMoPFPD0

すまんいい年こいてこんな昔話してすまない。


205:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:25:50.77 ID:DbMoPFPD0

ちょっとうる覚えだけど覚えてる処は凄く覚えてる。
こうやって文章に書くと凄く思いだす。


電話の向こうは凄く騒がしかった。

1「周り騒がしいけど?またかけようか?」
サ「友達たちと飲んでる、けど大丈夫だよーえへへー」

友達達から離れたみたいで、周りも静かになって電話だけど、サナが日本を経つ前日にご飯を食べて以来なので沢山話した。
って言っても大体俺に何があったかの話ばっかりだったけど。

話していると自然に顔が見たくなった。


206:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:26:46.14 ID:DbMoPFPD0

1「早く会いたいよ。俺の事なんかよりサナの旅行記聞きたいし!」

気付くと30分?1時間近く?話してた気がする。
暫くすると電話の向こうで友達達が呼んでいるようだった。

サ「もう帰るみたいだー」
1「おっけー帰ったら寝る?」

こんな会話をしながら車に乗り込んでいるような音が聞こえた。

サ「帰ったら電話するー。15分位だと思うから待ってて―」
1「うーす」


207:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:27:45.61 ID:DbMoPFPD0

その日いくら待っても電話が来る事はなかった。
その時の電話の内容や、その時の関係を考えれば電話が無いのはおかしいが、明日になれば連絡が来るかと思っていた。

次の日も連絡はなかった。
電話をしたが繋がらない。メールも来ない。

俺は軽く苛立ってた。


208:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:28:48.04 ID:DbMoPFPD0

が、まぁ結局ほっとくことにした。

そしてその次の日
知らない番号から電話が来た。

少し先日の事もあり怯えながら電話に出るとサナと共通の友達だった。


210:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:30:01.07 ID:DbMoPFPD0

何やら周りは騒々しい。
叫ぶような声も聞こえる。

周りの空気と違って友達は凄く淡々と話した。

「1の番号が変わってて調べるのに時間がかかった本当にすまない。」

「驚かないで聞いてくれ

 サナが死んだ」


217:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:34:21.90 ID:DbMoPFPD0

「1が間に合いそうにないかも知れないが今火葬場にいる…

だんだんと友達の声が遠くなっていった。
本当に遠くなっていった。
どうやって切ったかも覚えてない。


218:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:35:29.94 ID:DbMoPFPD0

2日前、電話を切ってすぐ後、サナの友達は飲酒運転で帰宅途中事故を起こした。
あの電話がサナの聞いた最後の声だった。


221:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:39:16.83 ID:DbMoPFPD0

その後の記憶は全然ない。
けど焦りもしなかった。理解が出来なかった。

ただ、ただ。
全身の力が抜けて行った。

どのくらいその場でボーっとしてたか覚えてない。


226:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:45:30.56 ID:DbMoPFPD0

暫くして急に動悸が止まらなくなり
焦りは止まらなくなった。

どうしたらいいんだ
どうしたらいいんだ

俺は家を出てサナの家にタクシーで急いだ。


227:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:51:36.04 ID:DbMoPFPD0

向かう途中俺はもうぐちゃぐちゃだった。

家に付いて急いで部屋の前に回った。
なんの反応もなかった。
もう引き払われてた。

急に友達から電話で向こうから遠くなった声が頭の中に凄い時間差で入って来た。
その声は事故の状況や事故の日時の話だった…


229:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/18(日) 23:53:25.32 ID:DbMoPFPD0

すまん。
なんかどんどん文章がぐちゃぐちゃになってるな。


235:名も無き被検体774号+:2011/12/18(日) 23:59:24.69 ID:dfwXeBjc0

飲酒運転は二度とするなよ、とか言ってごめんなさい
早とちりしたわ……



237:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 00:18:04.64 ID:AqUTMkzG0

…電話のすぐ後の事だ。

俺はそれに気付いてから少しずつ自分を責め始め。
この後何年もあの日のあの瞬間を責め続ける。

もしかしたら飲酒の車で帰るの事を阻止する事が俺には…
俺にはその機会が唯一与えられた人間なんかじゃないのか?

何より俺はお金出すからタクシーで帰りなよ。位言えなかったのかと。


238:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 00:20:20.24 ID:AqUTMkzG0

>>235
全然構わない。


239:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 00:22:35.25 ID:AqUTMkzG0

たらればの話だけどさ

俺さ、もしさ
あの時さ
自分がもう少し考えの及ぶ人間だったらさ
あの時の運命に
違う選択肢がつけられたんじゃないかって。

今でも思うんだ。


243:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 00:27:08.95 ID:AqUTMkzG0

それから俺は
俺は何日も何日もサナからの電話を待った。
かかってくるわけないのに。
ずっと寝ないで

「すぐかける」って言ってたから。

ずっと待った。

俺はずっとずっと寝ないで電話を待った。


244:名も無き被検体774号+:2011/12/19(月) 00:27:22.70 ID:onGaiN6+0

運転手も亡くなったのかね?


246:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 00:30:07.66 ID:AqUTMkzG0

>>244
生きてるよ…。
消してやりたいと当時は思った。


251:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 00:33:35.83 ID:AqUTMkzG0

昨日忘年会の帰りに久々に酔っぱらってしまって
なんか急に書き始めて、スレタイあまり関係なくなっちゃったね。

なんか申し訳ない。


252:名も無き被検体774号+:2011/12/19(月) 00:34:12.76 ID:zdsatwOY0

>>239
すまん正直どう声をかけて良いのかわからんのだが、>>1は彼女の死には関係ない、どうにも出来ない事に縛られては駄目だ。
今すぐに立ち直れとは言わないが、彼女の屈託の無い笑顔は>>1の今の状況を見たら、悲しい顔になるんじゃ無いか?



256:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 00:41:47.27 ID:AqUTMkzG0

>>252
早い物でもう10年近く経ってるから大分立ち直ったよ。
けどここまでこうやってさらけ出す機会なんてなかったから思い出しちゃったよ。
あの時の選択肢をさ。


俺は何年も何年もずっと事あるごとにあの日の事を思い出して自分を責めたよ。
しかもさ、日本を経つ直前に唯一二人で撮った写真は事件に巻き込まれた時犯人に捨てられちゃったんだ。
本当に俺は馬鹿だよ。

あんな生活してなかったら写真も残ってたし

もしかしたら…。

なんてたまにふと思うよ。


258:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 00:43:57.78 ID:AqUTMkzG0

スレタイにセクロスが数年出来なくなったと書いたが

俺は暫く友達以外の女性に会いたくなかったし
なんかあの時から数年、一人だろうとまともに下が機能しなくたんだよね。


262:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 00:47:41.36 ID:AqUTMkzG0

先日やっと田舎の山奥まで
友人の力をかりて
お墓参りに行ってきて
家族の方にも会ったよ。

それから少しづつ変わったかな。

あのとき俺がってさ、サナの親に言ったんだよ。
そうしたらさ

すまないいいとしこいてなみだがあふれてきた


267:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 00:51:41.69 ID:AqUTMkzG0

サナの親はさ

これがあの子の運命だったんですってさ。
あの子はきっと幸せだったって。


275:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 01:06:39.52 ID:AqUTMkzG0

書き始めてからこんなへたくそな文章に付き合ってくれてありがとうね。

見てくれてる人に
サナを不慮の事故や天災とか納得できないまま志半ばに、この世からさった人たちを良かったら慰めてほしい。


276:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 01:09:06.65 ID:AqUTMkzG0

皆は大切な人いるかな?

出会いも別れもあるけど大切だと思う人とは一生懸命付き合おう。

後、これを呼んでくれた人で俺なんかに言われたら嫌だと思うかもしれないが。
昨日年末の忘年会で浮かれる街を見たときに思ったんだ。

飲酒運転はやめよう。
一瞬でさ、被害者も加害者もありとあらゆる人を絶望の縁に連れてくんだ。
へたしたら何年も苦しみます。

倫理に反さない事ていど悪い事しても良いけど、周りの人に迷惑をかけないように。
サナのあの出来事が、これを読んでる人その周りの人の飲酒運転の抑止力になったら幸いです。

この世から悪質な交通事故が少しでも少なくなり被害者が少なくなる事を切実に祈ります。


281:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 01:14:35.66 ID:AqUTMkzG0

俺と言ったら30目前でまだ見たいものも見つからない。

けど

死ぬまでにサナが回った遺跡俺も見に行きたい。それが夢。目標。

「意味なんてわからないけど‘人生は一度しかないから’見に行くんだよ」


283:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 01:16:11.64 ID:AqUTMkzG0

色々思い出しちゃって寝れるかわからないけど落ちます。

VIP+の皆、本当にありがとうね。
まさか生きてて2chにスレ立ててWeb上でこんなに多くの人にまた支えられると思わなかった。

人生って不思議だね。
俺にとって忘れられない1日になったよ。

おやすみなさい。


293:AM◆Cp7MtrZg0I:2011/12/19(月) 01:42:08.89 ID:AqUTMkzG0

すまん、誤解されたくないからこれだけは言っておかないと。

かなりグレーな夜の仕事してたけど俺は捕まるような事はしてない。
変な人と付き合ってたから事件に巻き込まれただけだよ。
俺は裁かれる対象にならなかった。

落ち込んだ時期も長く続いたし
そんでもってあれ以来睡眠障害だけど

なんとか復帰してきて普通に働きはじめて、のらりくらり生活してるよー。

では。本当におやすみなさい。
 
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